竹島・天皇・親書 ~ 李明博大韓民国大統領の反日3連発、夏休みを狙い撃ち 2/2

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8月10日、李明博大統領、竹島上陸
8月14日、李明博大統領、天皇陛下への謝罪要求
8月22日、李明博大統領、野田佳彦総理大臣の親書受け取り拒否





平成24年08月24日 参議院 予算委員会
[005]
自由民主党 山本一太
さて、まず最初に、野田総理が韓国の李明博大統領に送られた親書が韓国側から送り返されてきたと、こういうことがございまして、その親書を返しに来た韓国大使館の館員を外務省が受入れ拒否したということになっていますが、ここら辺の経緯についてちょっと正確に、外務大臣、教えていただけますでしょうか。

[006]
外務大臣 玄葉光一郎
経緯を説明しろと、こういうことでございますので。親書を、これは杉山局長から手渡しをしたわけでありますけれども、23日、在京の韓大使館員が親書を返すということだったようでございます。総理親書を返そうということであれば会えないということを事前に伝えてあった。けれども、同意なく当省を、外務省を訪問をしたということでございます。昨日、そのようなことが起きた。

そもそも親書を、首脳のですね、返すということは、これはもう外交儀礼上あり得ない話である、非礼な行為でございますので昨日受け取らなかったわけでありますけれども、結局、郵送で、今日午前、在京の韓国大使館から外務省に返送をされてきたということでございます。

この返送に関しては、言うまでもなく、先ほども申し上げましたけれども、外交慣例上あり得ない行為であって、大変非礼であり、遺憾であるというふうに思います。

ただ、今回、これを受け取って再び送るということは考えておりません。なぜかといえば、2つ理由があって、返すという理由の1つは竹島という文言を使っているということのようであります。ということは、少なくとも親書の中身について既に読んでいる、メッセージは伝わっている、そのことが1つ。もう1つは、やはりこれ以上親書をめぐって受け取った受け取らないということを続けるということは、我が国外交の品位というものを考えたときに好ましくないというふうに考えましたので、再び送るということはいたしません。

ただ、今日、私の方で申ガク秀大使を呼んで抗議をし、謝罪と撤回も含めて、先般の天皇陛下に対する発言ですね、しっかりと伝えるということをしたいと考えております。

[007]
自由民主党 山本一太
外務省は、郵送された親書を、結局送り返された親書を受け取ったということなんですが、改めて野田総理にお聞きしたいと思います。

野田総理が日本の総理として韓国の大統領に送った親書が送り返されてきたと。外交慣例上まさに考えられないことだと思いますが、これについて総理はどう受け止めていらっしゃいますか。

[008]
内閣総理大臣 野田佳彦
まさに外交慣例上あり得ないことだというふうに思います。本来、異論があるならば、反論があるならば、親書という形で送り返してくるというのがまさにあるべき姿であります。意見が違っても、コミュニケーションを図らないというのでは、これは建設的ではありません。

その意味では、こういう形で郵送で返されたということは誠に遺憾だと思いますし、その行為については、今日、今外務大臣もお話がありましたけれども、そのことについても抗議をしなければいけないと考えております。

[009]
自由民主党 山本一太
日韓関係、韓国は日本にとって大事な私は戦略パートナーだと思っていますが、しかしながら、日韓関係がこれだけ負の連鎖に陥ったと。あなたの政権でこういうことになったわけですね。つまり、この一連の領土をめぐる異常事態、これはやはり民主党外交のまさに負の遺産だというふうに私は思っています。鳩山内閣で日米外交、日本の外交の基軸ががたがたになって、そこに付け込まれて周辺諸国との外交もおかしくなってきたと。

あなたの政権でこういう事態を招いたということの認識、総理お持ちでしょうか。

[010]
内閣総理大臣 野田佳彦
あえてこの竹島の問題に限って申し上げますと、政権交代以降、歴代の外務大臣、前原外務大臣、松本外務大臣、それぞれが日韓の外相会議においては竹島の問題をきちっと主張をしています。

小泉政権以降、自民党政権下、14回の日韓外相会談がありましたが、全くこの問題取り上げておりません。玄葉大臣は外交演説で竹島の問題をしっかりと訴えました。等々、私どもは主張すべきは主張をし、そして毅然とした対応をこれからも取っていきたいと思います。

[011]
自由民主党 山本一太
まあよく総理、そういうことがおっしゃれると思いますよね。

もちろん自民党時代も竹島は韓国によって不法占拠されていました。北方領土はもちろんなかなか進展がありませんでした、返還については。でも、でも、韓国もロシアもそして中国も、ある程度の一線は踏み越えなかったんです。日本側に対する配慮から一線は踏み越えなかったんです。自民党政権時代に大統領が北方領土に行ったということはありません。ましてや、韓国の大統領が竹島に不法上陸したなんということはありません。

これはまさに民主党の、私はいつも言っているんですけれども、ザッツ・イナフだと、もう十分だと。イナフ外交のせいですよ。イは行き当たりばったり、ナは鳩山総理の発言に見られるナイーブなメッセージ、フは不必要な配慮だというふうに思います。今総理がおっしゃったことは全く説得力がないというふうに申し上げておきたいと思います。

さて、竹島の件ですけれども、3代の外務大臣が竹島についていろいろ主張をされたというふうにおっしゃいました。それでは、お聞きしたいと思うんですね。玄葉大臣、22日の参議院の決算委員会でしたかね、韓国による竹島の占領が不法占拠だというふうに初めておっしゃいましたけれども、ここでもう一度確認したいと思います。

