小池百合子議員の朝銀追及 1/2

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平成11年07月06日 衆議院 大蔵委員会
[028]
自由党 小池百合子
金融に関しまして御質問をさせていただきます。質問は数多いわけではございますが、その中で私はあえて朝銀問題について質問をさせていただきたいと思っております。チョウギンはチョウギンでも長期信用銀行ではございません。いわゆる北朝鮮系の朝銀問題でございます。

御承知のように、北朝鮮に関しては、テポドンであるとか新型ミサイルの発射準備が整ったなどという報道が相次いでおるところでございまして、多くの国民はこの件について大変不安を抱いているところでございます。

一方で、KEDOの開発に対しましては、資金供与問題など、国会を通過したわけでございますが、私ども自由党についても、朝鮮半島の平和的解決に向けての努力として百歩譲って承認をしたところでございます。

しかし、昨今の金融不安の中で、預金保険機構を通じて既に3000億円を超えます日本国民のお金が、経営不振、破綻に陥りました朝銀系の信用組合に対しまして直接間接につぎ込まれていることは、これは既に行われた事実でございます。特に、日本への税金をまともに払う気もない人たちによりますバブルのツケ、そして本国への寄附など北朝鮮への莫大な送金疑惑が消えない中で、日本政府が十分な審査、検査もせずに大盤振る舞いをして、その資金がいかなるルートであれテポドンなどの軍備増強に使われるというふうになっているならば、これはブラックユーモア以外のものではないというふうに思っております。

国民の生命、安全、財産を守るのが政治の基本的な務めと私は思っております。ということであるならば、これらすべての観点からこの問題を看過することなく追及をしていかなければならないと思っております。もちろん、もう一つの長銀など邦銀の金融問題を徹底調査、追及しなければなりませんが、これは事日本の安全保障にもつながる問題でもございます。であるならば、もっと真剣に力を注いでいかなければならない、それが政治の責務だと考えております。

ちなみに、この朝銀問題に関しましては国会でいまだ一度も論議することがございませんでした。これはある意味での政治の怠慢ではないかということで、自省、猛省を含んで、また蛮勇を振るってこの問題を取り上げさせていただきたいと私は思っております。

まず伺わせていただきたいのが、既に保険機構から資金援助が行われたケースでございますが、朝銀近畿のケースでございます。

これは、97年の5月に債務超過で破綻いたしました朝銀の大阪信用組合が、近畿5府県の朝銀信組と統合されまして、また日銀の政策委員会の議決も経まして、昨年の5月、朝銀近畿として再スタートをいたしております。その際、預金保険機構から特別資金として3159億円、日本の皆さんのお金であります3159億円が既に投入されているところでございます。

そこで、この金融検査について伺わせていただきたいんでございますが、きょうは、当時の監督責任は大阪府にあるわけでございますが、その大阪府に聞きたいところですが、金融監督庁並びにそれらを審査し最終的に資金投入を実行されました保険機構、一体どのような検査、審査を行われたのか、厳正にその検査を行われたのか、どのような議論があったのか、またそのことに対して十分な情報公開は行っておられるのか、これらの点について伺わせていただきます。

[029]
政府委員(金融監督庁検査部長) 五味廣文
検査に関連して、まずお答え申し上げます。

お言葉がありましたとおり、朝銀大阪信用組合は大阪府の管轄下にございまして、大阪府の検査は、平成9年8月31日を検査基準日としまして9月25日から実施をされました。資産の確定というのが主な目的の検査でございます。

私ども直接の監督官庁でございませんので必ずしもその詳細は把握しておりませんけれども、資産の確定の検査という意味では適切に実施されたというふうに承知をいたしております。

[030]
自由党 小池百合子
適切に検査が行われたということをおっしゃったわけでございますが、一連の金融不祥事が続いて、そしてその中でさまざまな方々が責任を問われ、中には逮捕されというような状況が続いた、これはそういう中での大阪朝銀幹部の証言でございます。預金を金正日に流したのだから逮捕を覚悟した、逮捕されたらすべてを語るつもりでいたが、だれも調査に来ず、来たのは預金保険機構からの3100億円の贈与であった、そして逮捕を免れたという証言もあるわけでございます。そして、さまざまな幹部から直接間接に聞くところは、いや、そんな調査なんかしてませんよということ、こういう証言は山ほどあります。

そして、保険機構でございますけれども、これは結局単なる書類審査、ちゃんと正しく書かれているのかどうかというぐらいのチェックしか実際にはされなかったのではないかと思わせる節がございますが、それについてはいかがでしょうか。

[031]
参考人(預金保険機構理事長) 松田昇
お答えいたします。

先生御指摘のとおりの金銭贈与それから資産の買い取りということで3159億円を支出することに決定いたしました。その後、ちょっと経過がございますけれども、58億円、後発事由を発見しましたのでそれを減額させて、現在のところ3101億円が朝銀大阪の処理に使われたということになります。

私どもといたしましては、検査権限を直接持っておりませんので、破綻公表の後の大阪府の清算検査をもとに買い取り資産の価格の妥当性等を審査いたしまして、10年の4月に大蔵大臣による資金援助をすることの適格性の認定を受けまして、それによって申し込みなされたものについてさらに審査をしまして、これはペイオフコストを超える金額だということで必要性の認定をもう一度大蔵大臣に御認定いただきまして、その上で事業譲渡、この金額を確定しまして、運営委員会で決定をして、譲渡日にその資金を供与して不良資産は買い取った、こういう段階でございます。

[032]
自由党 小池百合子
今58億円の減額というふうにおっしゃいましたが、58億円という切りのいい数字ではなくて、きっと細かい、円までの単位が出てきていると思うのですね。

では、それは、大阪府の方がそれをまた検査をし直してそういう申請にし直した、もしくは保険機構の方での判断によるものなのでございましょうか。

[033]
参考人(預金保険機構理事長) 松田昇
それは、運営委員会で一たん資金援助の額を決めますね。決める基準日が清算検査をした日を基準にいろいろな妥当性について審査してくるものですから、それと実際に営業譲渡に至るまでの間に期間的なラグがあります。その間に後発事象として思いがけない回収があったという事実を私どもがつかみましたらそれで減額をしていく、こういう形でございます。

[034]
自由党 小池百合子
そういう事実までおつかみになるのでしたら、例えば、預金保険機構の方でも、世に言われます、また多数あると言われている架空口座であるとか仮名口座についての審査、検査などもなさったのでしょうか。

[035]
参考人(預金保険機構理事長) 松田昇
先ほど申し上げたように、私ども、検査権限を持っておりませんので、その中の、私ども審査の一番重要なことは、架空口座と預金の関係ではなくて、買い取り資産がどれだけ傷んでいるか、どれだけ補てんをして預金者を保護することができるかという点に重点が置かれておりますので、そこはそれほど主力を置いたことはありません。

[036]
自由党 小池百合子
大阪府がやるべきであるということでございますけれども、しかしながら、現実にそういった幹部の人たちが、ろくな調査をしていないという証言があるわけでございます。そして、多額の、3101億円でございますか、このお金が使われたということは事実でございまして、やはり私は、納税者の1人といたしましても、大阪府による検査、これが本当に妥当なものかどうか再検査をしていただきたいということをお訴えしたいと思っております。

