東日本大震災でうやむやになった外国人献金 2/3 ~ 菅直人総理大臣 前原誠司外務大臣

開会日付「2011年3月1日から2011年3月31日まで」発言者名「菅直人」国会会議録検索システムで検索





平成23年03月11日 参議院 決算委員会
[014]
民主党(民進党) 藤谷光信
おはようございます。民主党の藤谷光信でございます。

まず、この決算委員会で質問の機会を与えていただきました諸先輩方に感謝したいと思っております。ありがとうございます。

今朝、新聞を見ますと、「首相に違法献金の疑い」というのが大きく出ておりまして、実は私びっくりしましたんでございますが、今朝の一部の新聞報道の献金につきまして、総理の御見解なりお話を聞かせていただきたいと思っております。

[015]
内閣総理大臣 菅直人
今朝の報道について御説明をいたします。

私が仲人をしました知人から数年前に、中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として紹介をされました。釣りに誘われて、その知人と3人で出かけたこともあり、数回会食をいたしたこともあります。日本名の方で、日本国籍の方だと私は思っておりました。報道のように外国籍の方とは全く承知をいたしておりませんでした。

献金については、事務所に確認したところ、いただいております。ただ、日時、金額については今詳細に調査をいたしているところです。

報道のようにその方が外国籍であることが確認されたときには全額を返金をいたしたい、こう考えております。

[016]
民主党(民進党) 藤谷光信
今の御答弁で大体了解いたしましたが、今後適切に処理していただきたいと思っております。



[090]
自由民主党 野上浩太郎
自由民主党の野上浩太郎でございます。

まず、冒頭でありますが、先般のニュージーランド地震で被災された方々、また関係の皆様、御家族の皆様方に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。特に、私は富山県出身でございまして、富山外国語専門学校の生徒の方々始め多くの関係の皆様方、被災をされたわけであります。本当に心が痛みます。この上は、一刻も早い身元の情報の確認というものと、被災者あるいは家族、関係者に充実した支援を求めたいというふうに思っております。

それでは、決算の質問に入る前に、今日の朝の朝刊の報道で大変重大な報道が飛び込んでまいりました。このことについて、まずお聞きをしたいというふうに思います。

今朝の朝の報道では、菅総理の資金管理団体が外国人から2006年に100万円、2009年に4万円の献金を受けていたと、こういう報道でありますが、事実でしょうか。

[091]
内閣総理大臣 菅直人
今日の報道について御説明を申し上げます。

まず、私が仲人をした知人から、自らの中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として数年前に紹介をいただいた方があります。釣りなどに誘われてその知人とともに一度出かけたことがあり、またそれ以外にも数回、会食を共にしたこともあります。日本名の方であって、日本国籍の方と思っておりました。報道のように、外国籍の方とは全く承知いたしておりません。

献金については、事務所の方に確認をいたしましたところ、いただいていたということであります。現在、日時や金額など詳細については更に調査をいたしております。報道のように、もしその方が外国籍の方であることが確認された場合には全額返金をいたします。

[092]
自由民主党 野上浩太郎
そもそも、菅総理、前回、前原大臣の事案が発生をしたときに、御自分の資金管理団体の調査をしっかりとしなかったんでしょうか。それから、各閣僚の皆さんにも、しっかり調査をしろと、そういうことを命じなかったんでしょうか。お答えください。

[093]
内閣総理大臣 菅直人
今申し上げましたように、この方は日本名であり、そして日本国籍の方であると思っておりましたので、調査をいたしましても、日本名で私、届出、ちゃんと手続も、政治資金の手続も取っておりますので、それでは見付からないということであります。

[094]
自由民主党 野上浩太郎
いや、この報道を受けて調査をしたのか、それともすぐ調査をしたのか、お聞きをしています。

[095]
内閣総理大臣 菅直人
私が前原大臣のときに、その後の質疑でも申し上げましたけれども、こういうことの再発を防止するためにはどうしたらいいかということを党の方で検討いただいております。

私についても、今申し上げましたように、個人献金をかなりの方からいただいておりますけれども、それを見てもこういった今報道されたようなことについてそれを判断することはできないわけでありますので、そういった意味で、どういう形でそういうことを再発を防止するか、これからも党としても検討してまいりたい、こう考えております。

[096]
自由民主党 野上浩太郎
全く危機感が薄いというふうに思います。

各閣僚の皆さんもどうでしょうか。本当は全員に、お一人お一人お聞きしたいんですが、時間もありますので、前回話題になりました野田大臣、蓮舫大臣、そして法をつかさどる江田法務大臣、調査をされたのかどうか、お聞かせください。

