北朝鮮と朝鮮総連 1/2

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昭和49年09月10日 参議院 決算委員会
[289]
自由民主党 玉置和郎
これはいまの韓国の政権をぶっ倒そうというねらいを持っておるのは北朝鮮であるということ、さっきからいろんな脅威を肯定しました、政府委員は。それだけに、この反朴政権の基地化という問題についての認識を、どの辺が一体――あなたにもお聞きしたいと思いますが、その前にお聞きじますが、ここにぼくは、朝鮮語で書いた朝鮮総連の学習提講というものを持っていますから、あとであなたに差し上げます。全部これ朝鮮語です。これを一読しましたら――これは知ってますか。高島さん、知ってますか、これ。――知らない。アジア局長が知らぬで、これはナンセンスよ、高島さん。それはあんた、これを見たら、これは北朝鮮の指令に基づいて、金日成指令に基づいて朝鮮総連が日本でこういう計画でもってやっておるということ、これを知らないで韓国への捜査協力だとか何だとかやっておりますと言ったって、これはナンセンスですよ。こういう実態を知らないで、大臣、これは捜査協力ということに私はならないと思いますよ。読んでください、これを。

それで、この前言いましたように、朝鮮総連の韓議長の年頭の辞というものを私は読みましたね、一部だけ、この前の外務委員会で。これは3916語からなっておって、金日成元帥をたたえることばがそのうちに2304語ある。36カ所に出てくる。

しかも、その中で出てくるのは、私は残念でたまらぬのは、総連は、また日本当局が朴正煕走狗と結託し、必ず成立させようとした悪名高い出入国法を4回も廃案に追い込んだと書いてある。そして、この追い込んだ朝鮮総連の中に――これは自分たちがこう言っとるんだから間違いない、こういうことだと。日本の政府提案の法律を自分たちの力で廃案に追い込んだと書いてある。4回も追い込んだと書いてある。これは正式な文書です。





平成01年10月17日 衆議院 予算委員会
[155]
自由民主党 浜田幸一
それでは公安調査庁にその問題を同じくお伺いしたいのですが、その前に、朝鮮総連とはどういう団体だというふうに理解したらいいのでしょうか。その点ひとつ御説明をお願いいたします。

[156]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

北朝鮮を支持する在日朝鮮人が、朝鮮の主権と領土を侵害し、内政に干渉する一切の外来侵略者を撤去させ、朝鮮の平和的統一、独立のために献身するとともに、在日朝鮮人の権益を擁護することを目的として昭和30年5月結成した団体でございます。

[157]
自由民主党 浜田幸一
警察庁にお伺いしますが、今の問題、同じように御解釈でございますか。

[158]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
私どもも同じように理解しております。

[159]
自由民主党 浜田幸一
そうすると、この団体は危険な団体ですか、それとも安全な団体ですか、どちらですか。公安調査庁、お答えください。

[160]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
日本の公安の維持にとって無視できない団体だと考えて、監視を続けております。

[161]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えします。

朝鮮総連という外国人団体は、その綱領などから見まして北朝鮮と極めて密接な関係にある団体であるというふうに承知しておりまして、他方、その北朝鮮がビルマのラングーン事件とかあるいは大韓航空機爆破事件などを敢行したことは周知のとおりでございます。警察としては、治安維持の責務を果たす意味から、この団体につきまして重大な関心を持っておるということでございます。

[162]
自由民主党 浜田幸一
そうすると、わかりやすく言うと、非常に危険な団体というふうに理解をすればよろしいでしょうか、公安調査庁。

[163]
委員長 中尾栄一
公安調査庁古賀次長、はっきり答えなさい。

[164]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
仰せのとおりと私ども考えております。





平成01年10月20日 参議院 予算委員会
[191]
日本社会党(社会民主党) 穐山篤
先日、衆議院の審議の中で、朝鮮総連は非常に危険な団体と見てよいかという質問に対して、仰せのとおりと答えておりますが、これは具体的にどういう理由でしょうか。

[192]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

公安調査庁は公共の安全の確保に寄与することを目的として設置された機関であり、その責務を全うする必要上、朝鮮総連を調査しております。なぜ調査をするのかということについてでございますが、朝鮮総連は過去において暴力主義的破壊活動を行った在日朝鮮統一民主戦線、これは略称を民戦と呼ばれておりますが、この民戦を前身とする団体であり、今後の治安情勢いかんによっては将来同種の行動に出る危険性なしとしないという意味で、危険性があるという答弁になったわけでございまして、単純に危険だと申し上げた点については、抽象的過ぎて誤解を生みかねないと思いますので、補足して御説明いたしました。

[193]
日本社会党(社会民主党) 穐山篤
私は衆議院の答弁書も持っておりますが、今の見解は大変違っていますね。修正をされたんですか。

[194]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

過日の衆議院の予算委員会におきまして、警察が朝鮮総連に対して重大な関心を持っているということを私は申し述べたのであります。その理由と申しますのは、朝鮮総連は北朝鮮と密接な関係にあるということでございます。

さらに、本日補足いたしますれば、朝鮮総連の議長である韓徳銖氏はその著作の中で、朝鮮総連の行う在日朝鮮人運動というのは北朝鮮の指導のもとに置かれなければならないという趣旨のことをはっきりと書いておるわけでございます。

さらに、北朝鮮が、古い呼称でございますが、ビルマのラングーン事件とか、あるいは大韓航空機爆破事件などについて、これを敢行したということは周知の事実でございますので、そういったことから総合的に判断して、私どもとしては重大な関心を持たざるを得ないということを申し上げたわけであります。



[290]
自由民主党 前島英三郎
先日、衆議院でもこの問題は触れられました。まず朝鮮総連という団体の名前が出ておるわけでありますが、この団体はいかなる団体でありますか、構成員そしてまた北朝鮮との関係などを御説明いただければと思います。

[291]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
まず私からお答えいたします。

朝鮮総連は、北朝鮮を支持する在日朝鮮人によって構成される団体でございます。その構成員の数は公表はされておりません。しかし、巷間6万人、基本的には6万人弱というようなことが言われておることを承知しております。

それから……

[292]
自由民主党 前島英三郎
北朝鮮との関係は。

[293]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
北朝鮮との関係についてお答えをいたします。

朝鮮総連は日本におきまして在日朝鮮人活動をやっておるわけでございますが、それは韓徳銖議長の著書などによりまして北朝鮮の指導のもとにそういった活動を行うということになっておりまして、極めて密接な関係にあるというふうに理解しております

