北朝鮮による拉致 4/5

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平成13年02月13日 衆議院 予算委員会
自由党 西村眞悟
さらに言うならば、内閣府が1月発表した世論調査の結果、北朝鮮に関する国民の一番の関心の高さは拉致問題である。しかしながら、外務大臣は所信表明で拉致問題も挙げない。米だけ50万トン渡す。

また、ODA四原則というのがある。この四原則をもってすれば、核弾頭ミサイルを開発しつつ軍事大国化を目指し、人権を抑圧する独裁専制国家にODAは出せないんだ。しかしながら、中国に対しては、ODAは既定事実のように我が国は出し続ける。





平成13年03月02日 衆議院 予算委員会第三分科会
社会民主党 大島令子
次に、公安調査庁のいう朝鮮総連と破防法の関係でございますけれども、破防法は、私が生まれた昭和27年にできました。そして、公安調査庁は、朝鮮総連が破壊活動をする団体ということで、その朝鮮総連になる前の、民戦ということで破壊活動をやったということ、それと拉致問題などを挙げてそういう団体と規定しているわけなんですが、50年以上も前の問題で、どうして朝鮮総連が破防法の27条に基づいて調査する団体なのかよくわかりませんので、もう一度説明をしてください。





平成13年05月10日 参議院 本会議
民主党(民進党) 勝木健司
北朝鮮の金正日総書記の長男、金正男氏と思われる人物が偽造旅券を使い、我が国に不法入国を図った件についてであります。

政府は、当該人物を告発し逮捕するという手続をとらず、5月4日、そのまま国外退去という方法をとりました。政府のとった態度は、主権国家としての役割と任務を放棄しかねないとの批判が国民の間で巻き起こっております。5月1日、拘束された時点で政府はそれがだれであったか既にわかっていた、明らかになったのはマスコミがこれを取材し報道したからであって、もしそれがわからなければ全く不問に付したままで国外退去にしていたという経過も明らかになっております。

これは、危機管理対策としてもお粗末きわまりないものであります。知らない、聞いていない、わからないという政府の姿勢は、国民から重要な事実を隠ぺいするものと批判せざるを得ません。北朝鮮の最高幹部の一人と思われる人物による偽造旅券を使った不法入国事件に対して、その動機、背後関係等を徹底的に究明することは、主権国家として当然のことだったと考えます。また、拉致被害者家族の方々の気持ちを逆なでする措置であり、極めて遺憾であります。





平成13年06月07日 参議院 外交防衛委員会
内閣官房副長官 安倍晋三
御承知のように、北朝鮮は既に警察が認定しているだけで7件、10人の拉致、これは疑惑ではございません、警察が既に認定をしているわけでございます。そして、さらには麻薬等の問題もございます。そういう等々の観点から、既に警察等々の関係者からも意見を聞いた上で判断をしたということでございます。我が国のそういう治安上の観点からも当然の判断であったと思っております。





平成13年10月19日 衆議院 法務委員会
自由党 西村眞悟
この観点から、ちょっと具体的なことについて大臣の所見をお伺いしますが、実は、我が国の国内において7件10名の日本人が北朝鮮に拉致されておるというのは政府の見解ですが、総数は7件10名に限るのか。どうしてもこれが限られていると到底思えない。南米及びヨーロッパにおいて行方不明になった日本人、その総数。

それから、よど号の妻たちが帰ってきて、ぼつぼつ週刊誌等に、ヨーロッパから例えば有本恵子さんを拉致したのであるというふうなことが出ておる。これは、日本国民の安全を確保すべき法務大臣として、7件10名にとどまるのか、それとも、今巷間言われているように、140名を超える日本人が拉致されているのかどうか。

この点については、確定した数字は7件10名という政府のお答えがある以上、余り言えないかもしれませんが、7件10名で済んでおるのかどうかということについての御認識は、お持ちならばお聞かせください。



自由党 西村眞悟
私がお聞きしたのは、有本恵子さんという方がおりまして、ヨーロッパで拉致されたと赤軍派の妻たちが帰ってきてしゃべり始めたという事態に対して、把握されているならば、決して7件10名ではおさまらぬだろう。人権擁護の観点から、これは重大な問題である。