竹島は韓国によって不法占拠されているということでいいですね。

[012]
外務大臣 玄葉光一郎
韓国によって不法占拠されている、竹島はですね。そのとおりでございます。

[013]
自由民主党 山本一太
総理にもお聞きしたいと思います。

竹島は韓国によって不法占拠されているということですね。

[014]
内閣総理大臣 野田佳彦
はい。韓国によって不法占拠されていると認識をしています。

[015]
自由民主党 山本一太
私がこの予算委員会の総括質疑とか外交防衛委員会で、何度総理とかあるいは外務大臣にこの韓国に不法占拠されているんですかということをお聞きしても、皆さんは何とおっしゃっていたかというと、法的根拠のない形で支配されていると、こういう表現をずっと使ってこられたわけですよね。

これ、今まで不法占拠されていると、こう言えなかった理由は、外務大臣、何ですか。

[016]
外務大臣 玄葉光一郎
今の話は竹島ですか。

[017]
自由民主党 山本一太
竹島です。

[018]
外務大臣 玄葉光一郎
竹島ですね。

確かに、竹島について民主党政権になって法的根拠のない占拠という言い方に変えた、そういうところはあります。

ただ、何回も、耳にたこだと思いますけれども、法的評価は変わらない、その表現はその時々の政策的判断。それはなぜかといえば、領土問題は交渉によって解決をする、二国間の関係全般、それらを考えて表現ぶりを考える。そういうことでございましたけれども、私は、それは、そこにはやはり、法的評価は変わらないけれども一定の考慮はあったのだろうと推測します。ですけれども、今回私は、大統領の上陸で、この機会にやはり、領土問題は領土問題でということもありますから、ICJへの提訴のみならず、今申し上げたように表現ぶりも変えたと。

ただ、念のため申し上げますけれども、北方領土に関する表現は自民党政権時代も含めて様々ございますから、その点は御理解をいただければというふうに思います。

[019]
自由民主党 山本一太
今、韓国の、竹島のことを聞いているんですよ。

今までは不法占拠と外務大臣は言わなかったわけですね、総理も言わなかったと。

不法占拠というふうに表現を変えた、これはより韓国に対して強いメッセージを発信すると、こういう意味ですよね。

[020]
外務大臣 玄葉光一郎
それは、相手がどういうふうに取るかということだろうと思いますし、先ほど私が答弁をしたとおりでございます。

[021]
自由民主党 山本一太
外交というのは言葉が命なんですよ。総理とか外務大臣の表現というのは大事なんですよ。そういうごまかしを言わないでくださいよ、玄葉大臣。

今まで不法占拠って言わなかった、不法占拠と言ったら今度は韓国が抗議をした。つまり、今まで弱いメッセージを間違って向こうに送っていたということじゃないですか。そういうことをきちっと認識をしていただきたいと思います。

これは、不法占拠と変えた。何か、昨日の委員会か何か聞いていたら、玄葉大臣がいつものナルシスト的な言い方で、よく不法占拠って言ってくれた人もいるなんて自慢していましたけれども、そうじゃありません、あなたは間違ったメッセージを送ったんですよ。こういう誤ったメッセージの集積が今の日韓関係につながっているんです。そのことをはっきり申し上げておきたいというふうに思います。

さて、玄葉大臣、ちょっとここに昨日の答弁あるんですが、22日の、これおとといですね、決算委員会で、李明博大統領が竹島に不法上陸をしたと思っているというふうにおっしゃっています。総理も同じ認識ですね、李明博大統領は竹島に不法上陸をしたと、こういうことでしょうか。

[022]
内閣総理大臣 野田佳彦
不法に占拠しているところに上陸をしたということでございます。

[023]
自由民主党 山本一太
いや、不法上陸をしたかどうかと聞いているんですから、もうシンプルに答えてください、国民の皆さんはみんな見ていますから。

もう一回聞きます。韓国の李明博大統領は竹島に不法上陸をされたと、こういうことでしょうか。何でそんなふうにごまかすんですか。

[024]
内閣総理大臣 野田佳彦
我が国の固有の領土に不法に上陸したということであります。

[025]
自由民主党 山本一太
これ、最初からはっきりそういうふうに言っていただければいいんだと思いますが、総理も今おっしゃいました、李明博大統領は日本の領土である竹島に不法上陸をしたと、こういうことでございます。

さて、今回の一連の韓国とのいろんなやり取りがありましたけれども、最も私たちが衝撃を受けたのは、李明博大統領の天皇陛下の訪韓に関する発言だったと。

これはもう異論のないところだと思いますが、昨日、総理が、李明博大統領が陛下に謝罪を要求した発言について、謝罪と撤回はやるべきだというふうに答弁をされています。

これ、謝罪と撤回はやるべきだというのはどういうことなんでしょうか。総理は李明博大統領に謝罪と撤回を求めると、こう言うべきなんじゃないんでしょうか。ちょっともう一度そこのところをお聞かせください。

[026]
内閣総理大臣 野田佳彦
謝罪と撤回を求めるということであります。

昨日の予算委員会の趣旨はそういうことですし、先ほど衆議院の本会議において、尖閣そして竹島、それぞれ決議をいただきました。その竹島に関する決議の中に、私、所信を述べさせていただきましたけれども、明快に謝罪と撤回を求めるとお話をさせていただきました。

[027]
自由民主党 山本一太
今総理が謝罪と撤回を求めるということをはっきり明言をしていただいたと思います。

この発言について、李明博大統領が天皇陛下の訪韓についてあの発言をした当日、玄葉大臣が一切コメントに応じなかったと。なぜその日に外務大臣はこの件についてコメントをされなかったのか、お聞きしたいと思います。

[028]
外務大臣 玄葉光一郎
私、あのとき日朝の問題で記者会見というかぶら下がりをしておりました。その時点では、率直に申し上げて、その報道を断片的に、何かそれらしい報道はあるんだと、こう聞いたんですけれども、内容について全く確認できていなかったので、そのように言ったということでございます。