[294]
自由民主党 前島英三郎
朝鮮総連は日本国内でどういった活動を主体にしておるんですか。

[295]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
朝鮮総連は、日本国内で反米活動あるいは朝鮮統一のための活動、あるいは在日朝鮮人の権益を擁護する活動などに従事しておるわけでございます。

[296]
自由民主党 前島英三郎
日本の国内法に触れることはこれまであったんですか。

[297]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

朝鮮総連の前身であります在日朝鮮統一民主戦線、いわゆる民戦は、昭和27年ごろ、皇居前メーデー事件あるいは吹田騒擾事件あるいは大須騒擾事件などに参加しております。

それからまた、昭和30年から現在まで、民団との間でいろいろな問題をめぐりまして抗争事件を起こしまして、多数の検挙者を出しております。

それからまた、北朝鮮は従来から我が国に秘密工作員を密入国させておるのでありますが、朝鮮総連関係者がこれに関与をしているという幾つかの事例がございます。

[298]
自由民主党 前島英三郎
朝鮮総連幹部の中には北朝鮮の国会議員が何名かいると聞いているんですが、それは事実ですか。

[299]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
事実でございます。

[300]
自由民主党 前島英三郎
何人いて、お名前あるいはその肩書、わかりますか。

[301]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
7名おります。

名前を申し上げます。

朝鮮総連議長韓徳銖氏、第一副議長李珍珪氏、副議長李季白氏、副議長全演植氏、女同、これは在日本朝鮮民主女性同盟でございますが、その委員長の朴静賢女史、それから朝鮮大学校長の南時雨氏、在日本朝鮮文学芸術家同盟委員長許南麒氏、以上7名でございます。

[302]
自由民主党 前島英三郎
その中で商工連の会長と言われる人、全何という方ですか。

[303]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
副議長をしております李季白……

[304]
自由民主党 前島英三郎
商工連の方。

[305]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
ちょっとお待ちください。――副議長の全演植氏が商工連の幹部でございます。

[306]
自由民主党 前島英三郎
この間マスコミでも報道されましたが、この方は競馬馬を100頭ぐらい持っておられて、中で持ち馬のサクラユタカオーが昨年天皇賞で優勝して、そのお祝いで府中競馬場で3000人ほど御招待して、先着300名の女性の皆さんには2万5000円相当の金のネックレスを引き出物として贈呈したということですけれども、この報道は間違いないんでしょうか。――結構です。間違いないと思います、これは報道ですから。答えますか――よろしいですね。

そこで、私もいろいろと今マスコミの中で論じられているところを整理しますと、北朝鮮の国会議員がやはりこの朝鮮総連の幹部であるという事実。事業活動の中心的組織である商工連の会長も国会議員であったという事実。学校長さんもそうである――それは別に問題ありません。そして、国際的にいろいろな事件もある。そして報道では、日本から多額の金も持ち出されている。

北朝鮮と一体の朝鮮総連と言われる、その朝鮮総連と最も親しい日本の政党が社会党である。そして、パチンコの脱税問題。脱税防止と言われるプリペイドカード導入に絡んで、社会新報でも報じたように、社会党の何人かの皆さんが導入反対の運動をした。そして、政治献金の疑惑も指摘されている。これが週刊誌の告発の発端であったと思うのであります。議論のすりかえのないように私たちは心したいものであります。





平成01年10月25日 参議院 予算委員会
[248]
日本社会党(社会民主党) 村沢牧
我が党は、国交のない政府にかわって朝鮮関係の改善のために努力をしてまいっている。国民も我が党に期待もしているんです。

ところが、自民党の一部の諸君は、パチンコ問題に関連をさして朝鮮総連問題を意図的にとらえて、非常な危険な団体であるなんというふうに政府に答弁さしている。

これに対して北朝鮮側は、総連を弾圧し、破壊するための計画的な謀略であると厳しい非難声明を行っているんです。

自民党の皆さん方は、朝鮮問題を取り上げることによって社会党のイメージダウンをねらっているかもしれませんけれども、日本社会党は、国交のない朝鮮民主主義人民共和国、また朝鮮総連と友好を進めてきた誇りはあっても、指摘をされるような何らやましいことがないことは、この際はっきり申し上げておきたいと思うんですよ。朝鮮人民共和国と朝鮮総連の関係については、申し上げるまでもなく御承知のとおりであります。





平成01年10月30日 参議院 予算委員会
[100]
自由民主党 山岡賢次
本日は、朝鮮総連の問題に関する質問から始めさせていただきます。

まず、公安調査庁にお伺いをいたしますが、さきの前島議員の質問で、朝鮮総連の中に7人の現職の北朝鮮の国会議員がいる、こういうふうに承りましたが、それはだれとだれのことで何をしている人たちなのか、また、日本に住んでいる人たちであるか、御説明をいただきたいと思います。

[101]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

韓徳銖在日本朝鮮人総連合会中央常任委員会議長、李珍珪同第一副議長、全演植同副議長兼在日本朝鮮人商工連合会会長、朴静賢在日本朝鮮民主女性同盟委員長、南時雨朝鮮大学校長の5名が北朝鮮の国会議員であります。

このほか、前に朝鮮総連副議長をしていた李季白氏、在日本朝鮮文学芸術家同盟委員長をしていた許南麒氏の2名も代議員をしておりましたが、李季白氏は既に北朝鮮へ帰還し、許南麒氏は既に故人となっております。

これらの人は、いずれも第二次世界大戦終戦以前から現在まで我が国に継続居住しております。

[102]
自由民主党 山岡賢次
そのようなことから北朝鮮と朝鮮総連との関係についてお伺いいたしますが、両者は親子のように極めて密接で一体的な関係にあると言えるのでありましょうか、公安調査庁。

[103]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

当庁としては、北朝鮮と朝鮮総連との関係は、委員御質問のとおり極めて密接で一体的な関係にあると認識しております。

[104]
自由民主党 山岡賢次
公安調査庁はどのような根拠に基づいてそのような認識を持っておられるのでありましょうか。

[105]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

朝鮮総連は、まずその綱領の中で「我々は、在日全朝鮮同胞を朝鮮民主主義人民共和国政府の周囲に総結集」させると規定しており、またその規約の中で、北朝鮮の祖国統一民主主義戦線に団体として加盟することを規定しております。