もう一つ、これが北朝鮮という国家において行われたものなれば、これは国家のテロだ、このように認識しますが、いかがですか。国家によるテロだと思われますか。政府が言うように、単なる人道的問題ですか。日本に生まれて、北朝鮮国籍だから向こうに帰っていって、二度と再び日本にいる親戚には向こうの政府の許可がないので会えない、これは人道的に問題でありましょう。しかし、無理やり日本から北朝鮮という国家が連れていったのならば、国家によるテロだ、こう思いますが、いかがですか。人数も含めて。



自由党 西村眞悟
それで、これも出入国管理の問題です。日本国内に拉致を可能にする組織があって、そしてその日本国内において拉致された人物が我らのわからぬうちに北朝鮮におるわけですから、出入国管理の問題だ。日本国内にそういう拉致というかテロをする組織があるということは確実であるということです。

次に、数年前に新幹線の犬くぎが抜かれる、新幹線のレールにチェーンが巻かれる、そして送電線の鉄塔が倒される、こういう犯罪がありまして、これもテロです。新幹線が200キロ以上のスピードで脱線転覆すればどういう惨事になるか。送電線は既に倒されておる。これをやる組織が日本にあるということですね。

これが、どういうふうな捜査を尽くされても、まだどういう組織がやったか全貌がわからないということも現状なのですから、この捜査の状況及び現状、うっすらとこの組織の実態がわかっておるのかどうかについては御答弁いただけますか。





平成13年10月25日 参議院 国土交通委員会
自由民主党 野上浩太郎
私の地元の富山県、黒部川という日本有数のきれいな川がございますが、実はことしの3月29日にその黒部川の河口砂地におきまして、水中スクーターというんですか、人一人が乗ってきまして、水中スクーターというものが砂地に半分埋もれたような状態で見つかっております。この9月の末に富山県警の方から、ほぼ北朝鮮のものだろうという鑑識結果といいますか、これが発表されたところでございます。

実は、1990年に、福井県の美浜町におきましても、ほぼ同様の水中スクーターが発見をされております。このときはその周辺に北朝鮮の工作員とおぼしき水死体とともに見つかったということでございますし、また富山県県内では昭和50年代に拉致疑惑に近いような事件、4件発生をしておりまして、また石川県でも同様な事件が数件発生をしておる。

まさに北陸というのはスパイの侵入銀座ではないかというようなことも言われておるわけでございますが、沿岸の住民は大変な不安、これを募らせておるわけでございます。





平成13年11月21日 衆議院 法務委員会
自由党 西村眞悟
その検討している足元で起こっていることについての認識をお伺いしますが、北朝鮮というのはテロ国家なんです。大韓航空機を爆破し、アウン・サン廟を爆破し、それから日本人を拉致し、これは国家テロであります。

さて、その北朝鮮というテロ国家、この認識は、私は事実を列挙したのでありますから、相違はないと思う前提でお聞きしますが、その北朝鮮系の朝銀というのが軒並み破綻しまして、2年8カ月前に朝銀大阪が破綻して、受け皿銀行の朝銀近畿に3100億円の公的資金が投入されました。2年数カ月後の去年の12月、受け皿銀行で3100億円投入された朝銀近畿がまた破綻いたしました。

それで、11月7日、これは9月11日の後ですが、最近ですが、朝銀北東、朝銀中部、朝銀西、この3信組に対して2660億円の贈与と、破綻した469億円の不良債権の買い取り、合計3129億円の投入が決定された。

そして、今申し上げた3100億円投入されて、2年ちょっとでそれをすってんてんにしてまた破綻した朝銀近畿を含む残る6つの信組に対して4421億円になろうとする資金が投入されるプロセスになっている。

合計1兆円を超える資金が投入されていく。これは、朝銀がなぜ破綻したのかということを過去にさかのぼって今点検されていない。北朝鮮に対する送金である、これはほぼ確実に言えることである。

将来に向かって目を向けますと、朝銀を利用する在日朝鮮人は、赤ん坊からお年寄りまで含めて人口10万に満たない。したがって、その中で商業活動を営む者の割合は推して推定される。数万の商工業者が利用する朝銀に1兆円を投入して全国10カ所近くの朝銀を今維持しても、将来、営業が成り立つはずがない。したがって、今我が国がやるべきことは、朝銀を救済することではなくて、預金を保証して朝銀を解散させることだ。過去にわたってと将来にわたってと、全くわけのわからないことをやりつつあるわけです。

