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昭和57年04月07日 衆議院 文教委員会
[238]
民社党 三浦隆
時間ですので先に飛ばさせていただきますと、週刊誌の記事の中に、本論とは外れるのですが、もう一つ問題があります。
すなわち、この学校の先生方による「赤旗」の購読勧誘の問題であります。
記事によりますと、このPTAの元会長さんの言葉の引用でありますが、「55年度の先生と父兄の懇談会の席で、あるお母さんが“赤旗の勧誘にくるのはやめて欲しい”と発言され」云々ということで、そのことをこのPTAの広報の雑誌に、文書に載せて配ろうとした。そうしたら、この問題の先生を中心にして先生方がそれはやめてほしいと来られて、結局職員会議で勧誘自粛の申し合わせをするということと引きかえにして文書に書くことはやめた、削除に応じたというふうな文章があるのです。
こうした新聞の勧誘事件というのは、この同じ週刊誌によりましても、実は55年の5月22日号、56年の11月19日号とこれまで2度ほど載っておりまして、今度で3回目であります。よく言う「仏の顔も三度まで」というのがありますけれども、こういうことが果たして許され得るものかどうか。教育公務員特例法の21条の3あるいは人事院規則のいわゆる14-7といいましょうか、いろいろとこれに関する規定がございます。そうしたこと等を勘案しまして、ひとつはっきりとした処置をおとりいただきたいと思うのです。
まず、この事実関係の確認、ここの週刊誌に載ったことが正しいか正しくないかということにつきましては、このPTAの役員の方から言うと、そこには校長先生が出席されておったのだからということでありますし、教育長さんの話によっても、前校長は出席しておったということであります。ただ、言葉が違うのは、現在の校長か、前の校長かわかりませんけれども、いずれそれらしき人がそうした会合にはいたわけであって、そこでそういう赤旗勧誘の問題が口に出されて、それは困るということから、これをPTAのいわゆる広報誌に載せる、それが逆にまた、載せられては困るということで削除したというふうにつながっているようであるわけです。
そういう意味で、こういうことに関して、実はこれも確認をしていただきたいのですが、その問題に関して、昨年の12月、日づけは正確にわからないのですが、訓告の処分をとられたというふうに伺っているのです。文部省は確認されたのでしょうか。
[239]
政府委員(文部省初等中等教育局長) 三角哲生
三浦委員、いろいろ直接お聞きになったり、お調べになったりしておられるようでございますが、私ども、この点についてはまだ確認しておりません。何せ週刊誌の記事でもございますので、より詳細は府の教育委員会の方を通じて報告をもらいまして、確認をしてみたい、こう思っております。
ただ、一般論で申し上げますと、特定の政党の機関紙の勧誘等を学校の教員が児童の父母に対して行うようなことは、教育公務員としての政治的中立性の要請に照らしましてきわめて不適切である、人事院規則等に照らしましても違法な行為に該当するのではないかというふうに思います。
[240]
民社党 三浦隆
週刊誌の記事だからというのですが、確かに、数多い週刊誌の中には、でたらめのこともあるかもしれない。けれども、本当に正確に伝えているかもしれないのであって、われわれとしては、自分たちの教育にかかわる重大な場合には、単に週刊誌だから、あるいは新聞だからといった、いわゆる一笑に付す態度ではなくて、本当に真実の記事であるかどうかということを、誠実に調べていく必要があるのだろう。新聞の記事としては、極端に言うと、大きく載った、小さく載ったではなくて、小さい記事の中だってあるいは真実があるかもしれないので、いま言った赤旗の記事が、一度ならず二度、三度までも載っていて、これまでの態度が、週刊誌だからという姿勢かどうか知らぬけれども、小ばかにしたような態度をとっているから、繰り返し同じことが行われてくるのじゃないかということです。
今回のことも、はっきりとした事実であるかどうかを、私とはまた別個なルートで御確認をいただきたいと思うし、もしそれがやってはいけない行為であったとするならば、やはりそれなりの処置もとられなければおかしい。でないと、一応お母さん方に謝っても、よく言う「のどもと過ぎれば熱さを忘れる」というやつも、ないではないのじゃないかという気もいたすわけであります。
ということで、時間が来たようでございますので、私の質問を終わります。
平成01年11月08日 衆議院 公職選挙法改正に関する調査特別委員会
[025]
自由民主党 野中広務