一方、北朝鮮は憲法で、在日朝鮮人を自国の海外公民と規定しているほか、北朝鮮国家主席金日成みずからもその著作の中で、在日朝鮮人同胞を共和国の公民として法的に保護する旨述べております。

さらに、先ほど答弁しましたとおり、朝鮮総連及びその傘下にある団体の主要幹部5名が北朝鮮の最高人民会議代議員として選出されている点を指摘することができます。

また、最近の例で言うと、北朝鮮側は先月開催された朝鮮総連第15回全体大会に金日成主席の祝賀文という形で、祖国統一活動など朝鮮総連が今後取り組むべき課題を具体的に命令しており、他方、朝鮮総連側はこれにこたえて、金日成主席あてにその命令を徹底的に貫徹する旨の手紙を送っている。

このような事実にかんがみて、北朝鮮と朝鮮総連は極めて密接な一体関係にあると見ております。





平成01年10月31日 衆議院 予算委員会
[016]
自由民主党 小里貞利
次に、話題を変えまして、私は朝鮮総連についてこの機会にお伺いしてみたいと思います。

朝鮮総連と一口で言いましても、なかなかわかりにくい方々がおいでになるかとも思います。御承知のとおり、在日本朝鮮人総連合会のいわゆる総称でございます朝鮮総連、その背景には、先ほど、いろいろ煩わしいことではございましたがお伺いいたしました北朝鮮がございます。朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北鮮でございます。言いかえますと、その北鮮と私が今からお伺いする朝鮮総連、これはいわば車の両輪のようなものでございましょう。言葉をかえて言えば一衣帯水です。ですから、その辺からまず国民の皆様方にもおわかりいただかなければならぬと思いますから、この後いろいろ質疑、お答え展開いたしますために、この辺が基本になるかと思いますからお伺いいたします。

朝鮮総連、私は次のように理解をいたしておりますが、誤りがありましたら御指摘いただきたいし、また補足を願いたいと思います。

まず、今私がお伺いした朝鮮総連は、第1に北朝鮮を支持する在日朝鮮人で構成された外国人団体であるということが一つ。これはもうもとよりそのとおりであります。

次に、その朝鮮総連は北朝鮮と極めて密接な関係を有し、特に一つの例を申し上げますが、その朝鮮総連の議長さんが、すなわち責任者でありますが、著しました本の中にも、在日朝鮮人運動は共和国政府の指導のもとに置かれなければならないということがきちんと記述されております。

あるいはまた、朝鮮総連の構成員は先ほどの本委員会におきましても6万人ぐらいだろうか、そういうお話でございましたが、これはなるほど初歩的な話でございますが、そういうことでございましょう。

もう一つ私は大事なことを気づくわけでございます、4番目に。すなわち、その朝鮮総連は日本の国内におきまして、まず朝鮮統一のための活動をやりますよ、これは結構でしょう。それはやはりそれぞれの考えがあり、あるいは国家観があり国際観がありますから結構でしょう。それからもう一つは、在日朝鮮人の権益を擁護する活動をいたしますよ、これも当然のことだろうと思います。健全なる形において行われる限りにおいてこれは結構であります。驚くことに、もう一つの目標に反米活動というのが出ております。米国に反する、反米活動。これは極めて私は注目をするべき朝鮮総連活動、運動目標の大きな一つだ、こういうふうに注目をする次第でありますが、以上の4つについて私の基本認識が間違っているのかどうか、あるいは足らざるところがあれば率直に補っていただきたいと思います。

[017]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

ただいまの認識のとおりでございます。

なお、一点だけ補足させていただきますと、構成員は基本的な構成員が6万人弱ということでございまして、いろいろな傘下団体などの支持者を入れますと20万を超えることになるのではないかというふうに思います。

それから、在日朝鮮人活動の中で反米活動というのがございますが、基本的にはやはり基本目標としては南北統一ということでございまして、その南北統一のために反米活動を展開する、こういう格好になっていると理解しております。

[018]
自由民主党 小里貞利
次にお伺いいたします。

その北朝鮮は、従来から我が国に、日本に対しまして秘密工作員等を密入国をさせておる。朝鮮総連関係者がこれに関与しているという幾つかの事例があると聞くのでございますが、最も顕著な例を例示していただきまして御説明をいただきたいと思います。

[019]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

43年に男鹿事件というのがございます。男鹿半島の男鹿でございますが、このときの韓国人の密出国の、日本を出ようとした事件でございますが、これにつきまして在日本朝鮮青年同盟の静岡県本部組織部長が関与しております。

それからまた44年に梁甫承事件というのがございましたけれども、これにつきましてもやはり朝鮮総連福岡県県本の政治部長が関与しております。

それからまた、44年に岩崎・能代事件というのがございましたけれども、これはやはり密出入国の事件でございますが、やはり朝鮮総連中央指導員が関与しております。

それからまた52年、豊島事件、これは警視庁で検挙した事件でございますが、やはりこの事件につきましても朝鮮総連中央政治局副局長が、当時の肩書でございますが、関与しております。

その他ございます。

[020]
自由民主党 小里貞利
次に、私が先ほど申し上げましたように在日本朝鮮人総連合会員、いわゆる朝鮮総連の会員であるわけでございますが、あわせまして、春夏秋冬365日間、その暮らしの中で、生活の中で大半を、言葉を言いかえますと生活の基盤を日本に置いておいでになるといういわゆる朝鮮総連の会員であります。そういう生活基盤を日本に置いておいでになると思われる朝鮮総連の方々の中に、私が先ほど触れました北朝鮮の国会議員を務めておいでになる方があるやに聞くのでございますが、この真否を明確にしていただきたいと思うのです。断っておきますが、私は北朝鮮の国会議員であられるからどうこうというその基本を問うておるのではないのでございます。その真否をまずここに明らかに願いたいと思います。

[021]
委員長 中尾栄一
担当は早く。

[022]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
お答えいたします。

仰せのとおり、朝鮮総連の最高幹部の2人を含む朝鮮総連傘下の構成員5名が北朝鮮の代議員という地位にありますし、日本に居住しておられます。



[025]
自由民主党 小里貞利
それからもう一つ、時間もありませんから簡単にお伺いいたしますが、昭和48年の2月28日、衆議院の法務委員会におきまして、公安調査庁の責任ある政府委員が、いわゆる北朝鮮の労働党、これはもう御案内のとおり重要な存在にある労働党であります、その労働党と朝鮮総連の間には非常に密接な関係があります、このことを述べておりますが、この認識は現在でも変わりはございませんか。