法務大臣が、今、テロ支援国家に対する資金の流れを防圧しなければならないとおっしゃって、その準備を進めているということは、国内の治安を預かる法務大臣として、朝銀に対する犯罪捜査と並行した破綻原因の徹底究明、これをしなければ、駆け込むように10月に今の条約に署名し、国際的な体面を整えた日本政府の背後が全く抜けてしまうわけです。

そして、ある意味では、北朝鮮、金正日政権の高笑いが聞こえるんです。なぜか。9月14日の北朝鮮労働新聞はこういう論説を載せておるんです。日本が攻めてくるという奇想天外の前提をもって、日本というのは縦深性が浅い国だから核攻撃ですぐ壊滅、屈服させることができると。これが9月14日です。そして今申し上げた、その後起こったことは、米の支援のうわさ話がまた出てきたり、そして11月7日の3000億円以上の投入が決定されていき、そして次に待っている4000億円以上の投入というプロセスが始まっている。北朝鮮は日本を恫喝することによって日本に言うことを聞かせるというふうな味をしめておりまして、今回もそれをやっているな、こう思うんですな。

法務大臣としてはどう思いますか、この朝銀に対する公的資金の贈与及び不良債権の買い取り。それは銀行経理上のことを申し上げているんじゃなく、自分の足元で、テロ国家に対する資金のパイプをとめなければならないという国際約束のもとで、今大臣等で準備されている事態を前提に、これは今とめねばならない、徹底解明までとめねばならないと思われるのか、これは別のセクションがやっているので私は関係ないとおっしゃるのか。大臣としてはとめねばならないと思われると私は思いますが、いかがですか。



自由党 西村眞悟
したがって、金融機関の整理としては、こういう言い方をしたらあれですが、10万人もいてないんですね、赤ん坊からお年寄りまで。だから、預金を保証して、公的資金1兆円以上の注入はこの徹底解明がなされるまでだめだと。

多分、日本が北朝鮮にとっては一番の金庫なんです。日本から送金された金によってミサイルの開発をやっているんです。そして、そのミサイルと核の開発をやって、日本は核攻撃で簡単に屈服させることができるという、驚くべき精神構造を持った政権なんです。そこにまた1兆円が、何割かが行くとなれば、日本国政府は日本国民の安全を売っておるのか、また、日本国政府は拉致された日本人のことをどう思っているんだ、こういうふうになるわけですよ。

本当に人権の問題なんですよ。日本人妻は帰ってこられないのですよ。まして拉致された者は。そして、朝鮮総連、北朝鮮系の人たちは自由に北朝鮮に行って日本に帰ってくるんですよ。何を持っていって帰ってきているのかわかりませんが。1年に1万人近いんですよ、それが。日本人は一人も帰れないんですよ。こういう国なんです。出入国管理上、日本人の拉致問題の解決成るまで、北朝鮮にお帰りいただくのは自由に祖国に帰ってください、ただ、北朝鮮にいる日本人が祖国日本に帰れない以上、あなた方の日本再入国はお断り申し上げるというふうな政治的決断もあってしかるべきなんです。

大臣、どう思いますか。本当の人権問題ですよ。日本人妻が数1000名帰れない、望郷の念に駆られている。拉致された日本人が140名ぐらいいるかもわからない。しかし、日本にいる在日朝鮮人は行ったり来たりしている。そして、金融機関を破綻させ、1兆円以上の公的資金注入を待っている。こういうふうなことをして日本国民の政府と言えるんですか。したがって、再入国禁止も含め、この朝銀の問題は非常に重要な問題だと思いますから、どうか徹底究明の決意をここで聞かせてください。そして、日本人が帰ることなくして再入国はならぬ、こういう決断も法務大臣ならあってしかるべきなんです。





平成14年02月27日 衆議院 法務委員会
自由党 西村眞悟
それは定義はまちまちですよ。しかし、日本国政府の定義を申し上げましょうか。大韓航空機爆破はテロだと言ったのです。その大韓航空機爆破という国際的テロを可能にするための日本人化教育が必要だったのです。金賢姫が死ねば、あの爆破は日本人がやったということになっていたのですから。その大韓航空機爆破という国際的テロを実行するために日本人化教育をする材料として日本人を拉致する、これはテロです。まあ聞きませんけれどもね。それで、北朝鮮というのは、大韓航空機爆破をやったからテロ国家なんですな。日本政府もその認識は変えないはずだ。