[029]
自由民主党 山本一太
それは外務省としてすぐ確認するのが当たり前でしょう、こんな発言だったら。大体、翌日まで全く発信しないというのはどういうことなんですか。官房長官もあなたもこの件について何にも発信していないじゃないですか。

最初にコメントを求められたときの外相の発言には驚きました。聞いていないと、報道は承知していると。それだったら、そこできちっとコメントを出すべきだったというふうに私は思います。

政府が李明博大統領の発言当日にはいろいろコメントを避けていたんですけれども、翌日になると、急に今度、官房長官とか玄葉大臣が一斉にいろんなことをおっしゃり始めたということなんですけれども、これ何で1日たってこんな強硬になったんでしょうか。ちょっと教えていただけますか。

[030]
外務大臣 玄葉光一郎
それは、事実確認できたからということでございます。

[031]
自由民主党 山本一太
いや、そうじゃないですよ。事実確認はその日にやらなきゃいけないんです。

これはいつも民主党政権のパターンだから私は申し上げているんです。何かがあると後手後手できちっとタイムリーに発信をしないと。世の中の様子を見て、メディアの動向を見て、それでどうも政権に流れが来ていると思うと一生懸命コメントすると。ところが、やっぱりまずいと思うと急に腰砕けになると。

これは尖閣の国有問題でもそうです。全ての問題においてもこのパターンがずっと続けられているということを指摘したいと思います。



[060]
自由民主党 山本一太
野田総理のそういう対応が私は常に国際社会に誤ったメッセージを送っていくんだというふうに思っています。

韓国の李明博大統領が竹島に不法上陸をした理由として1つ挙げられているのが、慰安婦の問題について日本政府が十分な対応をしてくれなかったと、こういうことが挙げられているわけなんですけれども、これは、野田総理が元はといえば日韓首脳会談でこの問題について知恵を絞るというようなリップサービスをしたことが私は原因だと思っているんですけれども、総理はその点どういうふうにお考えになっています。

[061]
内閣総理大臣 野田佳彦
日韓首脳会談で慰安婦の問題を李明博大統領が言及をされました。背景としては憲法裁判所の判断があって言わざるを得なくなっていたんだろうとは思いますけれども、この問題については1965年にもう法的決着が付いているということは、日本の基本的な立場は明確にお伝えをしたつもりであります。その上で、人道的な見地から何ができるかということは考えてみたいという趣旨のお話はいたしましたけれども、法的な問題については決着しているということ、これについては明確にお伝えをしています。

[062]
自由民主党 山本一太
それが総理、違うんですよ。

総理が日韓首脳会談で何らかの知恵を絞ると言えば、向こうは期待するんですよ、いろんな。



[072]
自由民主党 山本一太
なぜ閣僚会議をすぐ開かなかったのかということについて全く答えになっていないと思うんですけれども、私がすごく驚いたのは、李明博大統領が竹島への上陸を3年前から準備し、昨年も揮毫を持って行こうとしたが天気のせいで行けなかったというふうに述べているんですね。

しかし、外務省は全く情報をつかんでいなかったと。自民党の外交部会でも外務省の職員に、なぜ李明博大統領がこの時期に竹島に行ったのかと、これは全く分からないというふうに言っていたんですけれども、なぜソウルの大使館で大統領が3年前から計画をしているこの情報がつかめなかったんでしょうか。職務怠慢じゃないでしょうか。

[073]
外務大臣 玄葉光一郎
確かに、今回の上陸を知ったのは、予定を知ったのは前日の夕方でありました。これは事実です。3年前から予定していた、こういう発言があったというふうにも私も承知をしていますけれども、確かに様々な情報は部分的に途切れ途切れでありました。その時々で当然ながら我々なりに全力を挙げて働きかけをしてきたと。働きかけというのは、絶対にそんなことのないようにという働きかけをしてきたということです。

ただ、今回の、10日ですか、10日の上陸ということは前日の夕方でありました。職務怠慢かどうかと言われれば、いや、そういう意味では私含めて反省しなければならない点あると思います。つまり、インテリジェンス全体でありますし、その判断でありますから、そこはそういう部分はあると思います。

[074]
自由民主党 山本一太
いや、反省しなければいけないという問題じゃないと思うんですね。

例えば、李明博大統領の竹島不法上陸について日本政府が抗議をする、武藤大使からすぐ抗議をさせようと思ったけれども、韓国側と連絡が付かないと、これはどういうことなんでしょうか。

外交ルートがありながら、これだけの大事件があって、駐韓大使が向こうの政府に連絡をしたけど連絡が付かないと。これ、外務大臣のリーダーシップ全くないということじゃないんでしょうか。これ、あり得ないことだと思いますけど、外務大臣、どう思います。子供の使いじゃないんだから。

[075]
外務大臣 玄葉光一郎
よく韓国の場合は、都合の悪いことがあるとなかなか先方が電話に出ないとか連絡付かないということは、この間の日韓関係の歴史の中で私は何度かあったというふうに承知しています。

[076]
自由民主党 山本一太
そんな問題意識なんですか。もう一度答えてください。

これだけの大事件が起こったときに、日本の大使が向こうの政府に連絡が取れないというふうに言ってきていると。これについて、もっと玄葉大臣、深刻に受け止めるべきじゃないでしょうか。もう一回答弁してください。

[077]
外務大臣 玄葉光一郎
今回もそうなんですけれども、つまり事後もそうなんですけど、連絡を取ろうとしてもなかなか電話に出ないとかということがあるんですよ。

ですから、それは深刻ですよ、確かにそれは深刻です、それは全く深刻なんですよ。ですから、よく冷静に対応するようにということで、現実そういうことなわけですから、それはそれで踏まえた次善の対応を取るしかないということだと思っています。