[026]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
現在でも全く当庁の認識は変わっておりません。



昭和48年02月28日 衆議院 法務委員会
[023]
政府委員(公安調査庁長官) 川井英良
私どもの考え方ではいままでの調査の結果を総合いたしまして朝鮮労働党とわが国に存在しております団体である朝鮮総連との間には非常に密接な関連があるというふうに私どもは見ております。

その具体的なあらわれといたしましては、朝鮮総連の機関紙的な役割りを持っているものではないかと見ております朝鮮新報というふうなものが公然資料として頒布、公表いたされておりますが、そういうふうなものをこまかく検討いたしてまいりますと、朝鮮労働党の機関紙である労働新聞に発表されましたたいへん重要な行動綱領に関するものあるいは指導方針に関するような論説とか意見とかいうふうなものがほとんど例外なしにそれに掲載されて部内あるいは部外に頒布されている、こういうふうな事実が認められるわけでございます。そういうふうな点から申しまして、先ほど冒頭に申し上げましたとおり、そういう事実を踏まえまして両者の間には行動の面でたいへん密接な関連がある、こういうふうにながめておるのがまず総論であります。

それじゃ、そういうふうな中から具体的な点を1、2御了解を得るために拾ってみますと、順次新しいごく最近のものに触れたいと思いますが、たとえば昭和41年10月5日付の朝鮮労働党代表者会議における金日成党主の報告の中には、そのときの主観的、客観的情勢に応じて暴力闘争と非暴力闘争などを組み合わせて行なうべきであるというふうな部分が見えているわけであります。それは10月5日に労働新聞に発表されたものですが、10月8日付の朝鮮新報にそれがそのまま掲載されてわが国の中において頒布されている、こういうふうな事実が認められるわけでございますので、私どもこの41年当時の状況とそれからその後における今日のわが国の状況とそれからまた朝鮮半島におけるいろいろな客観情勢というものを踏まえ、あるいはその他の団体の動きというものを一応踏まえて考えまして、このような観点の闘争綱領というふうなものがこの国内において一つの重要なテーマとしていろいろ議論されているということはかなり重要な問題ではないか、こういうふうに思っておるわけでございます。

さらにもう一つ申し上げますと、昭和43年9月7日の朝鮮民主主義人民共和国創建20周年大会での金日成主席の演説がやはりそのままの形において9月10日付の朝鮮新報にやはり転載されまして部内に頒布されております。これは内容が、41年よりはさらにもっと明確に、およそ革命においては暴力のみによって遂行することができるんだ、こういうことをきわめて明確にした点が私どもとしてはたいへん注目される、こういうふうに思うわけでございます。

こういうふうなものをあげればたくさんあるのでありますが、まあ団体の名誉もありましょうから、先ほど大臣も御心配されておりましたけれども、今後の団体の闘争のいろいろのあり方にも影響があると思いますので、重ねて全部洗いざらい申し述べるといたしますれば私用意もございますけれども、いまの段階では私その2つを一応お答えとして申し上げておきたいと思います。

[024]
日本社会党(社会民主党) 横山利秋
まことにあきれたカビのはえたような議論ですね。大臣そう思いませんか。あなたは政治家だから、いま長官が言っておられることは、われわれ政治家の感覚からいうと、激動の今日のアジア情勢を何らも加味しないことだと思うのです。

41年と43年の金日成首相の言ったこと、あるいは労働党の主張、私もその当時朝鮮へ行っておったものですからよくわかるわけですが、そういうことをもって、まだほかにもあるとはおっしゃるのだけれども、少なくとも冒頭の基本的な理由の中に、労働党と金日成首相の演説がそうであった、時として平和革命、時として暴力革命をやる、だからいけないのだ。それが第一弾。その記事をそのまま転載するから総連もそうだという第二弾。

そしていまのお話の中には、朝鮮総連自身がこの17年間に破壊活動をやったおそれがある、今後もやるおそれがあるということについては何らの言及も冒頭演説の中にはないわけですね。いかにも古くさいカビのはえたようなことなんです。



[027]
自由民主党 小里貞利
では、過ぐる17日のこの委員会におきまして浜田委員が御質疑になり、そしてお答えがあった問題でございますが、いわゆるこの朝鮮総連という団体は、我が国の公安維持の上におきまして無視できない団体であります、非常に、よかれあしかれ影響のある団体ですよと、むしろ危険視しなければならない、危険であるという意識を持ってチェックをしなければならない団体であるごとく言われたと私は記憶するのでございますが、いかがでございますか。

[028]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
朝鮮総連は、先ほどから委員仰せのとおり、北朝鮮と極めて密接な関係があるということ、それから結成の経緯、つまり過去において暴力主義的破壊活動を惹起いたしました民戦を前身としておるというようなもろもろの事情にかんがみまして、治安情勢のいかんによっては今後再び暴力主義的破壊活動に出る危険性なしとしないという意味で、治安上重要な注目を要する団体であるというふうに考えております。



[089]
自由民主党 山崎拓
そこで進めますが、さらに、その朝鮮総連と北朝鮮とは、これは一体の関係にあるということはもう既に質疑で何回も明らかにされたところでございますが、もう一度警察庁にその点を確認いたしておきます。

[090]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

朝鮮総連の綱領等から判断いたしまして、朝鮮総連と北朝鮮とは極めて密接な関係にあるというふうに理解しております。

[091]
自由民主党 山崎拓
極めて密接に関係があるということでございまして、もうこれ以上申し上げる必要もないと思いますが、小里議員も指摘されましたように、朝鮮総連は北朝鮮を支持する在日朝鮮人で構成された外国人団体であり、北朝鮮と極めて密接な関係を有して、朝鮮総連議長の著した本の中にも、在日朝鮮人運動は共和国政府、北朝鮮の指導のもとに置かれねばならないと記述がございます。