だから聞きますが、このテロ国家に、みずから北朝鮮の大使館と称して日本国内にある組織が朝鮮総連、この朝鮮総連に人事権を握られて運営されている信組が朝銀という信用組合、これが破綻した。さて、ここに国民がひとしく疑問に抱いているのは、北朝鮮というテロ国家に、大臣も所信で述べられたように、テロ組織に対して資金を供給することをやめねばならない国際条約があって、我が国も国内法でそれを整備しなければならない、こういうことですね。今まさに、今言いました北朝鮮というテロ国家の支配下にある朝鮮総連の支配下にある朝銀が破綻して、そこに総計1兆円の資金を投入していくという事態に対して、所信で、テロ組織に対する資金を供与することをできなくする法律を国際的な義務においても国内的にも整備しなければならないと表明された法務大臣は、この今進行している事態にいかなる認識を持っておるか。やってくれ、私どもは関係ない、それは金融当局がやることだ、そう思われるのか。それとも、法務大臣として所信を表明した以上、重大な関心を持って、1兆円投入してもいいと思っているのか、悪いと思っているのか。どっちですか。





平成14年03月14日 参議院 予算委員会
自由党 森ゆうこ
今ほど大臣の方から8件11人というお話が出たわけですが、これは、ついおとといです、3月12日報道がありましたように、有本恵子さんの誘拐事件に関して、日本の、我が国の法廷において、よど号ハイジャック犯の元妻が有本さんをヨーロッパから北朝鮮に拉致した実行犯の一人であるということ、その日本人拉致に北朝鮮政府は直接関与していた、そして北朝鮮政府当局は日本人拉致によど号犯や日本赤軍を利用してきたこと、これが証言されたことで、今までいわゆる拉致事件、7件10人であったものが8件11人になったということだと思いますが、これは大きな転換期であると思います。

非常にこの証言は大きなことだと思いますが、これを受けて、今までいわゆる北朝鮮に対しては太陽政策、言わば太陽政策というような外交を行ってきたように思いますが、これを機に全く違った政策、外交政策に改めるつもりはありませんか。



自由党 森ゆうこ
総額1兆円近いお金をこういう北朝鮮の政府の影響下にあると懸念されている銀行、しかも拉致問題もここに来て新しい局面を迎えましたが、こういうところに1兆円近くの税金を投入していいんでしょうか。金融大臣、お願いします。



自由党 森ゆうこ
朝銀が朝鮮総連の影響下にある、つまり北朝鮮政府の影響下にある。しかも、その北朝鮮政府は我が国の国民を拉致している疑惑が濃厚になってきた。このような状態で1兆円近くの国民の税金がその銀行に導入されるということは、どう考えてもおかしいとは思いませんか。





平成14年03月20日 衆議院 法務委員会
自由党 西村眞悟
一例だけ聞きます。毎年1万人の北朝鮮の方が、在日の方が祖国に帰る、北朝鮮に帰る、また日本に再入国してきております。しかしながら、日本人は、拉致された日本人はもちろん、日本国籍を有する、多くは北朝鮮の方の配偶者として北朝鮮に渡った方もいまだ祖国に帰れていない。したがって、日本人を帰すまで再入国は禁止するというふうな決断が必要だろう。





平成14年03月28日 衆議院 安全保障委員会
自由民主党 平沢勝栄
なぜ混乱が起こるかと聞いているんですよ。どこのだれだかわからない男に、なぜ混乱が起こるかと聞いているわけですよ。

だから、なぜ金正男ということを認めないんですか。北朝鮮に遠慮しているからですよ。なぜ、北朝鮮にそこまで遠慮する必要あるんですか。金正男ということを認めたらいいじゃないですか。外務省はそこまで北朝鮮に気を使っているんですか。そう御機嫌とるんですか。だからおかしいんですよ、日本の外交というのは。そこが日本の外交の一番の問題じゃないですか。そこを言っているんですよ。

だって、あれでしょう、佐藤審議官以下、外務省が3人もくっついて、それで移送中の混乱だとかということは、金正男だということでしょう、これは。金正男だからくっついていったんでしょう。その金正男ということをなぜ認めないんですか、外務省は。そこが外務省の一番の問題じゃないですか。