次に、この夏の参議院選挙におきまして、私の地元であります京都選挙区の選挙において、日本共産党は投票日に切迫をいたしました7月19日から22日にわたりまして、それぞれ投票を依頼する目的で、党の名称及び候補者の氏名を表示した日本共産党中央委員会発行の機関紙、1989年7月23日付赤旗日曜版の見本を京都市を含む府下の主要地域に広範囲にわたり、赤旗日刊紙を購読していない不特定多数の有権者に約50万部を無償で配布したと仄聞するところでございます。
この配布行為は、外形上、赤旗日曜版の購読を勧誘するように装っているものの、文書の内容や配布地域、配布部数、配布時期などを総合して考えてみますと、明らかに公職選挙法第142条の文書図画の頒布の禁止を免れる行為でありまして、選挙運動が公正に行われることを図る同条の趣旨に反するものと考えるのであります。もしこのような勧誘行為をさえ装っていれば公職選挙法第142条で言う文書図画の頒布の禁止を免れることになれば、同条はこの点から有名無実になると思われるのでありますが、この点についてのお考えをお伺いいたします。
さらに、これを許せば、機関紙をフルに活用できる政党や政治団体がそうではない政党や政治団体より圧倒的に選挙を有利に戦えるとともに、金のかかる選挙を助長するおそれがあると思われるのでありますが、このことは選挙の公正という立場から問題が多いと思うのであります。これらの各点について御所見を賜れれば幸いであると思うのであります。
一方、赤旗は機関紙として正式に自治大臣に届け出をしておるのであるから、公選法第201条の14の規定により、一般新聞の選挙報道、論評を掲載した配布方法の規制より緩和されており、同条において第148条第1項及び第2項の規定を準用しているものの、この場合では「同条第2項中「通常の方法(選挙運動の期間中及び選挙の当日において、定期購読者以外の者に対して頒布する新聞紙又は雑誌については、有償でする場合に限る。)」とあるのは、」「当該機関新聞紙又は機関雑誌で引き続いて発行されている期間が6月以上のものについては「通常の方法(当該選挙の期日の公示又は告示の日前6月間において平常行われていた方法をいい、その間に行われた臨時又は特別の方法を含まない。)」と読み替えるものとする。」と規定されており、したがって、赤旗日曜版見本の配布行為、各戸無償配布は、公選法第210条の14に照らして適法であるということを主張しておるのであります。しかし、このような赤旗日曜版見本の配布行為は、前にも述べましたように公選法第201条の14で言う「平常」の配布方法を著しく逸脱したものでありまして、同条に照らしても違法であると考えるのであります。
私が本質問におきまして問題にしたいのは、このような赤旗日曜版見本の配布行為は、明らかに公選法第142条の文書図画の頒布の禁止を免れる目的で機関紙の勧誘行為を装った脱法行為であるにもかかわらず、日本共産党の弁明を許すのは、法の不備あるいは公選法第201条の14の規定のあいまい性に起因するのではないかと思うのでありますが、この点についてのお考えを伺いたいと存じます。
平成06年11月24日 参議院 地方行政委員会
[096]
国務大臣(国家公安委員会委員長) 野中広務
今お配りになった資料のようなものが日本共産党の発行される京都民報に載せられたことは私承知をいたしております。
これはたしか86年から88年の間に私の政治団体が献金を受けたことであろうと思っておるわけでございますけれども、私はいやしくもいわゆる共産党一党支配のような京都府政からかわりました後の京都府副知事に就任をした人間であります。少なくともそういう府政の中で府政を担当し、知事を補佐する立場といたしまして勤務をいたしました経験だけに、企業のあり方と、さらにそれの発注をする京都府に何らかの働きかけをするようなことは今日まで一切やったことはございません。
ただ、後から、この民報が出ましてから共産党の方から、あなたのところの政治資金の収支報告は100万円までは内容を書かなくてもいいのに正直に書き過ぎるからこんなことになるんだよといって注意を受けまして、私は政治資金の収支報告の100万円限度を十分承知をしなかったものでございますから、ああそんなことがありましたかと、こういうことで申し上げたわけでございます。
副知事就任当時に、京都府庁は、赤旗、民報について、管理職の全員がこれをとっておりまして、その購読料はすべて公費で支払われておりましたのを、私は政党機関紙その他を自由に個人がとることはこれは一向差し支えがないことであるけれども、一党の機関紙を公費でとるということはあってはならないことだといって厳禁をいたしました。
そういうことがこういう記事になってたびたびこの民報やあるいは赤旗の記事にお使いをいただくのかなと思って、自分の政治資金に対する認識の甘さ、事務手続が十分でなかった点、あるいはこういういわゆる業界の皆さんから献金を受けることの是非を含めてその後私どもは自重をしておる次第でございます。