さらに、朝鮮総連は、日本国内におきまして反米活動、朝鮮統一のための活動、在日朝鮮人の権益擁護の活動などに従事をしておる。

朝鮮総連の前身の民戦は、昭和27年ごろ、皇居前メーデー事件、吹田騒擾事件、大須騒擾事件等に参加した。

昭和30年から現在まで、民団との間でいろいろな問題をめぐり抗争事件を起こして多数の検挙者を出している。

さらに、北朝鮮は従来から我が国に秘密工作員等を密入国させており、朝鮮総連関係者がこれに関与しているというたくさんの事例がございます。

さらに、これも何回も指摘されたことでございますが、朝鮮総連の幹部に北朝鮮の現職国会議員が5人もいるという事実も明らかにされてまいったところでございます。

そして、朝鮮総連は北朝鮮と極めて密接な関係にある団体であり、他方、北朝鮮がビルマ・ラングーン事件や大韓航空機爆破事件を敢行したことは周知のとおりであります。

そういうことをもう一度、私といたしましては国民の前に明らかにしたかったのでございます。



[103]
自由民主党 山崎拓
次に、その税金を納めていない朝鮮総連が本国の北朝鮮に多額の献金を行っておる、しかも不法に行っている、そしてその金が、もとはといえば北朝鮮系のパチンコ業界から提供されたものである、こういう事実が今まで指摘されてまいりましたが、この点どうです。警察庁、お答えください。

[104]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

北朝鮮系のパチンコ業者の方の大半が商工会に参加しております。商工会というのは朝鮮総連の傘下団体でございます。朝鮮総連に賛助金を出す有志の大半がパチンコ経営者と言われておることは承知しております。

[105]
自由民主党 山崎拓
私の方から具体的な事例を挙げてお伺いいたします。

朝鮮総連の財政基盤をパチンコによって築いたと言われる文東建、これは私は読み方がわからないので日本語読みでいたしますが、この方は昭和62年に亡くなられておりますけれども、文東建朝鮮総連の元経済部長、この人は北朝鮮に貨物船東建愛国号を贈ったとされております。

その船はビルマ・ラングーン事件に使用されたということが言われておりますが、文東建さん並びにこの事件について、警察庁御存じですか。

[106]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。

東建愛国号というのは、1983年ビルマ・ラングーン事件を敢行した北朝鮮テロリストを搬送したというようなことが言われております。どこに言われているかといいますと、この犯人たちを裁いた判決の中でそういった点が触れられておるわけでございます。

御質問にありました文東建氏は朝鮮画報社の社長でございまして、朝鮮総連の副議長でありましたが、故人になった方でございます。この船は5378総トンの新造貨物船ということで、これを北朝鮮に寄附したというふうに言われておるわけでございます。しかし、私が今手元に持っておるのは58年11月4日の週刊朝日でございますが、この記事では「当の文東建氏は、「全く関係ない。同じ名前だからといって、そんなことをいわれても」」云々ということで否定をする記事が出ております。

[107]
自由民主党 山崎拓
この船は高知で建造されたと聞いておりますが、高知で建造されて文東建氏が北朝鮮本国に寄贈した、こうなっておりますが、その場合、輸出手続はどうなったんですか。これは通産省にお聞きします。

[108]
政府委員(通商産業省機械情報産業局次長) 坂本吉弘
現在当省に保管されております輸出の台帳によりますと、東建愛国号は昭和50年11月21日に貨物船として輸出承認の申請がなされ、昭和50年12月5日に承認がなされまして、同51年3月に北朝鮮に輸出されているところでございます。

[109]
自由民主党 山崎拓
文東建氏はこの船を北朝鮮に贈りまして、北朝鮮最高勲章の一つである金日成勲章を授与されたということでございます。

そして、この船はテロリストを先ほどの御答弁のようにビルマに運んだとされておるわけでございますが、外務省、そのときの事実関係について知るところを述べてください。

[110]
政府委員(外務省アジア局長) 谷野作太郎
その間の事実関係をお答え申し上げます。

いわゆる委員御指摘のラングーン事件につきましては、ビルマ政府から、この事件は北朝鮮の指示に基づく破壊工作員の犯行によるものであると立証されたということが正式の発表としてございました。

そして、御指摘の東建愛国号の件でございますけれども、事件の1年の後、84年10月、ビルマ政府が国連に提出した報告書がございますけれども、その中におきましてこのように述べております。すなわち、逮捕された北朝鮮兵士は、犯行グループが83年9月22日に、ある船舶からラングーンに上陸した旨自白しているけれども、右は北朝鮮の貨物船、お話の東建愛国号が同9月17日から24日までラングーンの港に停泊していたとの事実と一致する、これがビルマ政府の発表でございます。

[111]
自由民主党 山崎拓
このとき、社会党はどういう態度をとったかといいますと、大韓航空事件のときもそうでございましたが、事もあろうに北を弁護したという記憶を私は持っておるのでございまして、北朝鮮並びに朝鮮総連と社会党との関係の深さというものを改めて私どもは指摘しなければならないと思うわけであります。

もう一例挙げますけれども、平壌には在日商工人の安商宅という人が贈りました、これは道路でございますが、安商宅通りというものがあるそうでございます。これは警察庁、承知しておられますか。

[112]
政府委員(警察庁警備局長) 城内康光
お答えいたします。承知しております。

朝鮮総連の傘下事業体である東海商事株式会社会長の職にある安商宅氏という方がおりますが、この人は在日商工人でございます。北朝鮮で安商宅通りと名づけられる道路を提供したというふうに承知しております。

[113]
自由民主党 山崎拓
1987年7月27日の朝鮮時報によりますと、「朝鮮民主主義人民共和国中央人民委員会政令によって、北塞通りと牡丹峰地下道建設にこめられた愛国的在日朝鮮商工人の安商宅氏の高い忠誠心と愛国心を永く伝えるため、ここを「安商宅通り」と命名した。 安商宅通りの地下道建設者は、1年はかかるという、のべ3000余メートルの坑道建設を3カ月にもならない短期間で終わらせた。」そういう報道がなされておるわけであります。



[117]
自由民主党 山崎拓
それから、物資につきましては、これは各種建設・生産資機材あるいは生活関連物資、科学技術図書などを送られておるわけでございますが、昭和55年以降の主な送付事例を申しますと、昭和55年には金日成主席誕生記念でビール製造工場、しょうゆ製造工場10億円。それから57年には同じく金日成主席誕生記念でトイレットペーパー製造工場等約10億円。それから昭和58年には北朝鮮創建35周年記念で建設機器製造工場10億円。それから昭和60年には総連結成30周年記念、住宅・ビル用アルミサッシ工場20億円。62年には金日成主席、金正日書記誕生記念といたしまして照明器具製造プラント、体育館など15億円。昭和63年、昨年でございますが、北朝鮮創建40周年記念、建設資機材、生活関連物資、科学技術書など8億円。それから本年、平成元年におきまして、これは第13回世界青年学生祭典、7月1日から8日のようでございますが、スポーツ競技用測定器、大型バス、ブルドーザー、エレベーター等々で83億円という巨大な物資が送付されているのでございます。こういう実態がある。