[097]
国務大臣(財務大臣) 野田佳彦
基本的には日本国籍の方から献金をいただいているという前提で公開をしております。事務所内であえてそれを再調査したということはございません。

[098]
国務大臣(内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全、行政刷新)) 蓮舫
お答えいたします。

基本的には日本国籍の方から献金をいただいていると認識をしております。

なお、献金の申出をいただいたときに、私の事務所からは政治資金規正法に基づいて外国人の方からはいただけないという旨を、その紙をお渡しをして御了承いただいて、そして献金をいただいていると存じていますので、ないものと思っています。

[099]
国務大臣(法務大臣) 江田五月
政治資金報告書の届出のときに当然、日本国籍の人々だと思いまして届け出ているわけでありまして、しかも全て日本名でございます。その届出のときにちゃんとそれは確認をしておりまして、それ以上のことはしておりません。

[100]
自由民主党 野上浩太郎
今の御答弁で、あの後、再調査が全くなされていなかったということが明らかになったというふうに思います。

総理は市民運動家御出身でありまして、政治資金は薄く広く集めておられると、こういうイメージを持っておりましたが、今回は個人献金で一度に100万円の献金を受けたということでありますが、こういうことはよくあることなんでしょうか、お聞かせください。

[101]
内閣総理大臣 菅直人
比較的まれのことであります。

[102]
自由民主党 野上浩太郎
比較的まれだということであれば、やはりそれは事務所から報告を受ける、これが自然であるというふうに思いますし、あわせて、それがどういう方かと、これを確認するのも当然だというふうに思いますが、そういう報告等々はなかったんでしょうか、お聞かせください。

[103]
内閣総理大臣 菅直人
先ほど申し上げましたように、この方は、私が仲人をした知人の方から、中学校、高校の同級生、たしか同期生ということで紹介された方でありまして、そういう認識の下で紹介をされておりました。

以上です。

[104]
自由民主党 野上浩太郎
いや、質問に答えてください。100万円を受けたという報告は受けていなかったんですかと、これを聞いています。

[105]
内閣総理大臣 菅直人
たしか5、6年前のことで報道されておりますけれども、今記憶にあるかと言われればその時点で報告があったかどうかの記憶はありませんが、今回報道がありましたので、事務所の方に確認をしましたら、そういう方からの献金を受けていたということは今回改めて確認をいたしました。

[106]
自由民主党 野上浩太郎
全く不自然な答弁だと思いますよ。100万円の献金を受けて全く知らなかったということは、これは私、本当に不自然なことだというふうに思います。

この男性は何をされておられる方なんでしょうか、どういう御関係でしょうか。もう一度お答えください。

[107]
内閣総理大臣 菅直人
先ほど来お答えいたしておりますように、私が仲人を務めました、仲人を務めました知人からその方の中学、高校の同期生ということで数年前紹介され、不動産関係の仕事をしている人との紹介を受けました。

[108]
自由民主党 野上浩太郎
報道では、旧横浜商銀信用組合の元理事という報道であります。現在は中央商銀信用組合ということでありますが、これは関東財務局から行政処分を受けております。その理由の一つが反社会勢力への対応が不適切というものであります。

菅総理は、そもそもこの男性がこの旧横浜商銀信用組合の元理事と、こういう認識はあったんでしょうか。

[109]
内閣総理大臣 菅直人
知りませんでした。

[110]
自由民主党 野上浩太郎
釣りに一緒に行って何回も会食をして、どういう仕事をされているか、そういうことを話さなかったんでしょうか。これは全く不自然であります。もう一度答弁してください。

[111]
内閣総理大臣 菅直人
先ほど来申し上げておりますように、私がよく知っているのは、仲人を務めましたその知人はよく私は知っている方であります。その方からの紹介で自分の中学、高校の同期生、同級生であるということで紹介され、不動産関係の仕事をしている方と、そういう紹介をいただきました。

私が知っているのは、その方についてはそれまでです。

[112]
自由民主党 野上浩太郎
ですから、紹介を受けた経緯はそうだと思います。紹介を受けて、その後、何回も会食をされて釣りにも一緒に行かれているわけであります。それで全くその方がどういうことをやられているか知らないというのは、私は全く不自然だということを言わざるを得ないというふうに思います。

そもそも、前原大臣は、結果として献金の事実は知らなかったとおっしゃっているのにこれは外交の責任者として事実を重く受け止めて辞任をされたということであります。何よりも、国のトップが外国人から献金を受けていたということが判明をしたわけです。このことについて責任を感じないんでしょうか。