[078]
自由民主党 山本一太
外務大臣が予算委員会の答弁で、なぜこんなに大事件があったときに駐韓大使が向こうの政府に連絡を取れなかったのかと、笑いながら、こういうことはよくあるんですよと、これが外務大臣の言うことでしょうか。これ、あり得ないことなんですよ。もっと本当に深刻に、じゃ本当にもっと大きな事件があったときに外交ルートが通らないかもしれないということなんですね。これ、玄葉大臣、そんなににこにこしながら言う話じゃありません。もっと重く受け止めていただきたいと思います。



[247]
公明党 山本香苗
その上で、8月10日の李明博大統領の竹島不法上陸は大事な日韓関係を台なしにする行為であって、いかなる理由があったとしても絶対に許すことはできません。

また、大統領が天皇陛下の訪韓に触れて、独立運動で亡くなった方々を訪ねて心から謝罪するのならいいのだが、痛惜の念だとか、こんな単語1つなら来る必要はないと発言したことは、本当に外交的に礼を欠いた極めて不適切な発言だと私も思います。絶対に看過できません。

この大統領の発言について、昨日、総理は委員会で、改めて謝罪と撤回をやるべきだ、国会の場で私の意思をはっきりと申し上げたので、このメッセージは今日にも届くだろう、そのように答弁されていましたが、何で今ごろなんですか。もう10日以上たっています、発言があって。

[248]
内閣総理大臣 野田佳彦
大統領の天皇訪韓に関する大変礼を失した発言があった後に、その抗議の意思は外務大臣通じて、外交ルートを通じて先方に伝えております。

それは、言動を改めるようにということでありますが、その中に謝罪と撤回という意味が含まれておりましたが、改めまして昨日、予算委員会でのお尋ねもありましたので、私としての言葉として申し上げましたし、今日も国会決議がこの竹島上陸に関して衆議院で行われました。それに対する所信の中でも改めて謝罪と撤回を求めたところであります。

[249]
公明党 山本香苗
国会で答弁した、本会議で言ったと。総理の意思、メッセージが届くだろうというのは憶測にすぎません。

韓国大統領に謝罪と撤回を求めるというのであれば、誰がどういうルートで総理の意思を韓国大統領に伝えるんでしょうか。明確にお答えいただけますか。

[250]
外務大臣 玄葉光一郎
今日、私が申ガク秀大使を夕方にでも呼んでそのことを伝えたいというふうに思います。

[251]
公明党 山本香苗
李明博大統領あての総理親書、昨日、在京韓国大使館の方が返そうとしたけれども、外務省はその受取を拒否をしたと。そのために郵送で今日返送されてきて、外務省はそれを受理したと。

再び送り返すことはしないということなんですが、今後はどう対応されるんですか、どう打開していかれるんですか。

[252]
外務大臣 玄葉光一郎
これは、もうこれ以上親書のやり取りで受け取った受け取らないというのは、日本外交、日本国のこれは品位にかかわる話だと私思っていますので、この件はこの件で、もう再び送り返すと、送るということは私はしない方がいいというふうに判断しています。本日、大使を呼んでまさにそのことを伝え、かつ当然抗議もし、先ほど総理がおっしゃった謝罪と撤回のことも話しながら、どのようにしていくかということについてまず大使との間で話をしたいと、そう考えております。

[253]
公明党 山本香苗
韓国政府の対応というのは常軌を逸しているわけでありますが、決してどっちもどっちみたいなことになっちゃいけないと思うんです。

国際法にのっとって平和的に冷静に解決を目指していく、この姿勢を毅然と貫いていっていただきたいと思います。



[276]
民主党(民進党) 牧山ひろえ
さて、パネルの方を御覧ください。(資料提示)

8月10日、韓国の李明博大統領が竹島に上陸しました。竹島に石碑を建て、除幕式を行ったとのことですが、自民党政権時代も含め、政府はこれまでどのような対応をしてきたのでしょうか。

御存じのとおり、竹島は、歴史的事実に照らしても、国際法に照らしても、明らかに日本固有の領土です。その竹島が実効支配されてしまっている原因は、これまでの抗議が十分ではなかったという側面があるのではないでしょうか。

玄葉外務大臣、これまで韓国の竹島実効支配に対して書面や口頭にて抗議してきたということを聞いておりますが、どのような対応をしてきたのか、長年の自民党政権時代も含め、端的にお答えください。

[277]
外務大臣 玄葉光一郎
これは、ICJに提訴したのは1954年と62年だったと思います。ですから、それ以外、じゃ、どうしてきたんだと。つまりは、管轄権の一部が行使できないこの状態、ヘリポートができた、有人灯台ができた、接岸施設ができた、首相が上陸した、それぞれどうしてきたかといえば、口上書によって抗議をした、これがほとんど全てだというふうに思います。

[278]
民主党(民進党) 牧山ひろえ
ありがとうございます。

竹島は、大切な日本の領土です。その領土をあくまで平和的に守りたいという考えは理解できます。

しかし、例えば今朝の朝刊の報道にもありましたけれども、竹島には韓国人の2人の夫婦が生活していたり、また、40人の警察の警備隊が駐在しているということです。こういった行動を野放しにしてはならないと考えています。ただ、韓国側も、親書を返送してくるなど冷静さを欠いた行動に出ており、大変難しい問題だと思います。





平成24年08月27日 参議院 予算委員会
[023]
国民の生活が第一 外山斎
本日は、竹島問題を中心に質問をさせていただきます。

8月10日に韓国の李明博大統領が我が国の領土である竹島に上陸をいたしました。誠に許し難い行為でありますし、その後の天皇陛下への謝罪要求発言や総理に親書を送り返すなどの余りにも我が国に対して非礼な行為が続いているのではないかというふうに感じますし、憤りを覚えます。