その資金の調達がどういうふうに行われているかということになりますと、これは朝鮮総連の傘下商工人に、約2万3000人いるそうでございますが、カンパを割り当てているんだと、その2万3000人の中にパチンコ業者が6000人いるんだと、そういう実態があるようでございますが、この点について公安調査庁、どうですか、この私が指摘しました事実について知るところを述べてください。

[118]
政府委員(公安調査庁次長) 古賀宏之
私ども、朝鮮総連の現金の流れということになりますと踏み込んだ答弁になりまして、今後の業務運営に大変な支障を来しますので答弁は差し控えさせていただきたいのでありますが、委員御指摘のとおり、工場プラントや建設資機材などの物資が金日成主席あるいは金正日書記誕生記念日や北朝鮮創建記念日に合わせて毎年のように朝鮮総連から送られておるということは、朝鮮画報等の広報誌などにも書かれておることを十分承知しております。





平成06年03月30日 衆議院 予算委員会
[189]
政府委員(公安調査庁長官) 緒方重威
朝鮮総連の性格等を理解するには、そもそもの生い立ちについても若干申し上げないと御理解いただけない、かように思いますが、現在の朝鮮総連の綱領を見ますと、その第一には、「全在日朝鮮同胞を、朝鮮民主主義人民共和国政府の周辺に総結集させ、祖国との連携と団結を緊密・強固にする。」これを第一の綱領に挙げてございます。

そして、金日成主席の教示を唯一絶対のものとしておりまして、これに従うのを金日成主義と申しておりますが、これを活動の理念としております。最近ではこれに加えまして、金日成の後継者である金正日書記の指示に絶対服従するということで、金正日主義ということも活動理念としております。

総連の結成でございますが、昭和30年の5月に行われておりますが、その前身に民戦というものがございます。これは昭和26年1月9日に結成されておりますけれども、その結成に至る前の準備会というのが昭和25年の5月ごろからございまして、ちょうど昭和25年の6月の25日に朝鮮戦争が勃発いたしました。

これに対して金日成がピョンヤンから祖国への援助を呼びかけまして、この準備会において、在日米軍の軍事行動を阻止、妨害するということを当面の目的としました祖国防衛委員会、その下に祖国防衛隊というものが昭和25年の6月30日、朝鮮戦争勃発後5日後でございますけれども、こういうものが結成されました。そして、これらを指導していくものとして民戦ができ、現実に昭和26年から27年にかけては暴力主義的な破壊活動を各地において行ったということでございます。私どもは、この民戦をそのまま総連は承継している、かように見てございます。

現在の総連ですが、北朝鮮の祖国統一民主主義戦線に団体加盟しております。総連の最高幹部である韓徳銖議長ら幹部6人、これが我が国の国会に当たります最高人民会議の代議員に選出されております。

一方、北朝鮮の憲法では、在日総連の人たちに対しては、自国の海外公民である、自国の国民であるというふうに規定しておりまして、金日成の著書などを見ますと、公民として本国は法的に保護するんだということを言っております。

かようなわけで、私どもは、総連は北朝鮮と一体関係にあるというふうに見ております。

組織の勢力でございますが、先ほど申し上げましたように、5万6000人が加盟しております。中央組織がございますが、そのほかに、我が国の全国各地に県本部を有し、さらに支部、分会を有しておりまして、全国にわたってこの組織ができ上がっているという御理解をいただきたいと思います。

このほかに、中央組織の傘下に18の大衆団体と23の事業体を擁しておりまして、それぞれ諸活動に従事しているということでございますが、このほかに、非公然組織として学習組、約5000人というものが非公然活動に従事しているというふうに承知しているところでございます。

さらに、活動についてお尋ねですので申し上げますが、ちょうど明年、1995年が朝鮮統一の年というふうに北朝鮮は認識して、これを公表しております。これを受けまして、総連は、来年95年は祖国解放50周年、朝鮮総連結成40周年ということで第17回全体大会を開催しなければならない、ことしはその前年であるということで、活動を強めておるところでございます。

こういった認識のもとに現在とっております活動方針を申し上げますと、まず、統一の促進、それから北朝鮮経済への支援、それから金正日主義の思想教育、組織強化、それから在日朝鮮人の権益擁護ということを活動方針として現実に諸活動に従事しておるところでございますが、最近注目されるものとしては、本年の2月21日に、委員の御案内のとおりIAEAの理事会の開催がございました。これに合わせるようにして、その日から約3カ月間を同胞権利擁護運動というように銘打って集中運動を展開しているところでございます。





平成06年06月03日 参議院 外務委員会
[053]
自由民主党 笠原潤一
それからもう一つは、もし仮に北朝鮮で有事が起きた場合に、今、中国からも大量の難民が日本へ流入しできますね。暴力団とも組んでおって、そして一部はわかったんだけれどもほとんどわからなかった、何といいますか、福岡の何か倉庫の中に隠れていたというようなこともありまして、中国からも随分たくさんの密入国者があると思っているんです。

もしもこれ有事の場合、北朝鮮から工作員が大量に、組織的に、日本にある在日朝鮮人組織とそういう連携をする可能性もあると思うんです。そういう点は非常に心配していますが、これは公安調査庁はどんなふうにお考えになっていますか。

[054]
説明員(公安調査庁次長) 松浦恂
ただいまお尋ねのことは、現時点におきましては仮定の問題でございますので軽々に予測は申し上げられませんけれども、過去におきましては密入国した北朝鮮工作員の活動に朝鮮総連関係者が関与していた事件が幾つか報告されております。





平成06年06月21日 参議院 予算委員会
[047]
自由民主党 服部三男雄
北朝鮮というのは過去に国際的テロとして2件、ラングーンと大韓航空機事件というテロを起こしているということ。日本に対しても過去に、特に北陸で不法上陸を繰り返していたとか、あるいは北朝鮮と直結している在留北朝鮮人の朝鮮総連団体の問題、こういった性格の国であるということ。特に、平成6年6月9日に平壌放送で北朝鮮外務省が声明として、朝鮮総連と朝鮮に対する日本の敵視政策だ、特に制裁というようなことをやるとなると我が国に対する宣戦布告だとまで言っている。これは北朝鮮外務省の声明であります。