また、預金保険機構、このところずっとフル回転でお忙しゅうございましょうが、たまたまきのうホームページを引っ張ってみましたら、「預金保険機構は、国民一般の預金を保護する機関です。」とまず冒頭に役割として出てまいります。また、「預金保険制度は、預金者にとってのラストリゾートといえましょう。」というふうにも書いてあるわけでございまして、そして保険機構の審査に対しての信頼性ということも、この朝銀の問題からさかのぼればどうかなと思わせるところも残念ながら出てくると、だれにとってのラストリゾートなのかという話にもなってしまいますので、これまでの審査、そしてこれまでの過程、デュープロセスなどは私はしっかりと情報公開すべきではないかというふうに思っております。

それからもう1つ、何かホームページばかり見ている人間のようでございますけれども、こちらは、ことしの5月14日付、「朝銀愛知信用組合の事業譲渡について」ということで、朝銀愛知の事業譲渡に関しますお知らせでございます。これは、朝銀岐阜、三重、静岡、石川、富山が合併いたしまして朝銀東海をつくる、これに朝銀愛知、朝銀福井が事業譲渡をするというふうにあります。

それから、ちょうどきょう皆様のお手元にあるこの分厚い報告書の161ページでございますが、ここに「預金保険制度を活用した処理予定案件一覧」ということで、161ページはほとんどが朝銀関係の今後の再編のスキームと申しましょうか、それが一覧になっているわけでございます。つまり、例えば関東甲信越の朝銀神奈川、埼玉、茨城、栃木、群馬が合併いたしまして朝銀関東信組をつくる、これに東京、千葉、新潟、長野の各朝銀が事業譲渡するということで、

これはさきの朝銀近畿のケースをモデルケースといたしまして、全国32の朝銀系信用組合のうち13の信用組合が経営破綻状態にある、残りの19信組が地域ブロックごとに4つに合併しようというものであります。

これは、聞くところによりますと、内部では大阪朝銀方式と呼んでいるそうでございます。この大阪朝銀方式というのは、再編のシステムもさることながら、つまり、これまで大阪朝銀のケースにあったように、チェックが甘い、検査が甘い、フリーパス同然だ、だから今度のこの4つの方もうまくいくぞ、そういうふうな受けとめられ方をしており、また一方で、どうせ検査がおざなりだったらこの際水増ししておけというようなことまで行われているということを聞いておるわけでございまして、さきの朝銀近畿の場合で3000億円余がつぎ込まれたということから類推いたしますと、もっとも朝銀大阪が一番多かったわけでございますけれども、いずれにいたしましても、全国に広がります朝銀系の信用組合のネットワークから逆算いたしますと、あと1兆円ぐらいつぎ込まなくちゃいけないことになってしまうのではないかということが最大の不安になっているわけでございます。

つまり、最初の朝銀大阪のときにきっちりと検査をしていないということで、その後なめられるんじゃないかということを私は懸念しているのですが、その点については、御担当、いかがでございましょうか。

[037]
政府委員(金融監督庁長官) 日野正晴
お答えいたします。

朝銀の場合も、これは信用組合ということで、監督事務につきましては、中小企業等協同組合法に基づきまして第一義的には都道府県知事が所管しているところでございます。本年5月に破綻が発表されました朝銀系の13信用組合につきましては、自己査定の結果、平成10年度決算におきましては債務超過に陥ったというふうに聞いております。

これらの13組合では、自力再建が不可能であるというふうに判断いたしまして、それぞれの組合の監督官庁であります都道府県知事に対しまして、いわゆる再生法、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の68条の1項に基づきまして、その業務または財産の状況に照らし預金等の払い戻しを停止するおそれがある旨の申し出を行ったところでございます。破綻した13組合につきましては、先ほど小池先生がお話しになりましたように、全国の朝銀系信用組合を4ブロックに分けまして、そしてブロックごとに合併する組合に事業譲渡を行う方針であるというふうに聞いております。

ところで、今回発表されました破綻した朝銀系信用組合に対する資金援助額はどの程度見込まれるのかという趣旨の御質問であったかと存じますが、破綻した朝銀系の信用組合に対する資金援助額等につきましては、破綻発表以後監督官庁であります都道府県知事が検査を行いまして、破綻した信用組合の資産内容を調査し、その後預金保険法上の手続を経まして、最終的には預金保険機構において具体的な資金援助額が決定されるというふうに承知しておりますが、現時点では資金援助額等を算出するための作業はまだ終了しておりませんで、具体的な資金援助額の見込み等についてはまだお答えできるような状況にないということを御理解いただきたいと存じます。

[038]
自由党 小池百合子
破綻した大阪朝銀の場合も、最初2000億程度というふうに言われていたのが、結果的に3000億という数字に積み重なっているということがございます。ということで、自己査定で債務超過とはいえ、これまでの破綻した金融機関に押しなべて言えることは、これはたしか柳沢委員長もおっしゃっていましたように、破綻前と破綻後でその金額が莫大に、20倍とか、そういうふうにめちゃくちゃ変わってくることもあるわけでございます。その意味で私は1兆円という数字を予測したわけでございます。

そうしますと、私の今最大に指摘したいことは、あれだけ、日本の銀行である長銀などに対していろいろな検査であるとか、それから、破綻したかしないかによって違うんでしょうけれども、今いろいろと責任追及などが行われている中で、日本の銀行でもあるのか、その辺がややこしいのですが、外資と言えない、その中で邦銀以上にこれは厳しくチェックもし、責任も追及しなければならないのではないか。

例えば一連の情報公開ですね。朝銀の各信組のこれまでの議事録であるとかバランスシートであるとか不良債権先の名簿とか金額、融資先の決定基準と決定方法、不良融資決定の際の稟議書。

ちなみに、不良融資ということについていえば、それぞれ、朝鮮総連が持っているような財産に対して考えられないような額の融資を行っていることはよくマスコミなどでも報じられているところでございます。

これらのことをやはり明らかにしない限りは次の一歩を進めちゃいけないというふうに私は思うのでございますが、こういった一連の情報公開をする考えはあるのかどうか、御担当の方、お願いいたします。

[039]
政府委員(金融監督庁監督部長) 乾文男
金融機関のいろいろな不良債権等については、一般論としましてディスクロージャー等が求められているところでありますけれども、ただ、今御指摘にありましたような個々の取引ということになりますと、破綻をいたしました金融機関とはいいましても、その取引先等、生きているところがあるということがございまして、その詳細についての公表は差し控えるべきだというふうに従来からお答えしているところでございます。

[040]
自由党 小池百合子
しかし、事の問題は安全保障にもかかわってくる、そこが一番問題なわけでございまして、これについてやはり日本国民に、なぜこうなったのか、そのデュープロセスをしっかり見せなければ、ましてや直接間接に、先ほども申し上げましたように、いかなるルートであれ、今我が国はいろいろな脅威にさらされているわけでございます。そして、私たち日本のお金が、どういうルートであれ使われる、もしくは品物にかわってそれが送られる、そして私たちが脅威にさらされてのほほんとしている方がおかしいということを私は申し上げているのでございます。

ごめんなさい。今の質問は、そういえば通告するのを忘れていた、今加えた問題でございますけれども、この問題について、確かに監督はそのときは大阪府でございました。しかしながら、きのうのそれぞれ通告をした中で私が感じましたことは、全部たらい回しです。どこにだれが責任を持ってやるのか。私たちは言われたことだけやっていますと。確かにそうかもしれない。だけれども、結果としての意思を持たない方向違いということが生じてきて、今我が国の安全保障にまで多くの脅威が出てきているのではないかと思っております。