野田総理は国際会議の出席以外では韓国を一番最初に訪問されたというふうに聞いておりますが、それは日韓の友好や連携というものが東アジアにおいて大変重要だというふうに思われてそういった行動に出られたのではないかというふうに思っております。しかし、そのような総理の思いとは裏腹に、李明博大統領は竹島に上陸し、その後も我が国に対して非礼な態度を取られている。私は、とてもじゃありませんが、これは友好国のする対応だというふうには思いませんが、総理はこの韓国の対応に対してどのように思われているのでしょうか。

[024]
内閣総理大臣 野田佳彦
外山委員御指摘のとおり、私の内閣が発足したのは昨年の9月なんですが、最初に首脳会談を行ったのは、これもお訪ねしたのは韓国でございました。そのとき、日韓、未来志向でやっていこうじゃないかという、そういういろんな具体的な建設的な議論ができて大変意義があったというふうにその当時思いました。

残念ながら、今回8月10日に大統領が竹島に上陸をしたということは、これ誠に遺憾であり、その日のうちに抗議をし、また記者会見で私の立場というものを表明させていただきましたし、竹島に関する閣僚会議等を行ってこれからの対応についての確認をさせていただきました。あの一連の天皇陛下の訪韓に対する発言等々、それについては謝罪と撤回を求めております。

また、先週の金曜日にも、改めて、竹島は我が国固有の領土であるというその意味と韓国が主張していることの根拠のなさ等々についてはお話をさせて、国民の皆様に御説明をさせていただきましたけれども、これからは、まさに平和的な解決というのが一番望ましいわけですので、今、ICJ、国際司法裁判所に共同で提訴をしようという呼びかけをさせていただいておりますので、是非これは堂々と応じてほしいというふうに考えております。

冷静かつ毅然とした対応をしてまいりたいというふうに思います。

[025]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

先日の衆議院の予算委員会、私もテレビで見ておりましたが、自民党の下村議員の竹島問題に対しての質問に対して総理が、民主党政権になってから言うべきことはちゃんと言うようになっております、自民党よりもはるかに我々の方が主張していると答弁されておりますが、私もそうだというふうに感じております。

ただ、それなら、なぜ総理は御自身の口で日韓首脳会談の席で竹島問題に言及されなかったのでしょうか。

[026]
内閣総理大臣 野田佳彦
12月、京都で行われました日韓首脳会談、この日に、玄葉大臣が韓国大統領府の外交安保首席秘書官に対しまして、我が国の考え方に基づき、竹島における施設の構築の中止等につき申入れをするなど、具体的なやり取りをしています。

それを踏まえて私の会談があって、日韓間には先ほど外務大臣が提起したような問題も含め困難な問題があるがということを伝えながら、言及はしています。

直接竹島という言い方はしていませんが、直前に具体的なやり取りがありましたので、そういう言及はさせていただいたということでございます。

[027]
国民の生活が第一 外山斎
お答えありがとうございます。

ただ、総理の口からは竹島という問題に関しては言及はなかったわけであります。総理から竹島に関しても言及がなく、そして韓国側からは慰安婦問題を含めて主張があった。私は、外交というものはお互いの主張を堂々とするべきものだというふうに思っております。

そしてまた、この会談で、総理が慰安婦問題に関して知恵を絞っていきたいというリップサービスをして韓国側に期待を持たせたのではないかなというふうに私は感じております。

李明博大統領は竹島上陸の理由として慰安婦問題への対応が背景にあると言っておりますが、野田総理自身が竹島問題には言及せず、そして慰安婦問題に関してはリップサービスをする、それが私は、間違ったメッセージを韓国側に伝えて、そしてそれが結果として李明博大統領の竹島上陸につながったのではないかというふうに感じております。

過去何度も何度もこの慰安婦問題に関しては韓国側から主張がされてきております。1993年に宮澤内閣の河野洋平官房長官の談話で、旧日本軍の関与を認め、おわびと反省を表明する談話が発表されました。私は、この河野談話が歴史をゆがめ、そして更に言えば、今日の日韓の関係を間違った方向に導いたのではないかというふうに感じております。



[039]
国民の生活が第一 外山斎
それでは総理の方にお尋ねをいたしますが、証拠もないのにこの強制連行を認め、これが玉虫色的な内容で、国際社会に我が国があたかもこの慰安婦に関して強制連行をしたようなイメージを植え付けております。

各国から、様々なこの慰安婦問題に対する決議案なども各国議会で出されているわけでありますが、私は、今回のこの李明博大統領の竹島上陸の背景にあるこの慰安婦問題、その背後にあったこの河野談話というものを内閣としてはっきりと撤回若しくは否定すべきだというふうに思っておりますが、総理はどのようにお考えでしょうか。

[040]
内閣総理大臣 野田佳彦
大統領の竹島上陸の背景にこのいわゆる従軍慰安婦の問題があるという、そういう報道は、あるいはまたそういう言葉があったということは承知していますが、私は、それは結び付ける話じゃ本来ないんです、領土の問題は領土の問題なんです、そんなことを理由に上陸したというのは、なおさらこれはおかしな話だと思っているということを前提に申し上げさせていただきますけれども。

この問題については、李明博大統領にも明確に申し上げましたけれども、もう1965年に法的には決着が付いているんです。この姿勢ということは、これからもずっと言い続けていきたいというふうに思います。

その上で、河野談話については、これは先ほどの官房長官の答弁にもありましたけれども、いわゆる強制連行したという事実を文書では確認できないし、日本側の証言はありませんでしたが、いわゆる従軍慰安婦と言われている人たちの聞き取りの中のことも含めてあの談話ができたという背景があります。それを歴代政権が踏襲してきておりますが、我が政権としても基本的にはこれを踏襲をするということでございます。