平成06年10月13日 衆議院 予算委員会
[040]
改革(会派) 山岡賢次
ところで公安調査庁、その北朝鮮と朝鮮総連とはどういう関係にあるのか、御説明をいただきたいと思います。

[041]
政府委員(公安調査庁次長) 松浦恂
朝鮮総連はその綱領の中で、我々は在日朝鮮同胞を朝鮮民主主義人民共和国の周囲に総結集させると規定しております。また、その規約の中で、北朝鮮の祖国統一民主主義戦線に団体として加盟することを規定しております。さらに、朝鮮総連及びその傘下にあります団体の主要幹部6人が、現在北朝鮮の最高人民会議代議員として選出されております。一方、北朝鮮の側も憲法におきまして在日朝鮮人を自国の海外公民と規定しております。

このような事実関係にかんがみまして、朝鮮総連と北朝鮮は極めて密接な一体関係にあると考えております。

[042]
改革(会派) 山岡賢次
よくわかりました。

今、在日朝鮮人を自国の海外公民と規定しておる、こういう御説明でございましたが、朝鮮総連についてはかねてから、当局から、朝鮮総連は危険な団体であり当局が監視している、こういう御説明を聞いております。第116国会で、衆議院においても参議院においてもそういう説明があったわけでございますが、その認識に間違いないのか、いま一度確認をさせていただきたいと思います。

[043]
政府委員(公安調査庁次長) 松浦恂
当庁におきましては、破壊活動防止法を所管する立場から、朝鮮総連につきまして従来から十分な関心を持って調査いたしておるところでございます。





平成08年04月09日 衆議院 予算委員会
[125]
新進党 米田建三
警察庁にやはりお尋ねをしたいと思いますが、過去の北朝鮮のスパイ事件というものが随分摘発されたケースがあると思うのですが、この件数、あるいはまた、国内に協力者が相当いないとそういうスパイ行為ができないようなケースもあったというふうに私は認識をしておるのですが、その辺についてちょっと御説明を願いたいと思います。

[126]
政府委員(警察庁警備局長) 杉田和博
過去20年間で北朝鮮関連のスパイ事件として検挙いたしたものが10数件ございます。こういう具体的な事件の捜査を通じまして、朝鮮総連関係者であるとか北朝鮮関連の企業であるとか、こういったもののいわゆる関与というものを把握をいたしております。

[127]
新進党 米田建三
公安調査庁にお尋ねをいたしますが、朝鮮総連という組織は監視団体でしょうか。

また、朝鮮総連の運動方針やあるいは子弟の教育方針は、祖国と一体になって祖国の共産主義、独裁体制を保衛することに重点が置かれているというふうに認識をしておりますが、公安調査庁のお考えをお尋ねします。

[128]
政府委員(公安調査庁長官) 杉原弘泰
朝鮮総連は北朝鮮の祖国統一民主主義戦線という団体に団体加盟しておりまして、故金日成主席及び金正日書記に絶対的な忠誠を誓っており、朝鮮総連の最高幹部であります4人が我が国の国会に当たります北朝鮮の最高人民会議の代議員にも選出され、会議に出席しておる、こういう関係であります。

この朝鮮総連は北朝鮮の指示、指導を受けて我が国内で活動をしておりまして、御指摘の教育方針についても、我が国内にある朝鮮人学校において金正日書記への忠誠あるいは朝鮮革命への貢献を促す民族教育を行っておるというふうに認識いたしております。





平成10年09月17日 参議院 外交・防衛委員会
[233]
社会民主党 田英夫
もう一つお聞きしたいのは、北朝鮮という国の性格といいますか民族の性格も含めて、今度日本の対応について米韓に対しては言わないのに日本に対しては集中的に反発していることは御存じのとおりです。

きのうの発表ごときは、放送ですけれども、日本との関係は戦争の瀬戸際にあるという表現を使っています。北朝鮮の発表は朝鮮総連を通してファクスで受けることができますから、それを私の部屋は受けております。そういう表現を使っている、戦争の瀬戸際という。これは大体いつも北朝鮮の政府は非常に厳しいそういう言葉を使いますから、それはそれで一つの言い方として受け取っていいかと思いますが、政府はどう受け取ったんですか。

[234]
外務大臣 高村正彦
北朝鮮側がそういうことを言ったということは私も知っておりますが、無警告、無通告で日本列島を飛び越える、国連の言葉をかりればロケット推進物体を発射しておいて、そしてそれに対して毅然たる態度をとった我が国に対して、おまえが悪いんだ、戦争の瀬戸際だ、こういうことを言うというのは困った国が近くにあるものだなと、こういう感じを持っています。

それは何も日本が変わっているんじゃなくて、やっぱり北朝鮮が変わっているんだろうと思います。それは国連の安保理で日本を含む15カ国が一致して昨日の議長ステートメントを出した、そういうことからも日本の考え方が普通の考え方であって北朝鮮が普通の国ではないんだと、こういうのが国際的常識だと私は考えております。





平成11年04月01日 衆議院 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会
[082]
自由民主党 安倍晋三
先ほどの朝鮮総連との関係にもなるわけでありますが、この拉致問題について、例えば辛光洙事件というのがかつて大阪で発生したわけであります。

原敕晁さんというコックをさらってしまって、そして辛光洙というスパイが入ってきて、それと入れかわってこの原敕晁氏は北朝鮮に拉致をされた。そして、辛光洙が原敕晁のパスポートを取って、韓国に行って破壊活動に従事をしていて逮捕されてしまった。逮捕された後、裁判で有罪で今服役をしているわけでありますが、その裁判の記録の中にも、兵庫県の総連系の商工団体の理事長が店長をしていた店にこの原敕晁氏が勤めている、この理事長と会長がぐるになってこの人をさらって、そして辛光洙を入れたということが裁判記録の中にあるわけであります。

さすがに理事長も会長も役職はやめられましたが、今は堂々と中華料理店もやっているし、残念ながら我が国の司法は指一本触れることができていない、裁判記録にあるにもかかわらずですね。そういう現状もあるということであります。

ですから、国内での後方地域支援活動にも、そういう問題もあって常に危険も伴ってくるということを考えておかなければいけないんだろうと思います。





平成11年04月05日 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会
[051]
沖縄開発庁長官 野中広務
村山元内閣総理大臣から、朝鮮総連を通じて訪朝をされるような招請があったとお伺いいたしました。