先ほど、責任の所在を明確にすべきということを申し上げましたが、例えば、朝銀の愛知信組のある方が自分の口座から勝手に預金を引き出された、信用組合の個人なのか信用組合そのものなのか、この辺のところがまだ問われているんですが、預金を引き出されたとして訴えて、勝訴した方がおられます。そして、その提訴の中で、朝鮮総連内の非公然組織とされていた学習組という存在が明るみになったわけでございますが、公安調査庁に伺わせていただきます。

この学習組というのが朝鮮総連の意思を伝える一種の実行部隊であるというふうに考えてよいのか。そしてまた、現在の朝鮮総連ですが、構成員の数は今どうなっているのか、過去と比べてどうなのか、この辺のところをお伝えください。

[041]
説明員(公安調査庁調査第二部長) 松田宏
お答えいたします。

現在、在日朝鮮・韓国人総数は約63万9000人であり、このうち朝鮮総連系は、全体の約30%に相当する19万6000人と見ております。また、韓国民団系は、全体の約65%に相当する41万8000人と承知しております。増減傾向につきましては、民団系が漸増しているのに対し、朝鮮総連系は近年組織勢力が減少していると承知しております。

また、学習組についてでございますが、学習組は、朝鮮総連中央・地方組織、傘下団体の中に設置されている非公然組織であると認識しております。現在、学習組員数は5000人と見ております。

[042]
自由党 小池百合子
朝鮮総連系が減ってきているということは、これはまた朝銀の衰退、弱体化と歩調を合わせている、つまり経済問題が非常にいろいろな意味での影響を与えているということが言えると私は思います。

それで、私が先ほどから申し上げている一番のポイントは、これまでも、こういった朝鮮総連の傘下にあると言っていい朝銀の信用組合、これが足利銀行などを通じ、また現金で北に送られているのではないかという送金疑惑でございます。ある方は年間で600億とも、またある方は1000億とも言われておりますし、また、93年には、当時の羽田外務大臣が日本記者クラブでの会見で2000億円という数字を認めておられるわけでございますが、まず公安調査庁の方には、この北への送金額はどれぐらいと見積もっておられるのか、それはキャッチするのは難しいのかどうなのか。

それから一方で、もう1つは大蔵省に伺わせていただきますけれども、足利銀行を通じての送金額、もしくは足利銀行などの銀行からの送金額。それから、人、物、金を本国へせっせと運ぶ船ということで指摘されております万景峰92号、これは新潟の港に着くわけでございますけれども、実際に税関のチェックはどれほどされてきたのか。それぞれ伺います。

[043]
説明員(公安調査庁調査第二部長) 松田宏
お答えします。

朝鮮総連など北朝鮮関係者による北朝鮮への送金については、公安調査庁といたしましても重大な関心を持って調査を行っているところでございます。しかし、その全体像を把握するには至っておりません。

送金の状況につきましては、今後の業務に支障を来すおそれがありますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

[044]
政府委員(大蔵省国際局長) 黒田東彦
外国向けの送金につきましては、御承知のように、現行外為法上原則として自由でございまして、北朝鮮向け送金の実態を把握することは困難でございますが、御指摘のように、かつて北朝鮮向け送金の取り扱いが多いとされていた銀行から任意に聞いたことがございますが、そのとき聞いた限りでは、平成8年度における北朝鮮向け送金額は総額28億6000万円でございました。

[045]
政府委員(大蔵省関税局長) 渡辺裕泰
新潟港に入港しております北朝鮮の定期船でございますマンギョンボン号、日本語読みしまして万景峰号でございますが、これを利用して北朝鮮に現金が不正に持ち出されているのではないかという御心配でございます。

私も実際に新潟の現場に行って見てまいりましたが、税関は、まず警察、海上保安庁等関係取り締まり機関との連携によりまして、入港中の船舶に許可を得ないで物を持ち込むことのないよう厳重に警戒をいたしております。

それからまた、許可を得て持ち込む旅客の携帯品や貨物につきましても必要に応じ開披検査を行いまして、これらに紛れ込んで不正な持ち出しがあることのないように厳重な取り締まりを行っているところでございまして、先生御心配のようなことがないよう万全を期しているところでございます。

[046]
自由党 小池百合子
ずっとこういうことが積み重なって、結局日本は、国交のこれまでのおくれてきたこともございましょうが、しかしながら、北朝鮮はもうアメリカとしか話をしない、日本に話してもしようがないみたいな、もうなめられちゃっているわけですね。それではやはり国家としての体をなしていないのではないか。それぞれ、一つ一つはパーツでしっかりやっておられるかもしれないけれども、全体の誤謬と申しましょうか、そういったことで結果的に我が国は非常に、平たく言ってなめられていると言わざるを得ないと私は思います。

また、以前日本海での不審船との交戦が話題になったことがございますけれども、この万景峰92号こそ私は堂々と入ってくる不審船だというふうに思うわけでございまして、必要に応じということで関税局長おっしゃいましたが、これは常に必要があるというふうに、さらにきっちりとしたチェックをすべきということを私は主張しておきたいと思っております。

いずれにいたしましても、事総連絡み、朝銀絡みとなると、どうも皆さん腰が引ける。また、国会においてもこれが初めての質問であるということ、これも同じことだと思います。また、ある月刊誌の7月号には、大阪朝銀の破綻について、大蔵省筋はやはり民族系金融機関という事情が大きいと説明している、そういうくだりもございます。

これまで、国税庁と朝鮮人商工会とのいわゆる五カ条の御誓文なるものがあって、それによって団体交渉権を得て、商工連の判こがあればそれはほとんどノーパスだということは、この業界、この方では極めてよく知られるところでございます。

国税庁は、以前も参議院の方で質問があった際に、そういう合意書はないというふうにお答えになっているのですが、しかし、国税庁が否定なさったその直後に、商工連の梁守政氏は、絶対に既得権は守ると言って高らかに宣言をされておられるそうでございます。

彼らにとっての既得権とは一体何なのでしょうか、国税庁、お答えください。

[047]
政府委員(国税庁次長) 大武健一郎
お答えさせていただきます。

今先生からお話ありましたように、過去に在日朝鮮人商工連合会から国税に関する要望があったということは承知していますが、国税庁としては、決して特定の団体なりその会員に対し特別な扱いということを行うことはあり得ず、御指摘のような合意事項というものは存在いたしません。

昨年11月、先生からもありました、あたかも合意事項が存在しているのではないかと国民の誤解を招くおそれのある報道が新聞紙上でされたこともございまして、本年の1月、合意事項なるものは存在しないという旨について改めて職員に周知徹底を図ったところでございまして、今後とも適正かつ公平な税務の執行に全力で取り組んでいきたい、そう思っているところでございます。