平成24年08月28日 参議院 外交防衛委員会
[024]
自由民主党 猪口邦子
まず、竹島関連でございますけれども、政府は、17日、李明博大統領に対して、大統領が最近竹島に上陸した、また日韓関係に関する、これは天皇陛下に対する失礼な発言も含めてでしょうけれども、種々の発言について遺憾の意を伝える、このような親書を伝達したと聞いております。

まず、この親書は局長から公使に手渡されたということですけれども、この内容の重要性に鑑み、かつ、親書は一般的に国家元首から、あるいはそれに相当する立場の方から相手国の同格の人に自分の署名を付して出すものですので、この特に今回の親書の重要性に鑑み、そのレベルで手交したことは判断ミスであり、慎重さを欠いたのではないかと考えます。

特使を立てて送る、持っていってもらう、あるいは大使を呼んで大臣自ら手交する、あるいは現地にて大使から相手方、大臣相当、外交通商部長に手交するなどの方法が適切だったと思いますけれども、大臣のお考えはどうですか。

[025]
外務大臣 玄葉光一郎
まず親書でありますが、これは明確な定義はありませんが、猪口先生がおっしゃったように、通常は元首の、言わば首脳などの要人間の言わばやり取りということだと思います。つまり、カウンターパートに発出する書簡だというふうに、明確な定義はないですけれども、そう考えてよいのだろうというふうに思います。

今回の親書の重要性に鑑みと、こういうお話でありました。ただ、これはもう先生も御存じのとおり、親書というのは機微な内容から様々あるわけであります。先生の場合は、今回の重要性に鑑みて高いレベルからやれと、こういうお話だったのかなというふうに思いますけれども、通常、親書のやり取りというのは、例えば野田首相からオバマ大統領、あるいはオバマ大統領から野田首相、あるいは日中間でもそうなんですけれども、大概は在京の大使館を通じて行っているというのがこれまでだったと思います。

ですから、今回どう考えるのかということでありますけれども、今回についても通常の親書のやり取りで行ったということでございます。

[026]
自由民主党 猪口邦子
大臣、そこがやはり大臣としての働きではなかったでしょうか。政治主導というのであれば、ここは特別に大事な局面であると、重々しく、とりわけ隣国については、丁重にプロトコールの最善を尽くし、瑕疵がないようにするのがやり方ではないですかという御指導が事務方に下ることが私は大臣らしい仕事であったのではないかと思いますので、今後そのような場面が、まあ余りしょっちゅう重大な場面で総理親書がそのような内容を含んで送られるということがないことを願っていますけれども。

しかし、親書は念には念を入れ、何といっても一国の、我が国総理大臣からの署名入りの書簡ですから、今、野田総理からオバマ大統領へという話がありましたけれども、自民党の時代はどうしていたのかと申し上げますと、例えば、やはりオバマ大統領あてに麻生総理が、核廃絶の取組に我が国は全力を尽くす、協力申し上げるという内容の親書を伝達したことがございます。これもひとしく我が国として大事な内容でございますね。これは麻生総理の時代でしたけれども、安倍元首相に託してこれを伝達したというやり方ですから、やはり親書はその内容との関係で大事に扱うというのが政治の判断ということではないかと思います。

ところで、この親書の中に天皇陛下への失礼な発言について謝罪、撤回の内容は入っていたんですか。

[027]
外務大臣 玄葉光一郎
親書の内容をつまびらかにするわけにはまいりませんけれども、その点については、御存じのように、申ガク秀大使に対して私から謝罪と撤回を求め、またそれ以前の段階で言動を改めるべきであるということを直接伝えているということでございます。

[028]
自由民主党 猪口邦子
遺憾の意を伝えたと理解しておりますけれども、謝罪、撤回、これは累次の自民党外交部会での我々の指摘、また国会での我々の指摘によってその後大臣が適切な行動を取ってくださったということは評価しますけれども、本来政府において、外交は政府の専権事項でございますので、総理親書の中にそのような判断が政府の側から自発的になされていることが好ましかったと思います。

いずれにしても、このような局面での隣国に対するプロトコールの在り方ということを改めて考え、そして改善して、それが突き返されるということは、また韓国側の非礼でありますけれども、その全てのやり取り全体がアジアにおけます外交儀礼、外交制度の発展のある種の問題を世界に示すことのないように我が国は手本を示し、どのような対応をその相手方がしようとも本来外交はこのレベルでということを示すべきではないかと思います。

そこで、韓国の側の大使館員が外務省にこの親書の受け取れないという戻しをする場面で門前払いをされて、ニュースでもたくさん出まして、あのような場面ですね。私、大臣がどうお考えか分かりませんけれども、そのような映像が世界に流れるということ自体が余り適切な政治判断ではなかったと思います。

まず敷地内に招き入れて、それで断固として差し戻すのは駄目であるということをやればいいわけですね、そこは映像として公開されないわけですから。

今はインターネットの時代でもあり、報道の時代でもあり、全ての人の外交を知る権利の時代でもあり、それだけに我が国のイメージがどのように形成されていくかということについての細心の注意を求めたいと思いますが、何か今のことについてコメントございますか。

[029]
外務大臣 玄葉光一郎
先生おっしゃること分かります。それで、私、あのときに、たしか答弁中だったんですよね、委員会に張り付いてですね。恐らく外務省の次官以下、私が受け取らないことも含めて検討するというふうに答弁したことを受けてあのような対応を取ったのだろうというふうに思います。たしか、午後ずうっと夕方まで答弁中だったものですから。私がその後、外務省に戻って、まあ、もうこういうことをやっているのは外交の品位にかかわるので受け取ると。で、再び送らないという判断をしました。そうしたらば、どうも郵送したというのを後から聞きまして、じゃそれは郵送は受け取ろうと、再び送ることはしない、それは外交の品位にかかわるからと、こういう判断をしたということです。