平成11年06月04日 参議院 国際問題に関する調査会
[002]
参考人(毎日新聞論説委員) 重村智計
それから、最近では、朝鮮総連の問題に関連して、朝鮮総連の代表団が行ったときに金正日総書記からかなりの叱責を受けた。3時間にわたって、朝鮮総連の内部の問題をきちんと報告しなかった、それから改革に手がついていない、いわゆる朝鮮銀行の不良債権問題もほとんどきちんと報告していないというようなことで相当叱責を受けたと言われていまして、その改革が一つの問題になっている。



[035]
民主党(国民民主党) 今井澄
先ほどからのお話の中でも、やはり北朝鮮というのは、少なくとも今の世界のいわゆる社会主義と言われる国を含めて、中国とかキューバなんかを含めてもちょっと常識では考えられない国で、全く違った価値観を持っていると思うんです。私はかつて極左過激派でしたし、帝国主義というのはもう絶対悪だというふうに思っていたわけですから、その思考方法はよくわかるわけなんです。

去年のテポドンで私もちょっと頭にきたものですから、朝鮮総連との会合には出なかったんですが、ことしの正月に出てみたら、そこで一枚新聞が配られて、先ほどの強盛大国ではありませんけれども、とにかく軍事的にもう鉄壁な国を築きつつあるんだ、いつでもかかってこい、我々は反撃する、そういうのを正月のときに配るわけです、朝鮮総連が。朝鮮総連もかなり厳しい状況の中でそれをあえて配ったと思うんですけれども、やはり彼らは孤立すればするほどそういう態度をとってくるんだと思うんです。





平成13年03月02日 衆議院 予算委員会第三分科会
[075]
社会民主党 大島令子
北朝鮮の国内事情の収集ということでございますけれども、先ほど答弁でありました破防法については、国外調査についての規定はないのではないかと理解しております。そうであるならば、訪朝者に国外の件に関して事情を調査するような活動は調査権の逸脱ではないかと思いますが、見解を聞かせてください。

[076]
政府参考人(公安調査庁長官) 木藤繁夫
例えば北朝鮮の事情をなぜ当庁として調べるかということでございますが、朝鮮総連がその綱領の中で、我々は全在日同胞を朝鮮民主主義人民共和国政府の周辺に総結集させる、こう定めております。また、その規約の中でも、北朝鮮の祖国統一民主主義戦線に団体として加盟するということを規定しておるところでございます。

こうしたことからも明らかなように、北朝鮮と朝鮮総連とは密接な関係にあると考えておりまして、当庁としては、暴力主義的な破壊活動をやった疑いのある団体を前身とする朝鮮総連に対して調査を進めているわけでございますが、この朝鮮総連に対する調査の一環といたしまして北朝鮮に対しましても調査を行っておるところでございます。



[083]
社会民主党 大島令子
次に、公安調査庁のいう朝鮮総連と破防法の関係でございますけれども、破防法は、私が生まれた昭和27年にできました。そして、公安調査庁は、朝鮮総連が破壊活動をする団体ということで、その朝鮮総連になる前の、民戦ということで破壊活動をやったということ、それと拉致問題などを挙げてそういう団体と規定しているわけなんですが、50年以上も前の問題で、どうして朝鮮総連が破防法の27条に基づいて調査する団体なのかよくわかりませんので、もう一度説明をしてください。

[084]
政府参考人(公安調査庁長官) 木藤繁夫
朝鮮総連は、かつて暴力主義的な破壊活動を行った疑いのある団体を前身とする団体でございます。今後の治安情勢いかんによりましては、将来暴力主義的破壊活動を行う危険性のあることを否定し得ないということから従来調査を行ってきたところでありまして、現在もその動向について鋭意調査を行っておるところであります。

御指摘のように、確かに、朝鮮総連という名称になって以降、現在までのところ暴力主義的破壊活動を行ったと認め得る事象はないわけでありますけれども、今申しましたように、そういった活動を行った疑いがあるいわゆる民戦という団体、これを前身としておりまして、現在もなお暴力主義的な闘争を肯定的に評価しているということがありますし、また、北朝鮮それ自体が、ラングーン爆弾テロ事件とか大韓航空機爆破事件など国際テロ事件を引き起こして、テロ支援国家と見られているわけでございまして、そういった北朝鮮と極めて密接な関係にあるということにかんがみますと、情勢の推移いかんによりましては、将来再び団体の活動としてそういった危険な行動を行うおそれがなしとしないと考えておりまして、そういったおそれがある限りは調査を継続する必要があると考えております。





平成13年12月05日 衆議院 法務委員会
[120]
自由党 西村眞悟
それでは、朝鮮総連は、北朝鮮、金正日政権の日本における下部機関であって、実質上日本における北朝鮮の大使館的な機能を有している。それから次に、全国の朝銀の幹部人事はこの朝鮮総連が握っているということ。よって、朝銀は朝鮮総連の下部機関であり、当然北朝鮮の下部機関である。

これについては、朝鮮総連に強制捜査が入ったときの朝鮮総連中央常任委員会の声明にありますとおり、「朝鮮総連中央常任委員会は、すべての在日同胞が、偉大な金正日総書記が指導する朝鮮民主主義人民共和国の周りに固く集結し、われわれの民族的尊厳と民族金融機関をはじめ同胞の生活、諸般の民族権利を守るために、朝鮮総連のさらなる発展と次代の未来のために、敢然とたたかっていくことを熱く訴えるものである。」こういうふうなコメントがありまして、朝鮮総連が発展することが民族金融機関を初め同胞の生活を守ることだ、そしてそれこそが金正日総書記が指導する朝鮮民主主義人民共和国の周りにかたく集結することである、こういうふうな相互関連する認識を朝鮮総連自身が示しておりますので、法務大臣としては、私が今お尋ねしたことについての御認識はいかがでございましょうか。

[121]
法務大臣 森山眞弓
朝鮮総連は、金正日総書記への忠誠を強調し、北朝鮮と極めて密接な関係にある団体として把握されているということを承知しておりますし、また、全国の朝銀信用組合、朝銀ですが、これは、そのすべてが朝鮮総連の傘下団体の一つである在日本朝鮮信用組合協会に加盟しておりまして、朝鮮総連から一定の影響を受けているものと承知しております。

そのような関係でございますことを見ますと、朝銀が北朝鮮から影響を受けているということは否定できないと考えます。