平成07年04月25日 参議院 法務委員会
[082]
政府委員(公安調査庁長官) 緒方重威
まず、調査対象団体の指定ということについての意味を御説明申し上げたいと思いますが、これは公安調査庁長官が内部職員に対してこの対象団体を調査しなさいということを命ずる内部的な行為でございます。調査官の調査活動が個人の恣意にわたることのないように、統一的、効率的に行われる必要があるところからやっておるところでございまして、あくまでも内部の指示にすぎません。その時々の状況に応じて指定をしてみたり指定を解除してみたりしてございます。
平成07年06月07日 衆議院 法務委員会
[157]
政府委員(公安調査庁長官) 緒方重威
委員の御質問は2つの点であろうかと思います。1つは、公安調査庁長官が調査対象団体に指定したこと、この要件、効果、もう1つは、破壊活動防止法による団体規制の請求権者はだれかということであろうと思います。
第1点につきましては、これは対象団体に指定する行為というのはあくまでも公安調査庁の内部の規定でございまして、行政処分の効果は生じるものではございません。それぞれ公安調査官が調査を進めていく上で、個人の恣意的にわたってもいけませんし、効率的な点も考えなければならないので、暴力主義的な破壊活動を行うおそれのある団体であるというふうに 認められる団体につきましては、長官の方で調査官に対してこういう団体を調査しなさいということを指定するという行為、それだけでございます。したがいまして、その調査は、時期によっては対象団体を取り消すこともございますし、新しく追加していくこともある。しかし、あくまでも外部的にその団体に対して何らかの効果が発生するものではないということでございます。
それから第2点の、団体規制の請求でございますが、これは公安調査庁長官が公安審査委員会に対して団体規制の請求を行うということになっております。公安調査庁長官の請求に基づいて公安審査委員会が審査をいたしまして、これに対して、審査の結果当該団体を解散させた方がいいという場合には解散命令を、あるいは当該団体の団体行動をある一定の時期、一定の方法によって活動を停止させた方がいいという場合には団体活動の停止の命令を出すことになっておりますが、これもいずれも行政処分ということでございます。そういう意味では、公安審査委員会に団体請求をしたときに、それなりの資料を出して、審査委員会の方で御納得いただければ命令を出すし、これではだめだと言えば命令を出さない、こういう関係になってございます。
平成07年10月19日 衆議院 法務委員会
[080]
新進党・民主会議(会派) 富田茂之
次に、破壊活動防止法、破防法について何点か質問させていただきます。
本年の5月16日付でオウム真理教が破壊活動防止法に関連しまして調査対象団体に指定されたということですが、調査対象団体の指定というのはどのような手続なのか、また根拠規定等があるのかお教えください。
[081]
政府委員(公安調査庁長官) 杉原弘泰
調査対象団体の指定というのは、公安調査官の調査活動が公安調査官個々の恣意によって行われることのないように、統一的、効率的に行われるようにするために、公安調査庁長官があらかじめその調査すべき対象を調査官に指示する内部的な手続でございます。特に法律で規定されたものではございません。