ただ、先生おっしゃるのが分かるというのは、確かに、映像で流れるということの影響というのをやっぱり今後、私も含め、また外務省の職員全体がもっとそういったことに対するセンスというものを磨かなきゃいけない、そのことは私もそう思いますね。

[030]
自由民主党 猪口邦子
大臣答弁中であったことは私も存じ上げておりますけれども、やはり外務大臣であれば、いろんなシナリオ研究をしなければいけない、そして事前の情報察知ができていなければいけない。そのような動きがあるだろうそのときに、門前払いにするのか、中に入れて強い言葉で抗議するのか、いろいろなことを自分が国会の議場に入る前に指示しておくと、そこは丸投げしない。そこはやはり、官僚さんのいろいろな方法について、ここは大事だからという一言があったらよかったと思いますので、今後は頑張っていただきたいと思います。



[059]
自由民主党 宇都隆史
玄葉大臣、実際に竹島に上陸させてしまいましたけれども、それに当たって外務省としてどういう措置とられました、この抑止として、渡らせないために。

[060]
外務大臣 玄葉光一郎
これはもう既に答弁しておりますけれども、上陸しそうだという情報を得たのは前日の夕方のことでありました。当然ながらハイレベルで阻止の申入れをし、次の日も、朝、私から金星煥長官に電話をする、そういうことまで実は考えました。連絡を取ろうとしたんですが、どうしてもすぐはつかまらなくて、結果として上陸をしてからということになってしまいました。それが率直なところでございます。

[061]
自由民主党 宇都隆史
玄葉大臣、もう一歩ちょっと踏み込んで。つまり、韓国側と外交ルートでバイでいろんなアクションを起こしたということなんですが、例えばそこに米国を介して、米国側からちょっと待てと、この3つの連携を崩すということがいかにこの極東の安定に資さないかというようなアプローチ、これを外務省側から米国に対して働きかけた、こういう実績はあったんでしょうか。

[062]
外務大臣 玄葉光一郎
その情報に接してからいわゆる20時間くらいの中では、上陸するまでのですね、それは率直に申し上げてありませんでした。ただ、おっしゃるとおり、日米韓の連携というのは非常に重要なので、この点についてはすぐ局長を米国に派遣して協議をしています。

なお、日米韓の連携が必要な事案については、こういう事態であっても韓国側と担当責任者同士でしっかり連絡を取り合っている、そういう状況にございます。

[063]
自由民主党 宇都隆史
今御答弁の中で、実際に上陸されるまでは米国を介したようなメッセージの発出はしなかったと。そこなんですね、ポイントが。やっぱりそういうことをしなきゃいけない。それがやっぱり外交だと思うんですよ。

国民性を理解してください、韓国のですね。一度火が付いてしまうと、バイで話そうとしても話ができない人たちなんだから。

それだったら、冷静な相手の中間を立てるなりして外交を組み立てていく、こういう頭も必要だと思うんです。





平成24年08月29日 参議院 本会議
[003]
自由民主党 鶴保庸介
ただいま議題となりました民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、みんなの党、みどりの風及び国民新党の各派の共同提案に係る李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案並びに民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、みんなの党及び国民新党の各派の共同提案に係る香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸を厳しく糾弾し、厳重に抗議する決議案につきまして、発議者を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。

まず、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案について案文を朗読いたします。

李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案

島根県竹島は、歴史的にも国際法の観点からも我が国固有の領土である。韓国は、1952年、いわゆる「李承晩ライン」を国際法に反して一方的に設定し、同ラインの内側の広大な水域への漁業管轄権を一方的に主張するとともに、そのライン内に竹島を取り込んだ。

こうして、韓国は、竹島を不法占拠し、施設構築等を強行してきた。韓国が不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではなく、決して容認できない。

そして去る8月10日に李明博韓国大統領が竹島に上陸した。我が国はこのことを強く非難するとともに、韓国が竹島の不法占拠を一刻も早く停止することを強く求める。また、我が国政府は、断固たる決意と毅然とした姿勢で韓国政府に対し、然るべき対応を取り、我が国が一丸となって、竹島問題について効果的な政策を立案・実施するべきである。

さらに、8月14日、李明博韓国大統領は、天皇陛下の韓国ご訪問について極めて不適切な発言を行った。友好国の国家元首が天皇陛下に対して行う発言として極めて非礼な発言であり、決して容認できないものであり、発言の撤回を求める。

韓国は、我が国にとって安全保障上、経済上も重要な隣国であり、韓国国民と親密な友誼を結んでいくことがアジア太平洋地域の繁栄と安定に繋がるものである。そのためにも、李明博韓国大統領をはじめとする韓国政府が賢明かつ冷静な対応をすることを強く求める。

右決議する。

以上であります。

次に、香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸を厳しく糾弾し、厳重に抗議する決議案について案文を朗読いたします。

香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸を厳しく糾弾し、厳重に抗議する決議案

尖閣諸島は歴史的にも、国際法上も疑いのない我が国固有の領土である。我が国は尖閣諸島を有効に支配しており、尖閣諸島を巡り解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。

こうした中、香港の民間団体の活動家ら14名が、今月15日、我が国海上保安庁巡視船による警告・制止を振り切って、尖閣諸島沖の我が国領海に侵入した。また、これら活動家のうち7名は、同日夕刻、尖閣諸島魚釣島に不法上陸した。