北朝鮮を刺激してこれを怒らせたくない、北朝鮮に誠意を見せれば、北朝鮮が返してくれるだろう、誠意を見せて、それなりの対応があるだろうと。それは何だ。多分拉致も、返してくれるかもしれない、日朝国交正常化にはプラスになる。本当になったんですか。その後に何があったんですか。行方不明者の調査を中止する、不審船を送ってくる、こういうことじゃないですか、幾ら誠意見せたって。何にもその後いいことなんかないじゃないですか。





平成14年04月08日 衆議院 決算行政監視委員会第一分科会
自由党 西村眞悟
3月に小泉総理が、北朝鮮に拉致された日本人の御家族に会われてから、テレビカメラの前で、拉致された日本人の問題解決なくして日朝国交正常化なしというふうな発言をされました。私はそれをテレビで見ておりまして、小泉ドクトリンと名づけさせていただいた次第でございます。





平成14年04月18日 衆議院 安全保障委員会
自由党 小池百合子
実は、これが今度、来週ですか、発売される、「わが朝鮮総連の罪と罰」ということで、まさに今の問題に絡んでいた朝鮮総連中央本部の財政局副局長であった韓光熙さんが書かれた本でございます。その中に、朝鮮総連と送金疑惑について書いているんですけれども、
送金疑惑報道に対して朝鮮総連は激しく抗議したが、日本から北朝鮮に毎年巨額のカネが流れていたことは、間違いのない事実である。日本から非合法的に送られる資金は、そのほとんどが新潟港と北朝鮮の元山港を結ぶ準定期航路を通じて、現金のかたちで運ばれる。
それから、
朝鮮総連は毎年、金日成・正日父子の誕生日、9月9日の建国記念日、10月10日の党創建記念日など、北朝鮮で祝い事があるたび、祖国に対する忠誠のしるしとして相応の付け届けをしていた。これが組織的な事業の体をなしてきたのは79年に短期祖国訪問団がはじまってからである。
この本は、今回の朝銀問題も含め、拉致疑惑にもつながってくる、まさにそれをやっていた当事者の人の書でございます。それから飛んで、
「次の首領様の誕生日までに何億集めよ」といった類の指令が、姜周一から許宗萬に、直接口頭で伝えられる。指令を受け取った許宗萬はこれを東京の総連中央本部に持ち帰る。ここで、献金の割り当てが決定されるのである。カネがどこにあるかといえば、全国の信用組合、つまり朝銀の裏口座のなかに貯えられている。
長くなりますけれども、ここには、本当にさまざまな疑惑、我々が抱いているさまざまな疑惑に当事者がそのままこたえている。この方は、今大変な村八分に遭っていることは想像するに簡単なわけでございまして、むしろ、彼を守る必要もあるかと思っております。





平成14年04月23日 衆議院 法務委員会
自由民主党 平沢勝栄
もう時間がありませんので、次の質問に移らせていただきますけれども、先ほどの拉致問題の議連では、今回いろいろな対応をとることを考えておりますけれども、そういう中で、税関の荷物検査、これをもっと厳しくやるべきではないかなということも考えておりますし、再入国の許可あるいは乗員の上陸許可、こういったことについてももっともっと厳しくやるべきではないかなということを考えております。

きょう税関も来てもらっていますけれども、北朝鮮との往来の荷物、商業貨物とか当日持ち出しの荷物の検査というのはわかるのですけれども、あらかじめ朝鮮総連の新潟の事務所に集められた荷物、これは1回1700個くらい例えば万景峰号なんかについてはあるはずですけれども、この荷物のチェックに北朝鮮、朝鮮総連の人間を立ち会わせている。私ども得ている情報では、それによって朝鮮総連の荷物の検査は事実上フリーパスだということを聞いておりますけれども、なぜ北朝鮮の人間を荷物検査に立ち会わせているのか、朝鮮総連の人間を立ち会わせているのか。そして、検査は、1700個くらいある荷物をどのくらい検査をしているか、どういう検査をしているのか、それをちょっとお知らせください。