[048]
自由党 小池百合子
ありがとうございました。

最後に一言だけ申し上げておきますと、私は、もともと人権擁護団体で始まった朝鮮総連の歴史というものには深く敬意を表するところもございます。しかしながら、いつの間にかそれが北の政権のお財布がわりになってしまった、そしてそれに貢ぐ人たちが在日の人になってしまった、貢ぐお金がバブルの崩壊でなくなってくると今度は北の方に入国しようと思っても拒否されてしまう、そういう実態もございます。つまり、これまで在日の方々は、いろいろな主義主張もございますでしょうけれども、結果として貢ぐ役を務めていたことになって、お金がなくなって金の切れ目ということになると今度はぞんざいな扱いを受けているという、私は大変気の毒だと思わざるを得ないわけでございます。私の地元の兵庫県の中にも、こういった問題について大変深刻に考えている方々も多数おられます。

私は、在日の方々が本当にこれまでの苦労を経て、そしてみずから働いたお金でみずからを守る、そういう本来のあるべき生活が一日でも早く営まれるような、そういう形で臨んでいくべきだというふうに思っております。中には、先ほどから出ております万景峰号を何とかとめてくれないかという朝鮮総連関係の方もおられると聞いております。あの船がとまれば私たちはミツグ君でなくなるんだ、だからとめてくれというような、これは切実な叫びであるということもお伝えいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。





平成12年07月17日 衆議院 大蔵委員会
[352]
保守党 小池百合子
これからのタイミングと申しましょうか、スケジュールについてもお触れいただけますでしょうか。いつごろ結論が出て、いつごろ資本注入というアクションにつながるのか。

[353]
政府参考人(金融再生委員会事務局長) 森昭治
お答え申し上げます。

もう法律は施行になっておりますし、再生委員会でその運用の仕方についての基本的考え方も、6月29日でございましたか、公表しておりますので、そういう面ではもう既にいつでも準備が、これは資本注入でございますから、申請主義でございますから、あくまで申請を待ってということでございますけれども、もう既に準備はできているわけでございます。

ただ一つ、その基本的考え方でポイントとして挙げましたのは、やはり公的資金を、これは早期健全化勘定からの投融資でございますけれども、注入するからには公的資金は毀損されてはいけないという考え方はかたく持たなければいけない。

そうなりますと、やはり検査、直近の検査、これは都道府県の検査でもよろしいのでございますけれども、原則としてはやはり国の検査、あるいは国の検査の順番が回ってくるのが遅い場合には外部の公認会計士を入れてきちっとしているとか、いずれにしても検査等の前置を原則としております。

そういう意味におきましては、信用組合につきましては、ことしの7月から来年の3月にかけまして検査が一巡するわけでございますので、そういうところから、おいおい自己の財務体質に対して不安があって、それでまず地域で優先出資証券の引き受けを頼み、そしてさらに国へもというところがおいおい出てくるのではないかな、そういうスケジュール感を持っております。

[354]
保守党 小池百合子
その信組の中には、いわゆる北の、朝銀系も含まれることになるわけでございますね。

[355]
政府参考人(金融再生委員会事務局長) 森昭治
お答え申し上げます。

先生御指摘の朝銀系信用組合におきましても、我が国の法律に基づき設立された信用組合でありますので、ほかの信用組合と特に違った扱いをする法的根拠はございません。

[356]
保守党 小池百合子
どこの信組にかかわらずしっかり検査を行っていただきたい。また、その必要なディスクロージャーはしっかりやっていただきたいということを要請しておきます。





平成12年11月01日 衆議院 大蔵委員会
[069]
保守党 小池百合子
先ほど改めて見させていただきました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告、1000ページをはるかに超えるこの分厚い厚さが、我が国が抱える金融問題の重さを語っているかと思います。

そこで、私はきょうは幾つかお伺いしたいこともあったのですけれども、この中のわずか数行、もしくはわずか数ページにしか書かれておりませんけれども、そのうちの信用組合の問題、特にいわゆる民族系と言われます朝銀の問題について、改めて伺わせていただきたいと思います。

御承知のように、97年の5月、朝銀大阪が破綻いたしました。そして、1年後には、周りの5つの府県の同じ信組を統合いたしまして、朝銀近畿という受け皿ができた。そして、その際に、預金保険機構から3000億円を超えます公的資金が注入をされているわけでございます。正確には3101億円というお話を、前のときに御答弁でいただいております。

この3000億円という数字でございますが、例のそごうの問題、瑕疵担保をどうするということで大変な国民的議論になりましたけれども、これは1500億とかという数字が挙がっているわけでございます。それの倍、そごうのように余り有名ではない、一部の方しか御存じないと言ってもいいかもしれないこの朝銀大阪に対して3000億円が注入をされているということ、この大蔵委員会で初めて取り上げさせていただいたときには、後から委員の方々から、そんなことがあったんですかというふうに聞きに来られた方がたくさんおられました。

ということで、その後どうなったかということを伺いたいわけでございますけれども、まず、この破綻した朝銀大阪の調査結果、前に上田議員がこの件についてもただしておられるのですけれども、その後一体どうなっているのか、何がわかって、何が公表されて、何が公表できないのか、そこをお伺いしたいと思います。

[070]
国務大臣(金融再生委員会委員長) 相沢英之
これは理事長に対する質問というふうにお聞きをしておったのでありますが、私が承知している範囲で申し上げますと、朝銀大阪の債権回収でありますが、整理回収機構では、平成10年の5月の譲り受け以来、2年4カ月で154億円、債権譲り受け価格に対して約4割を回収したところでございます。預金保険機構といたしましては、その回収は進捗をしているものと評価をいたしておるのでございます。

[071]
保守党 小池百合子
多分それは後で出てくる質問に対してのペーパーだと思います。

それでは、ちゃんとお答えできる方。

[072]
金融再生政務次官 宮本一三
朝銀近畿に対する検査につきましては、近畿財務局におきまして、12年の5月18日に立入検査を開始いたしております。そして、10月の24日に立入検査を終了したところでありますが、検査結果の通知はまだ行われておりません。検査は終了していないと承知いたしております。

いずれにいたしましても、個別の金融機関の検査結果でございます、取引先に不測の損害を与えたり、個別私企業の経営内容を当事者の意思に反して開示するというようなことなど、問題もあるものでございますから、この点については申し上げることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

[073]
保守党 小池百合子
今出てきたのは、日にちだけの話じゃありませんか。それに、何よりも、最初の質問について、朝銀大阪についてということではもうお伝えもしてあったはずなわけでございます。

私は、今のこの状況は今回の問題をすべて象徴していると思うのですね。やれ破綻した信組の検査はしないとか、それは自治体が担当しているからだとか、いや、それは問題は違う、預金保険機構だと、たらい回しにしていて、3000億円ですよ、3000億円が何で払われているのか、それがその後どうなって、そして、先ほど委員長が先にお答えになりそうになった回収はどうなっているのか、こういうことを明確に、国民に納得いくように説明ができないと、この問題はやはり看過できないというふうに私は思うのです。

さて、今申し上げたことで、こういった刻々と入ってくる情報を、再生委員長の方はちゃんと聞かされているのでしょうか、報告があるのでしょうか。

[074]
国務大臣(金融再生委員会委員長) 相沢英之
無論です。おっしゃるところの北鮮系の信用組合につきましても検査を続行しておりますし、また、私の方に対しても、当然その検査結果の報告があるわけでありますけれども、まだ私のところでは正確なところの報告を受けておりません。

