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昭和41年11月01日 参議院 農林水産委員会
[050]
公明党 黒柳明
私、この前の委員会が中途で終わったときに、バナナ業者との――失礼なことだとは思ったけれども、国会議員と結びつく会社を若干列挙しました。その問題についてまた触れてみたいと思いますが、さらに2社またふえております。ですから、計6社についてここで読み上げたいと思うのです、さきに発表した4社を含め。
1社は、関門貿易。住所は千代田区外神田6丁目15番地の11。関係者は、前自治大臣の吉武恵市さん、取締役です。
それからもう1つは、これは新聞でも出ておりました砂田産業。住所が千代田区永田町2丁目29。関係者は、先ほど言いました砂田勝次郎さん、これは重民さんの弟さん。
それから先ごろあげました4社で、まず恵比寿興業。河野洋平さんをはじめとする河野元大臣の家族の方です。
それから台湾バナナ貿易。千代田区永田町2の29。これは前防衛庁長官の小泉純也さん。
日蓬産業。中央区銀座2丁目2番地。大竹平八郎さんの奥さんとむすこさん。
それから大亜産業。住所が港区赤坂田町5丁目4番地。前衆議院議長船田中さんの現秘書の蓮実進さん。
この6社で、国会議員あるいは国会議員の家族あるいはその秘書の人が関係をしておる会社である、こういうことが調査の結果判明しております。これは私が言うのじゃなくて、ちゃんとここに登記がございますから、この登記によって明らかです。また、通産大臣は、こんなことに関係したっていいじゃないかと、こういうふうにおっしゃると思うのですが、私はそのこと自体決して悪いとは言おうと思っておりません。むしろ国会議員が黒い霧に関係があるんだということを言われておる巷間のうわさを否定したい、こう思うから、ここで取り上げたい、こう思います。
そこで、通商局の次長さんにお伺いいたしますが、この問題は、台湾バナナ貿易株式会社の元防衛庁長官の小泉純也さんは、昭和41年の7月18日に取締役に就任し、10月の13日に辞任しておる。これは登記ではっきりしておる。この台湾バナナ貿易株式会社は、神戸所在の有名な建隆貿易株式会社のダミー的存在である、こういわれておる。これは業界の人々もそう話しておるし、これは間違いない事実です。調べたところでは、ここにリストがございますけれども。ですから、通産当局としてこの辺についての解明をしていただきたい。もしこれが事実であるとするならば、これはちょっとうまくないのじゃないか。それを証明するために、会社の創立のときの株主名簿を出していただきたい。あるいは3年間の輸入実績、割り当て実績、それを資料として出していただきたい。いかがでしょう。
[051]
説明員(通商産業省通商局次長) 原田明
手元に現在はございませんので、整えまして提出したいと思います。
[052]
公明党 黒柳明
さらに、大亜産業、日蓬産業、恵比壽産業について、創立当時の株主名簿、さらに過去3年間の輸入実績、割り当て実績、そこらあたりがはっきりしますと、ダミーであるかということが明瞭になってくる、ペーパーであるかということも明瞭になってくると思いますので、この資料提出に御協力をお願いできるかどうか、伺いたいと思います。
[053]
説明員(通商産業省通商局次長) 原田明
個別会社の割り当て数量は、私ども公開はいたさないことになっておりますので、その点お含みをいただきました上で委員会に提出をさせていただきたいと存じます。
なお、建隆と御指摘の会社がダミーであるかどうかというのは、私どもうわさとして聞いているだけでございまして、これを証拠づけるのははなはだむずかしいかと存じます。
また、こういう会社が割り当てを幾らずつもらっており、かつ輸入を幾らずつもらっておるかということがわかりましても、それだけでこの会社がダミーであるかペーパーであるかというようなことを判定することもきわめて困難ではないかというふうに存じております。
[054]
公明党 黒柳明
そうすると、委員長決裁によって資料提出も可能である、こういうことですか。
[055]
説明員(通商産業省通商局次長) 原田明
会社自体の登記簿とかそういうものを会社が私どもに提出を承諾いたします場合には可能でございます。割り当て実績その他役所のほうで行なっている事務については、私どものほうから提出可能でございます。
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公明党 黒柳明
それと、先ほどの関門貿易株式会社についても、計6社について、先ほど言いました3点のことの資料要求をお願いいたします。それによって、いま次長さんのお話ですけれども、ダミーであるかどうか、こんなことは、当事者なんですから、はっきりわかっております。ここに聞いている人たちは、全部いまの話はわかっているんですよ。次長さんだけが1人そういうことをおっしゃいますけれども、これはちょっとおかしいのじゃないか、私はこのように思いますが、とにかく資料要求をお願いしたいと思います。