平成14年05月16日 衆議院 本会議
自由党 西村眞悟
さらに、北朝鮮に拉致された日本人を含む邦人は、我が領事館に逃げ込んできた5名の北朝鮮人以上に、自由を奪われております。しかるに、我が国に在留する北朝鮮人は、毎年約1万人以上、北朝鮮に行ってはまた我が国に戻ってきているのでありまして、彼らの持参する物と金も、北朝鮮独裁政権を支えているのでございます。つまり、北朝鮮独裁政権は、我が国が在日北朝鮮人に与えている自由を利用して、日本人の自由を奪う権力を維持しているのであります。5名の北朝鮮人が中国官憲に引き戻された事態を人権の名において中国に抗議するならば、政府はさらに北朝鮮により拉致された日本人の救出に取り組まねばならないのであります。

よって、我が国は、北朝鮮政府が北朝鮮に抑留、滞在する日本人全員に自由を与えるまで、在日する北朝鮮人が祖国北朝鮮に帰るのは自由であるけれども再度日本に入国することは禁止するとの日本人救出策を、政治家としての法務大臣は考慮に入れるべきときと考えますが、法務大臣の見解をお聞きしたいと存じます。





平成14年06月28日 衆議院 武力攻撃事態への対処に関する特別委員会
自由民主党 森岡正宏
私は、先日、元朝鮮総連の中央本部の幹部であった韓光熙という人が書いた「わが朝鮮総連の罪と罰」という本を読みました。

日本を舞台に、戦後何10年も北朝鮮に人やお金を送っておったという実態、また、韓国のスパイ工作など驚くべき実態が次々と浮かび上がっていく中で、新潟がその拠点であったということが描かれているわけでございます。

全国各地のパチンコ業界とか商工関係者から集めた10億、20億というような巨額の資金を朝鮮総連中央本部の新潟出張所に集めて、そして目立たないように2、3000万円を小さな紙袋に小分けして、そして親族訪問などで北朝鮮へ渡る同胞者に持たせておった。彼らは中に何が入っているのかわからない、そんな状態で運ばせておった。外為法では500万円以上の現金の持ち出しは届け出が必要ということになっているのに、税関員に接待などで手懐けておいて、そして全く手荷物検査などなしに、そうして北朝鮮へ運ばれておったということが描かれているわけでございます。万景峰号というんですか、マンギョンボンに何10回と乗せました、こう書いてある。

また、北朝鮮工作船を利用して密入国また密出国できるように、日本海沿岸にこの方は38カ所も接岸ポイントをつくった、それが今も使われているというようなことが描かれていまして、私は大変ショックを受けたわけでございます。

新潟は、北朝鮮との玄関口であること、また先ほど来お話ございましたように、横田めぐみさんらの拉致事件が発生した場所である、そして、さらには新潟沖合で不審船事件が発生したこと、そういうことを考えますと、新潟県民は、国民の安全とかまた安全保障、防衛について非常に関心を持っておられるだろうと思いますと同時に、不安も持っておられるんじゃないかなとお察しするわけでございます。陸海空の自衛隊員2400名が配備されておるということも聞いておりますし、隣には石川県、小松基地がある、そして佐渡にはレーダーサイトもある、そして原子力発電所も持っておる。こういう新潟県は、非常に日本の安全保障上大変重要な場所だと思うわけでございます。





平成14年07月25日 衆議院 安全保障委員会
参考人(現代コリア編集長・東京基督教大学教授) 西岡力
拉致問題を中心にお話を申し上げます。ことしの3月、日本政府は、先ほどお話しされた有本お父さん、お母さんの娘さんの恵子さんを、北朝鮮に拉致された日本人として追加で認定しました。これは金正日が直接命令をして拉致した、そういう事件です。なぜそう言えるかといいますと、1976年に金正日が、工作員の現地人化教育を徹底して行え、そのためには現地人を連れてきて教育に当たらせよという命令を出しているんです。このことは、複数の北朝鮮から亡命してきた元工作員が確認しています。

ですから、金賢姫さんというのは日本人に化けていたわけです。その化ける日本人化教育の教師が田口八重子さんだったんです。1976年にこの命令があって、77、78年に拉致が多発しているんです。それで、金賢姫は80年に党に召喚されて工作員になった。彼女の同級生はあと7人いた。全員が日本人に化けたんです。つまり教師が8人いたということです。この命令によって行われたのが拉致です。