[075]
保守党 小池百合子
正確なところの報告、まあ今調べているからとか、いろいろなこともあるでしょうけれども、再生委員長、やはりこれは一つ一つきっちり押さえていかないと、委員長の責任が問われる問題じゃないでしょうか。そしてまた、検査検査と言って、いつまでも検査をやっている。そして、いつの間にか、先ほどの3000億の話ではございませんけれども、どかんと公的資金が注入されて、そしてその結果は、1年後、2年後に領収書みたいな、こんな分厚い領収書か何かわかりませんけれども、それで出てくる。

私は、やはり国会の機能として、こういった問題はきっちりと把握して、そして国民に対して説明がつくようにしておかなければ、国会の機能としての役割放棄だというふうにも考えるわけでございます。

さて、先ほど再生委員長が既にお答えになりそうになられた、では、破綻いたしました朝銀大阪の回収状況でございますが、松田理事長、現在どうなっていますでしょうか。

[076]
参考人(預金保険機構理事長) 松田昇
お答えいたします。

現在回収いたしておりますのは、御案内のとおりの整理回収機構でございますけれども、そこの報告によりますと、朝銀大阪信用組合から不良債権を買い取ったうちの貸出債権につきまして、譲り受け以来、現在までに2年と4カ月経過しておりますけれども、その回収率が約4割ということになっております。

[077]
保守党 小池百合子
4割というお話でございましたけれども、まずその前に、もともとの、破綻した朝銀大阪、なぜ検査をしないんですか。10月25日、金融庁から回ってきているペーパーには、既に破綻を公表している信用組合については検査をしないというふうに出ているのですけれども、なぜそうなのか。自治体がやったから、もうそれでそれはいいのでしょうか。であるならば、それぞれ破綻した信用組合のいわゆる自己査定、自己申告、これが過剰に水増し請求があったとしても、それはそれで、自治体のやることだ、地方分権だということで、そのまま右から左でお金がぼんと出てくるのでしょうか。

一体、この辺の仕組みはどうなっているのか、お答えできる人にお願いいたします。

[078]
政府参考人(金融庁検査部長) 西川和人
お答えいたします。

破綻した北朝鮮系の信用組合の検査等についてでございますけれども、破綻公表済みの北朝鮮系信用組合につきましては、既に資産内容の確定に重点を置いた検査が金融当局、都県でございますけれども、により実施をされております。したがいまして、改めて同じ内容の検査を行うこととはいたしておりません。

なお、現在実施中でございます信用組合の集中検査につきましては、平成14年4月にいわゆるペイオフの解禁を控えまして、今後の存続可能性を見るために実施しておるところでございまして、北朝鮮系に限らず、既に破綻いたしました信用組合に対しては検査を行うこととはしていないところでございます。

[079]
保守党 小池百合子
もう破綻したところには手も回らない、だから生きるか死ぬかのチェックさえすればいいということでは、余りにも大ざっぱなんじゃないでしょうか。

ましてや、この朝銀ということについて言うならば、これまでのいろいろな告発によって、例えば重要な書類についてはハングルで書かれているからなかなか読めないとか、そもそも稟議書そのものがないとか、現金で手渡しているとか、よく御存じの方によれば、あれは金融機関ではなくて頼母子講みたいなものだというような話まで出てきているわけでございます。

そういったところこそ、私は、これは別に民族系だから云々を言っているのではない、日本の金融機関であるのならば、日本の金融の法律に従った、また国民への説明責任に従った行動をおとりになるのがもっともな話ではないかということで申し上げているわけでございます。

片や、朝銀については、これまでほとんど責任の追及がなされたとは聞いておりません。一方、南の、韓国系の方でございますけれども、これまでに貸し手責任の追及の例が幾つかあると思いますが、どういった例があるのか、お伝えください。

[080]
政府参考人(金融再生委員会事務局長) 森昭治
お答え申し上げます。

破綻した韓国系信用組合につきましては、平成4年以降、4つの信用組合の旧経営陣に対しまして背任罪等で告発が行われておりまして、またさらに、うち1つの信用組合につきましては、旧経営陣に対する民事訴訟の提起が行われております。

ただ、現在、商銀系信用組合、6つ破綻しているわけでございますけれども、それの各6つに金融整理管財人を派遣しておりまして、それらにつきましては民事、刑事上の責任追及を、現在、鋭意取り組みを図っているところでございます。

[081]
保守党 小池百合子
それぞれ、例えば静岡商銀元副理事長背任逮捕などなど、ほかの南の、韓国系の商銀ではそういった経営者責任を明確化しているわけでございます。

そしてまた、日本の信用組合のほかの刑事事件などを見ますと、東海信組では、回収の見込みのない5000万円の融資をした理事長ら3人逮捕、三福信用組合でしょうか、無担保で7500万円融資した元幹部の3人が逮捕ということで、5000万円、7500万円といったような数字なんですが、

例えば、朝銀大阪が関与したと言われております土地の売買なども見ておりますと、既に担保割れしたところに112億円の融資をしているということで、これは先ほどの額の違いを見ていただければおわかりのように、この融資の仕方というのは、むしろけたが外れているんですね。そこへ行くまでにはいろいろな理由があったかと思いますけれども、これは責任追及をしない方がおかしいというふうに私は思うわけでございます。

この点について、例えば司法当局はどういうふうにこういった問題について対応されるのか、そしてまた、必要があるときにはどうされるのか、お聞かせいただきたい。

[082]
政府参考人(法務省刑事局長) 古田佑紀
個別の案件につきましては御答弁を差し控えたいと存じますけれども、一般論として申し上げますれば、検察当局におきましても、種々の情報等には十分注意を払っておりまして、その中で、法律あるいは証拠関係を検討して、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、これは実態に即した適切、厳正な対処をしているところでございます。

[083]
保守党 小池百合子
問題は、例えば処理の仕方が違うということもございますが、やはりこの中でポイントとすれば、金融整理管財人、つまり管財人のシステムを今回も活用すべきではないかというふうに私は考えるわけでございます。

金融再生法の中の管財人の活用について、相沢委員長はどのようにお考えになっているでしょうか。

[084]
国務大臣(金融再生委員会委員長) 相沢英之
個別の破綻処理の問題でありますので、具体的なケースについてのお答えは控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げますと、金融再生法第8条によりますと、金融機関がその財産をもって債務を完済することができない等の場合に、「当該金融機関の業務の運営が著しく不適切であること。」それから、合併等が行われることなく、「業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、当該金融機関が業務を行っている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障を生ずるおそれがあること。」のいずれかに該当すると認めるときは、金融再生委員会は「金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分をすることができる。」ということになっているのでございます。

いずれにいたしましても、金融再生委員会として、その処理を決定する際には、法令に従い、厳正に対処する所存でございます。

[085]
保守党 小池百合子
もう全く、悪いけれども、役人答弁でがっかりいたしました。

再生委員長、やはりここは政治として責任をしっかりと御確認いただきたいと思います。そして、なおかつ、前々任の柳澤委員長のときには、これは99年の8月でございますけれども、信組にも管財人を活用するという方針について記者会見かどこかでお述べになっているのですね。今のはそれよりも後退した発言であり、なおかつ、著しく不適切な場合ということで、これまで管財人を活用しなかったというのならば、この処理の仕方は適切だというふうにお考えになっているのか。