[113]
内閣総理大臣 菅直人
まず、現在、事実関係は私も改めて調査をさせております。

その上で今の御質問にお答えをいたしますと、何度も申し上げて恐縮ですが、私の仲人を務めた知人から紹介をされて釣りに一度御一緒したりしたことはありますが、それ以上詳しいことは、私、その人のことについては知っておりませんでした。

[114]
自由民主党 野上浩太郎
私は経緯を聞いているんじゃないんです。責任を感じるかどうかと、このことを聞いているんです。

[115]
内閣総理大臣 菅直人
今申し上げたように、私が、その方については、日本名でもありましたし、日本国籍の方だと思っておりましたし、現在でも、報道は見ておりますけれども、その方が日本国籍であるのかそうでないのかをまだ私自身は確認ができておりませんので、現在調査をしております。

[116]
自由民主党 野上浩太郎
いや、まだそれを認識していない、もしそうだったらどうだと、それを聞いているんです。

[117]
内閣総理大臣 菅直人
もし外国籍の方だということが判明したら、全額を返金いたします。

[118]
自由民主党 野上浩太郎
ですから、返還をすれば済むと、こういう問題じゃないと言っているんですよ。認識が全く甘い。菅総理の今の一連の答弁を聞いておりますと、この事案に対する危機感、責任感というものが全く感じられない。

自民党としては、この問題をこの後も徹底的に追及をしていきたいというふうに思っています。是非、集中審議の要求もしたいと思いますが、委員長、またよろしくお願いします。



[181]
自由民主党 岡田直樹
自由民主党の岡田直樹でございます。

私も野上委員同様、質問に入る前に、ニュージーランド地震の被災者、また御家族の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。

多くの方が安否不明であり、そして、残念ながら死亡が確認された方もいらっしゃいます。私の地元石川県でも3人の方が安否不明でありましたが、昨日、二方の死亡が確認をされました。そのうちの一人は北川泰大さん、この方は実は私が以前勤めていた石川県の北国新聞社の記者でありまして、北朝鮮に5回も取材に行った、そういう記者でありました。誠に残念で痛ましい限りであります。

どうか政府におかれては、御家族の支援等、万全を期していただくようにまずお願いを申し上げます。

さて、菅総理に外国人から100万円以上の違法献金があったという疑いが浮上いたしました。これは重大な問題であります。午前中の質疑で総理は、在日韓国人とは知らなかったと、このように答弁をされましたが、私には簡単にそう信じることはできません。

もう一度確認いたしますが、この人が旧横浜商銀信用組合の役員であることを総理は本当に知らなかったんですか。

[182]
内閣総理大臣 菅直人
午前中も申し上げましたが、私が仲人を務めました知人から、その自分の同級生であった方を紹介を数年前にされました。不動産関係のお仕事の方だとお聞きをいたしました。釣りに誘われて、その知人と一緒に一度釣りに出かけたほか、数回の会食を行ったことを覚えております。

日本名の方でありまして、日本国籍の方と私は思っておりました。報道のように外国籍の方とは全く承知をしておりませんでした。今御質問の、そういう立場にあるということも全く知りませんでした。

[183]
自由民主党 岡田直樹
その人の名刺を受け取ったということはありませんか。

[184]
内閣総理大臣 菅直人
もうかなり前のことでありますが、正確な、率直に言って正確な記憶はありません。ただ、今申し上げたように、私が非常に親しい、仲人まで務めた人の交友関係だということがありましたので、必ずしも名刺をいただいたかどうか記憶は定かではありません。

[185]
自由民主党 岡田直樹
釣りに行き数回も食事をしたという人の職業が単に不動産関係の人であると、こんなおかしいことがありますか。その人の職業を正確に知らない、そんなことは世間が通りませんよ。しかも、その職業もはっきり分からないその人から100万円ももらうんですか。極めておかしい、信じ難い話だと思います。

横浜商銀信用組合といえば在日韓国人の金融機関であり、そこに勤めていると分かれば外国籍の人ではないかということが容易に推定されるはずであります。たとえ日本名を名のっていても、横浜商銀信用組合の役員と知っていたとすれば、総理、これは重過失で処罰は免れないわけであります。

前原前外務大臣は、自らの職責に支障が出ないようにと辞任をされた。今回の事案は、まして行政のトップである総理の進退問題になると、このように私は思います。自民党はこの問題を予算委員会でも徹底的に追及していく、このことを申し上げたいと思います。