そして、この重大な主権侵犯、人権侵害に対して、これまで日本政府は実はどのような対応をとってきたのか。一言で言って、見捨ててきたと私は言いたいと思います。

まず第一に、日本政府は、今認定しているだけで11人、私たちの推定では70人ぐらいいると思っていますけれども、この事件について、最初わからなくてやられてしまって、最近になってわかったのか。違うんです。最初からわかっていたんです。やられているということをわかっていながら、次から次へと拉致され続けていったんです。

なぜそう言えるか。日本政府が認定している拉致の第1号は1977年9月19日に起きます。25年前です。これは、東京の田無に住んでいる李さんという在日朝鮮人が、日本人のある人をだまして石川県の海岸に連れていった。そうすると工作船が来ていて、ゴムボートで工作員が来てその人に渡した。その後、その李さんは現場で逮捕されているんです。第1号の拉致で現場で犯人が逮捕された。そして、李さんが今言ったことを自白したんです。

そして李さんの自宅を、これは東京の田無にあったわけですけれども、家宅捜索したところ、北朝鮮は深夜に数字で暗号放送をしてくるんですけれども、その暗号を解読する暗号解読表が出てきた。その解読表を使ったら暗号が解読できたんです。石川県警はそれで警察庁長官賞をもらったんです。しかし、このことは全く公開されず、李さんは不起訴処分になってしまった。

第1号がこうなんです。1号がこうだったとしたら、2号目からはそこで対策をとればいいじゃないですか。わかっていながら何もしなかった。だから、横田めぐみさんの御両親があそこにいますけれども、その2カ月後にめぐみさんはさらわれたんです。

そして、次の年の78年7月7日、七夕のときに、福井県の小浜市で地村さんと浜本さんが失踪しました。婚約中だったんです。お父さんが舞鶴の海上保安庁に行ったところ、7月10日、11日に小浜湾に不審船がいた。保安庁は追いかけた。追いかけて領海の外に追い出した。無線の傍受から北朝鮮の工作船だと思われるという話を聞いているんです。

しかし、現在海上保安庁は、1978年には不審船事件はなかったというふうに言っています。舞鶴に行くと、当時の資料はないというふうに言っていますけれども、当時はお父さんにそう言っているわけです。これはきちんと調べていただきたいと思います。

つまり、アベック拉致事件の第1号がこの地村さんの事態なんです。その後7月31日、8月12日と起きたんです。工作船がいたんですから、それを捕獲していれば2人を救えたかもしれないし、それを逃がしてしまったんだったら、この次に工作船が来るのを押さえれば、海上警備行動をかけるようにすれば、入ってこないようにしていればあとの4人は助かったんです。

そして時代は下がりまして10年後、1988年3月、国会で初めて、参議院の予算委員会で梶山静六自治大臣・国家公安委員長が、3件6人のアベック拉致について、「北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚」という歴史的答弁をしたんです。しかし、マスコミは書かなかった。朝日、毎日、読売は一行も書かなかった。そして、国会でもそれ以上追及はされなかった。だから大事件にならなかったわけです。当時そこで、国会で、衆議院と参議院で拉致の解決のための決議が起きて、家族を呼んで審議をすべきだったと思いますよ。しかし、それがされなかった。

そして、90年には警視庁が、先ほど言った金賢姫の日本人化教師の田口さんを拉致したと思われる重要な容疑者の、在日商工人の安という人が関係がある、それは私はそのときの警察のつくった内部資料の書類を持っていますけれども、90年5月10日付で総連と彼の自宅に家宅捜索令状が出て、彼の手下で田口さんと一緒に歩いていたと思われる男に逮捕状がとられたんですけれども、その執行の直前に打ち切られた。

これは活字になっているんですけれども、文芸春秋の98年6月号で、警視庁関係者の言葉として、「金丸訪朝で潰された」というふうに活字になっています。そして、昨年の12月16日付の産経新聞を見ると、金丸さんから圧力がかかって、朝鮮総連に対する外国人登録法違反の捜査が中止になった、そのことが明らかになったと産経新聞も書きました。それは同じものなんです。これは活字になったことだけ私は申し上げています。

そして、金丸訪朝があって日朝交渉が始まったわけですけれども、有本さんたちはもう子供から手紙が来ているんですから、その前からわかっていて取り上げてくれと言ったのに、本交渉で有本さんのことは取り上げなかった。田口八重子さんのことを第3回交渉で1回だけ取り上げた。その2年前の国会で答弁したアベック拉致は一言も言わなかった。これが日本政府の対応です。国会で、拉致の疑いが十分濃厚と言いながら、交渉で取り上げなかったんです。そして、家族会ができてやっと取り上げるようになりましたけれども、その後も、日本政府は現在まで北朝鮮に米支援を続けているわけです。117万トン、費用は1600億円です。