そしてまた、改めて伺いますけれども、管財人の活用ということについて御検討する余地は全くないのかどうか、それについて相沢委員長のお答えを聞かせてください。

[086]
国務大臣(金融再生委員会委員長) 相沢英之
北鮮系の金融機関に関しましては、御案内のように、受け皿となるべき機関についてのいろいろと検討もございますが、そのような過程のもとにおいて金融整理管財人を置く必要がある事態になるかどうか、その状況に応じまして判断をいたしていきたい、このように考えております。

[087]
保守党 小池百合子
私は、必要だと考えます。また、これが必要でないとお考えなのならば、ほかの金融の破綻についての再生委員長の姿勢を問わざるを得ないというふうに思うわけでございます。

例えば、これは週刊エコノミスト、先週号でございますけれども、「保存版 650信金・信組」というふうに、信用組合の自己資本比率から業務純益、全部リストアップされているのですが、例えば、ほかの受け皿のところの朝銀の中部とかは全部数字が埋まっているのに、朝銀近畿のところは全部ブランクになっているのですね。ほかのところは、いっぱい問題があるとしても、数字は出ていますよ。全部横線なんです。こんなところが本当に適切だとお考えなのかどうか。

そしてまた、私はもう1点申し上げておきたいと思いますのは、この破綻の処理といたしまして、全国で5つの信組にまとめる、統合するというプランが宙に浮いた状態なんですね。13の信組が破綻したそのままで放置されている。これは、基本的に、預金者の保護、そして健全な借り手を守るという意味では、今とっておられる方法というのはそういったことの責任を果たしていないのではないかということを強く訴えたいと思いますが、再生委員長、改めて私の質問にお答えいただきたいと思います。

[088]
国務大臣(金融再生委員会委員長) 相沢英之
北鮮系につきましても商銀系につきましても、信用組合に対する取り扱いとしましては、それが日本の法律に基づくところの機関である限りにおいて、一般の信用組合と差別をして取り扱うという考え方は持っておりません。

ただ、北鮮系の信用組合に関しましては、御案内のように、受け皿となる機関が一応予定されておりまして、その予定されておる機関についていろいろと調査も行っているのであります。それらの進行状況を見てこれは判断をしていくべき問題だというふうに考えております。決してこれだけを特別な扱い方をするという考え方ではございません。

[089]
小池百合子
最後に私は、この朝銀の信組というのが日本の金融機関であり、日本に暮らす方々のために利便性があるということであるのならば、むしろ何の分け隔てもなく、そして責任追及という点もむしろやるべきではないかということを最後にお訴えして、私の質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。





平成13年11月06日 衆議院 安全保障委員会
[355]
保守党 小池百合子
さて、そのお金に絡んででございますけれども、私は以前から国内の、日本の金融機関でございますいわゆる朝銀の疑惑、特に私は送金の部分が安全保障にかかわってくる問題であるということを思っております。

そして、問題は、現在の日本の金融の状況というのは非常に厳しい。そしてまた、毎日のようにというか、なれっこになってしまっている我々が怖いと思うんですけれども、あちこちで破綻をする。それも1度や2度ではない。

中でも、この朝銀関係の金融機関、信用組合でございますが、私の地元ではございますけれども、朝銀近畿というのが、近畿一円の朝銀関係の信組がつぶれ、特に朝銀大阪、そして新しい受け皿としてつくったはずの朝銀近畿、これに対して預金保険特別資金から、預保の特別資金から3101億円がつぎ込まれた。みんなのお金でございます。余り皆さん御存じなかったけれども、いつの間にかと言っていいと思います、約3000億が入った。そして、昨年の暮れでございますけれども、新しい受け皿がまたつぶれちゃったんですね。去年の暮れのことでございます。

つまり、新しい受け皿へつぎ込んだ3000億というのは、結局何も意味がなかった、パアになっちゃったということでございます。

そして、今、朝銀近畿が2度目につぶれて、そして日本じゅうの朝銀というのがあちこちで破綻をし、新しい受け皿をつくり、そして破綻したところをいろいろと精査していくに当たって、これまでは都道府県の管理下といいましょうか担当であったのを、それが地方分権一括法で中央に戻ってきたということで管財人を入れたわけでございます。

金融整理管財人を金融再生法の第8条ということの中から送ったわけでございますが、これの破綻、全国の朝銀関係の破綻ということをその数字であらわすと約6700億円、つまりこのままいきますと、また新たに朝銀関係には6700億円がつぎ込まれて、さきの3000億と合わせますと約1兆円がつぎ込まれるという計算になるわけでございます。

そしてまた一方で、これからの補正ですけれども、補正予算、雇用対策が大変重要だと言って、今回約5500億円をつぎ込むということになっているわけでございますが、その意味でも、新たに6700億というのはいかがなものかなと思うわけでございます。

そういった中で、まず朝銀近畿が最初につぶれた、そこに3000億が入れられた、そのときに検査は甘かったというわけにほかならないわけでございます。実際には京都の問題もあった、この辺の責任は一体どうなっているのか、また、どうとるべきだとお考えになっているのか。金融庁、よろしくお願いします。

[356]
政府参考人(金融庁監督局長) 高木祥吉
お答え申し上げます。

朝銀近畿につきましては、まず、その経緯からちょっと申し上げたいのですが、平成9年の5月14日に朝銀大阪が破綻をいたしております。その後、同年の11月17日に、近畿地区の5信組が合併して受け皿になるということで、朝銀近畿が誕生いたしております。(小池委員「経緯はいいです」と呼ぶ)

そうですか。その年、いずれにしても、12月22日に適格性の認定の申請をしてきたということでございます。

それで、その前提としてどういうことをやったかといいますと、財務内容を正確に把握する必要があるんですが、その当時、監督官庁は各府県でございました。ですから、その直前にすべて大阪府なり各関係県が検査をいたしております。それから、当時の制度上の、預金保険法に基づいて、朝銀大阪を所管する大阪府知事の方からも、これは事業譲渡をすることが必要だということで要請もなされております。

そういういろいろな点を踏まえまして、大蔵省の方で預金保険法に基づいて適格性の認定をしたということでございます。

[357]
保守党 小池百合子
要は、その当時の都道府県の検査が甘かったということをおっしゃっているのではないかと思います。

さて、しかしながら、今回は法律に基づいて管財人を送っているわけですね。金融再生法第13条の方では、その管財人が、どういった内容だったのか、何が問題であったのかということの透明性を持たせるということで、報告の義務ということが書かれているわけですけれども、当然、法律にのっとってこの報告をすべきだと思います。

これについての動きはどうなっているのか、そして今後どういうふうに考えておられるのか、よろしくお願いします。

[358]
政府参考人(金融庁監督局長) 高木祥吉
お答え申し上げます。

今先生御指摘のように、破綻した金融機関につきましては、金融再生法13条に基づいて、破綻に至る経緯等について金融整理管財人が報告義務を負っております。本年8月に破綻いたしました朝銀関東を除きまして、ほかの朝銀につきましては報告が出ております。ただ、民事、刑事の責任追及という点になりますと、その後金融整理管財人をやっておりますので、その結果が出次第、追加的に報告が行われる、それでそれが公表されるということになっております。

[359]
保守党 小池百合子
ただ、これまたのろのろやっておりますと、時効の問題が出てきます。そして、結局、ないものがないという証明というのはなかなかできないという捜査の方のジレンマもあると思います。そういった意味で、結局、形式犯に終わってしまって、何のこともわからない、そしてまた、特に商銀の方は、南の方はどちらかというと個人的犯罪といったところが大きいけれども、片や朝銀の方になりますと、むしろ組織と言えるのではないかというさまざまな裏づけもあるわけでございます。そういった中で、ペイオフも迫っている、そして6700億だ、まだ新しい受け皿が決まっていないところもございますけれども、さあ、これで一体この後そのまま入れていいものかというと、いろいろな政治判断も必要になってくるかと思います。

そういった意味で、今後もっと力を出して、各地で一生懸命やっているのは存じ上げているわけでございますけれども、これは極めて安全保障にかかわるという観点からも、しっかりとやっていただきたい、そして責任は追及していただきたい、そして組織とのかかわりを明確にしていただきたいということを要請しておきたいと思っております。

まさか、これで一種、何人かをちょっちょっと挙げて、逆に、ちゃんと調べましたよというお墨つきを与えるなどという、そういうお考えはないでしょうね。

[360]
政府参考人(金融庁監督局長) 高木祥吉
お答え申し上げます。

今までの民事、刑事上の責任追及の状況なんですが、破綻した朝銀につきましては、5信組について、たしか11件既に民事上の責任追及をいたしております。それから、朝銀大阪につきましては、RCCが不良債権を引き取っておりますが、RCCの方から民事上の提訴もやっております。また、朝銀近畿につきましては、検査忌避ということで、金融整理管財人と近畿財務局が一緒になって刑事上の告発も行っております。

我々は、いずれにしても破綻して国民の税金に負担をかけるわけですから、民事、刑事上の責任は最大限やるように、金融整理管財人あるいは預金保険機構に強く要請をいたしております。

[361]
保守党 小池百合子
ありがとうございました。

というか、この問題はやはり、私はひとえに安全保障だと思っているんです。金融で、バブルでというのもございますけれども、むしろ、そちらの今私が申し上げた点の方が強いと感じざるを得ません。

実際に、ウサマ・ビンラーデンのアルカーイダのグループも、何かというと現金でもって処理をしているということが明るみになってきているわけでございまして、これは総合的な捜査ということで徹底をしていただかなければ、この後、我が国の雇用対策を超えるお金が、どうもよくわけのわからない、またどこかへ行ってしまう、はたまた4月以降のペイオフでつぎ込んだお金そのものがパアになるなんということになったら、日本といたしましても、何と言っていいのかわからない状況だと思っております。

ということで、この朝銀問題も安全保障の問題であるということを強く指摘いたしまして、私の質問を終わります。

ありがとうございました。





平成13年12月03日 衆議院 予算委員会
[052]
保守党 小池百合子
せんだっても、朝銀東京の方に関連いたしまして、朝鮮総連の中央本部に家宅捜索が入るということになりました。これはまさに金融問題ということでの捜査でございますけれども、私はやはり、金融再生法にのっとって破綻した金融機関が受け皿をつくる、そうなりますとその受け皿に資金が注入されるわけでございますけれども、どうも、2度つぶれた朝銀近畿の例を見ましても、その受け皿の適格性というのが甘いのではないかと思うわけでございますが、いかがでしょうか。

[053]
参考人(金融庁長官) 森昭治
お答え申し上げます。

先生御指摘のとおり、朝銀大阪の朝銀近畿への事業譲渡につきましては、平成9年12月に、当時朝銀大阪を監督していた大阪府を通じまして適格性の認定が出てきたわけでございまして、さらに同月には、大阪府から大蔵大臣に対して、適格認定が行われるよう要請もございました。当時の大蔵省におきまして、かかる要請や当時の監督権限を有していた府県の検査結果も踏まえまして、法令に従って審査を行った結果、平成10年4月に適格性の認定を行ったわけでございます。そして、小池先生御指摘のとおり、その後平成12年12月に朝銀近畿が破綻した、いわば二次破綻をしたということはそのとおりでございまして、まことに遺憾に考えるところでございます。

ただ、当時としては、預保法61条の要件に従って適格性の認定をした、審査を行ったということで、当時としては最善を尽くしたものだと思っております。

ただ、今から振り返りまして、では何がおかしかったのかと申しますと、朝銀近畿に国から金融整理管財人、これは昨年の12月に金融整理管財人を送ったわけですけれども、その金融整理管財人の再生法13条報告、破綻に至った経緯というものを報告させたところ、朝銀近畿が破綻したもとは、そのほとんどは旧朝銀京都を引き継いだ京都の支店における不良債権にあったというふうな報告が来ております。

すなわち、朝銀大阪を引き取った、それはもちろん金融整理管財人が振り分けをして、RCCに持っていくものと適資産として朝銀近畿に持っていくものに分けたわけですけれども、それが甘かったということではなくて、もともと5つの朝銀が合併いたしまして朝銀近畿というのができたわけですけれども、その合併したときに、朝銀京都の不良債権を十分見抜けなかった、あるいは朝銀京都が隠ぺいしていたと言ってもいいと思うんですけれども、その合併にいわば問題があったというのが今から見ればの反省点でございます。

[054]
保守党 小池百合子
いずれにいたしましても、雇用対策で補正の予算が5500億、そしてこの朝銀に対して、この後の結果次第ですけれども、合計すると1兆円がつぎ込まれるということ、やはり納税者として、国民として、この点はもう一度よく考えるべきではないか。これは、朝銀のみならず、これからのさまざま行われる施策でもって、その目安を、どうも我々は感覚が麻痺してしまって、何がどうなっているのか、そのあたりもう少し明確に考えるべきではないかと思っております。





平成14年02月12日 衆議院 予算委員会
[111]
保守党 小池百合子
もう1点でございますけれども、これはせんだって朝鮮総連の方にも初めて捜査が入った問題でございますけれども、いわゆる朝銀の問題でございます。

これは、金融面でいうならば、これからの流れというのは十分考えられる法律的な措置ではございますけれども、英語でよく、ポリティカリーコレクトという言葉がございまして、政治的にそれが正しいのか否かというのは、ここはまた政治の意思の判断にかかわってくるというふうに思うわけではございますけれども、今申し上げた点について総理はどのようにお考えになるのか、まず、総理の見解を伺いたいと思います。

[112]
内閣総理大臣 小泉純一郎
日本にある金融機関としては、日本の法令に従う、そういう状況のもとに、柳澤担当大臣が今その状況をよく調べておられると思います。

[113]
保守党 小池百合子
いえ、ですからそれは、今の私の質問の中に含まれていたことをもう一度おっしゃっただけでございまして、それが政治的に正しいのかどうかということはすごく総合的な判断が必要になってくるわけでございまして、そのことの是非を今総理にお伺いをしたわけでございますので、もう一度お答えを願います。

[114]
内閣総理大臣 小泉純一郎
そのとおりだと考えております。法令を考え、政治的情勢を考え、政治的にいかなる判断が適切かということで対処したいと思います。

[115]
保守党 小池百合子
しかし、今のお答えもそうでございますけれども、金融的、法律的、その是非、そして政治的な判断、これは私は、同じ場合もありますし、また、違う答えが出てくるときもあろうかと思います。

特に、この問題につきましては、他の日本の邦銀、金融機関とは異なる点がございまして、架空口座、借名口座がおびただしく存在するわけでございます。そしてまた、そこのところを使って、それが融資に使われている、それもとんでもない融資に使われている、融資かどうかもわからないというようなことで、まさに今それを解明していただいているとは思うわけでございますけれども。