普通でしたら、主権が侵害されたならば制裁をとるんです。これは国連憲章でも認められている権利ですね。しかし、恩恵を与えた。では、幾ら小泉さんがサミットに行って協力をお願いしますと言っても、北朝鮮を孤立させてくれるな、北朝鮮を助けてくれと言っているわけですよね。主権が侵害されていて助けてくれと言っていたら、では、その程度だ、日本は真剣に思っていないというふうに各国は思いますよ。

ですから、家族が今真剣に求めていることは、北朝鮮に対して制裁措置を発動してほしいということです。そして、もしも被害者に危害が加われば日米安保も発動してほしい、これは安全保障の問題だ。領土が侵されて国民が連れ去られている。まだ帰ってきていない。

日本政府は、実は過去に3回、北朝鮮に対して制裁を行っているんです。やったことがないんじゃないのです。83年のラングーン爆弾テロのとき、88年の大韓機爆破事件のとき、98年のテポドン一号発射のとき、3回です。やっているんです。これは、日本人はだれもけがはしていません。韓国人が死んだり、テポドンのときはだれもけがしていませんね、外国人が被害者だったり、あるいはミサイル発射実験には制裁措置をとって、日本人が政府の発表でも11人、20年以上帰ってこれないで、家族が生き地獄の苦しみをしているのに援助をしている、制裁はとらない。こんなばかな政策があるでしょうか。

アメリカ政府は、テロということについて、秘密工作員または国家より下位の集団により、非戦闘員を対象として行われる計画的、かつ政治的動機に基づく暴力行為、こういうふうに定義しているんですね。これとぴったり合うわけです。秘密工作員が行った非戦闘員に対する暴力行為ですよ。これはテロなんですよ。

ところが、警察白書で、これは平成9年版だけに大きく書いてあるんですけれども、「国際テロ情勢と警察の取組み」というところに拉致のことが書いてあるんですけれども、ここでも「日本人ら致容疑事案」として、北朝鮮によるテロを列記した部分には書いてないんです。そして日本政府は、これがテロなのかどうかということについて言を左右にして、テロだと言わないんです。テロだとしたら制裁しなくちゃいけないわけです。国際社会がみんなで協力してテロに制裁をとっているわけです。だから大韓機爆破事件もラングーン事件でも、日本人は被害されていないのに制裁をとったんです。

家族たちは、政府は、特に外務省に行きますとそうなんですけれども、粘り強く真剣に取り組むと言っている、しかしその言葉ばかり聞いてきた、何にも情報もない、わからない。これでは政府の本音は、実は、家族がみんな死んでしまって、うるさくなくなるまで粘り強く取り組む、そういうことにも聞こえてくるという声が出ています。

そして、家族会に参加していた家族のお一人、先ほど言った小浜の地村さんのお母さんがこの4月に亡くなりました。息子さんを奪われたショックで脳梗塞になって20年以上寝たきりで、お父さんがずっとおむつの世話をしながら、40万人以上の署名を集めたんです。どんなに無念だったかと思いますけれども、間に合わなかった。

横田さんのお母さんが書いた本がここにあります。その中で、娘は、お父さん、お母さん、いつ迎えに来てくれるの、なぜ迎えに来てくれないのと今も思っている、そう思うといても立ってもいられないと書いています。私たち日本人は、あるいは日本政府は、お父さん、お母さんというこの言葉を、母国日本はいつ来てくれるんだというふうにめぐみさんたちが今も思っていると思って毅然たる対応をとるべきだというふうに思います。安全保障問題としてぜひ取り上げてください。

以上です。





平成14年07月26日 衆議院 外務委員会
日本共産党 松本善明
我が国としては、拉致疑惑問題など幾つかの紛争問題も持っておりますし、これもありますが、やはり北朝鮮というのは、戦前の侵略戦争と植民地支配によって日本が被害を与えた国々の中で、その清算が全く未解決のまま残っているただ一つの国であります。いろいろな現在の問題と同時にこれらの問題もすべて解決をしていくという構えで臨まれるのかどうか、重ねて伺いたいと思います。