さて、3月31日のペイオフ期限までに調査し尽くせるものではないのではないかというふうにも思いますし、また、破綻の朝銀の処理のために、公的資金による資金援助を架空口座にまですべきかどうかということでございます。これはまた別物として扱うという必要があるのではないかと私は考えますが、金融担当大臣、いかがでしょうか。

[116]
金融担当大臣 柳澤伯夫
朝銀といえども、先ほど来も小池委員が御指摘のとおり、我が国法に基づいて設立され、また、預金保険の特例措置についても当然、これは法のもとの平等ということで、その特例措置を受ける立場にある、これはもう明々白々のことでございます。そのことを行うためには、その前提として、私どもが派遣している金融整理管財人が諸般のことを調べなくちゃならないということです。

今、3月31日までに、こうおっしゃいましたけれども、3月31日までに行う必要があるのは資金援助の申し出のところまででございまして、実際に資金援助が行われるのは、譲渡先が決まって譲渡が行われるというところでございますので、これは必ずしも3月31日というわけではない。そういう期間内に、できるだけ仮名、借についてはその関係を明らかにすべく、金融整理管財人は最大限の努力を払っていく、こういうことです。

最後は、ではどうするんだということでございますけれども、これについては、とにかくぎりぎりまで調べた結果を考えて、またいろいろ、我々としてもその事実に基づいて、諸般のことを考えなければならないかもしれないし、通常どおりいくかもしれない。それはぎりぎりの、事実が明らかになった段階で考えざるを得ない、このように考えています。

[117]
保守党 小池百合子
この問題は、金融の一方で安全保障にもかかわるという認識で私はずっと御質問をさせていただいているわけでございます。ですから、ポリティカリーコレクト、本当に総合的に、政治的に正しいこと、そしてまた国民の納得がいく、これは必ず必要なことである。ですから、そこのアカウンタビリティーも必要になってくる。また、実際に日本で生活されておられる方は、狂牛病のあおりなども受けて大変お困りであることも事実でございます。よって、この問題は、3月31日という期限つきではございますけれども、しかし、うやむやな中で公的資金の援助をすることは私は決して国民全体の理解を得るものとは思っておりませんので、まさにポリティカリーコレクトな判断をしていただくように強く要請をしておきたいと思っております。





平成14年02月19日 衆議院 予算委員会
[049]
保守党 小池百合子
それでは、あと柳澤大臣に1点だけこの部分を伺いたいのですが、ちょうどここへ来る直前も、超党派の議員で、いわゆる朝銀信用組合、朝銀信組に関しての会を開いてきたばかりでございます。この朝銀信組に対しても、今後の公的資金の注入、再注入ということになる、そういう金融の法律となっているわけでございますが、保護すべきものと、してはならないもの、国家としてしてはならないものとの区別をきっちりやるべきではないかというのが議員連盟の総意でございます。

そういったことから、今後の朝銀信組に対しての対応、前回も予算委員会のときにお尋ねをしたのでございますけれども、ちょっとお答えが十分ではなかったかと思いますので、いま一度この点をお答え願いたいと思います。

[050]
金融担当大臣 柳澤伯夫
朝銀信組は、言うまでもなく、我が国の法律に基づいて設立されました我が国の金融機関でございます。その意味では、他の金融機関と同様に、預金等全額保護のため、法令に基づきまして、3月31日の特例措置期限までに所要の手続をとった上で資金援助を行うことになると考えております。

他方、破綻朝銀信組につきましては、仮名、借名の預金口座架空の預金口座の問題が指摘をされておりまして、現在、金融整理管財人におきまして、その実態の把握に努めているところであると承知をいたしております。

破綻朝銀信組において仮名、借名の預金口座が一部存在することは、これは確認できますが、これまでのところ、実体のない捏造された架空預金口座、つまり、口座がありながら、預金されたということが言われながら実際には預金そのものが行われなかったというような口座でございますが、その存在は把握をされておりません。

金融整理管財人におきましては、現在も仮名、借名や架空の預金口座に係る調査を続行中でありますが、このような調査の結果、実体のない捏造された架空の預金であると確認されるものが出てくれば、これについては、当然のことながら、資金援助により保護される預金債務自体が存在しないという扱いになるものと考えております。

金融整理管財人におきましては、3月31日の特例措置期限後も、事業譲渡まで引き続き架空預金口座の調査に鋭意取り組んでいくこととなりますが、譲渡時点におきまして引き続き確認作業が必要な口座があるような場合には、当該預金についていわゆるイヤマークを付しまして、譲渡後も的確にこれを管理していく必要があると考えております。

[051]
保守党 小池百合子
ありがとうございました。

つまり、3月31日というそのいわゆるデッドラインを越えても、調査すべきことは続けていくというお答えをちょうだいいたしました。ぜひそうしていただきたいと思います。保護すべきものと保護する必要のないものとをしっかりと区別、区分けをしていただくことが、金融への信頼に結局はつながっていくのだと考えているところでございます。

柳澤大臣もこれで結構でございます。ありがとうございました。

それから、この朝銀問題なんですけれども、外交関係がございませんので大使館ではございませんが、大使館的な役割を果たしていた朝鮮総連に初めて捜査のメスが入ったというのは、これはもう本当に大変大きなことでございましたが、その捜査に入られた以降の捜査の状況はいかになっていますでしょうか、お答えいただきたいと思います。

[052]
政府参考人(警察庁刑事局長) 吉村博人
全国で幾つかの朝銀信用組合が破綻をしているわけでありますが、破綻した朝銀信組については、警視庁と兵庫県警におきまして、去年の秋以降、検査忌避事件をいわば入り口として鋭意捜査を進めてきました。朝銀東京、朝銀近畿等の元理事長ら24人を背任、業務上横領等により逮捕したところでございます。

その捜査の一環として、お尋ねの朝銀東京につきましては、警視庁におきまして約8億4000万円の業務上横領事件を解明するために、元朝総連の財政局長を逮捕するとともに、昨年の11月29日でありますが、朝総連中央本部等の捜索を実施しております。

これらの捜査の結果、平成6年から10年にかけて、当時の朝総連財政局長が当時の朝銀東京の役職員と共謀の上、約8億4000万円を着服、横領して、朝鮮総連の借入金の返済あるいはその活動資金等に充てていた事実を解明しております。

事案の全貌につきましては、ことしの2月13、14日にそれぞれ第1回公判が開かれたことでもございますので、今後の公判において明らかにされるものと思います。

[053]
保守党 小池百合子
やはり、問題を抱えているところにはしっかりと捜査のメスを入れていただきたいし、そしてまた、それに対してのしっかりとしたその後の検証ということをお願いしたいと思っております。

と申しますのも、どうも朝鮮総連の本部に入るときの様子をテレビなどで伺っておりまして、何だかお伺いを立てて行くようなことで、例えば、では野村沙知代さんのところに入るときにはどうだったのかといったら、だだだっと入って4箱も箱を持ち出して、朝鮮総連のときはたしか2箱しか持ってこなかったというふうに思っております。

どうもその辺のところが、私とすれば、捜査として気合いがどれぐらい入っていたのかどうかというのは若干疑問に思うところでございますが、大変関心の高い問題でございますので、今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。