これらの行為は極めて遺憾であり、本院は、これらの行為を厳しく糾弾するとともに、厳重に抗議する。

これらの違法行為に対し、国内法令に則り厳正な対応を行うのは政府の当然の責務である。政府は、違法行為に対し法に則り厳正に対処するとともに、こうした事態が再発しないよう、中国、香港当局に対し厳重な申し入れを行い、更に、尖閣諸島の有効支配を引き続き確たるものとしていくために、遠方の離島で海上保安官が迅速に対処できるようにするための法改正などの警備体制の強化を含め、あらゆる手立てを尽くし、周辺海域での監視警戒に万全を期すべきである。

また、去る27日、北京において丹羽駐中国大使乗車の公用車が襲われ、公用車に掲げられていた日本国旗が奪われた。これは我が国の尊厳を傷つける極めて遺憾な行為であり、本院は、このような行為を厳しく非難し厳重に抗議するとともに、併せて法に基づく厳正な対処、国際法の遵守、再発の防止を強く求める。

同時に、日本にとり、中国及び香港は、幅広い分野で緊密な関係を有し、利益を共有する重要なパートナーである。日中両国は、アジア太平洋地域を始め国際社会における平和、安定、繁栄に向け、戦略的互恵関係を一層強化させていくため共に手を携えていく関係にある。

我が国は、こうした大局を見失わず、同時に、主張すべきを主張し、措置すべきを措置し、領土・領域の保全を全うし、我が国の国益を、冷徹に、断固として守っていくべきである。

右決議する。

以上であります。

両決議案に対しまして、何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

[004]
議長 平田健二
これより採決をいたします。

まず、李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する決議案の採決をいたします。

本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。

〔投票開始〕

[005]
議長 平田健二
間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。

〔投票終了〕

[006]
議長 平田健二
投票の結果を報告いたします。

投票総数 235

賛成  224

反対  11

よって、本決議案は可決されました。

[007]
議長 平田健二
次に、香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸を厳しく糾弾し、厳重に抗議する決議案の採決をいたします。

本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。

〔投票開始〕

[008]
議長 平田健二
間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。

〔投票終了〕

[009]
議長 平田健二
投票の結果を報告いたします。

投票総数 235

賛成 224

反対 11

よって、本決議案は可決されました。

[010]
議長 平田健二
ただいまの両決議に対し、内閣総理大臣から発言を求められました。内閣総理大臣野田佳彦君。

[011]
内閣総理大臣 野田佳彦
ただいまの李明博韓国大統領の竹島上陸と天皇陛下に関する発言に抗議する御決議に対しまして、所信を申し述べます。

今般の李明博大統領の竹島上陸は、竹島に関する我が国の立場とは相入れず、極めて遺憾であり、政府としては毅然とした対応措置をとります。

その一環として、政府は、竹島問題について国際司法裁判所への合意付託及び日韓紛争解決交換公文に基づく調停についての提案を行いましたが、このように国際法にのっとった冷静、公正かつ平和的な解決を目指しています。また、我が国の立場についての対外発信の強化、竹島の領土問題に対応する政府の体制の強化、その他、今後とることのあり得る措置の検討をしっかり行い、対応していきたいと考えます。

李明博大統領の最近の天皇陛下にかかわる発言は理解に苦しむところであり、極めて遺憾であり、我が国は繰り返し韓国政府に対して抗議しています。24日には改めて外務大臣から駐日韓国大使に、李明博大統領の発言について強く抗議し、謝罪と撤回を求めました。

政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体しまして、我が国として受け入れられないことについては毅然として対応してまいります。同時に、韓国は我が国にとって重要な隣国であり、難しい問題があっても大局的な観点から冷静に対応すべきであるとの考えに立ち、安定的な日韓関係の構築に向け、取り組んでまいります。

次に、香港の民間活動家らによる尖閣諸島不法上陸を厳しく糾弾し、厳重に抗議する御決議に対しまして、所信を申し述べます。

今回、再三にわたる警告等にもかかわらず、香港の活動家等が我が国の領海に侵入し、我が国固有の領土である魚釣島に不法に上陸したことは、誠に遺憾であります。

政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を十分に体しまして、今後とも、関係機関が緊密に連携し、情勢に応じて海上保安庁を始めとする治安当局の警備体制を強化するとともに、外交ルートを通じて関係当局に対して再発防止に向けてしかるべき措置を講じるよう申入れを行うなど、政府一体となって不法上陸対策に万全を期してまいる考えであります。

また、丹羽駐中国大使の公用車の国旗が持ち去られた事案については、大変遺憾であり、中国側に対して厳重な抗議を申し入れました。

政府といたしましては、引き続き再発防止と厳正な捜査を強く求めてまいります。(拍手)





平成24年10月31日 衆議院 本会議
[004]
自由民主党 安倍晋三
次に、外交、安全保障について伺います。

この民主党政権下の3年間は、まさに外交敗北の3年間であり、ひたすら国益を損ねてきました。

抑止力の意味も理解できずに、最低でも県外という元総理の無責任な発言に端を発した普天間基地移設問題の迷走は、地元沖縄県民の気持ちを大きく傷つけたのみならず、日米同盟の信頼関係に致命的な亀裂を生じさせました。

日中韓首脳会議においても、今までややもすると米国に依存し過ぎていた、アジアの一員としてアジアをもっと重視する政策をつくり上げていきたいと発言され、米国からは、日米中の正三角形の関係を形成し、日米同盟を見直すものと受けとめられました。

当時、米国の知日派の元政府高官は、この人物は日米同盟の意味がわかっていない、私たちにとって驚くべき発言だと私に述べました。日米同盟とは、日本が侵略されれば日本のために米国の若い兵士たちが命をかけるということであります。彼は、そのことを理解していない人物がリーダーを務める国のために命をかけねばならない兵士はどう思うでしょうかと述べ、中国の指導者は日米同盟の重要性を理解していない人物が総理になったことを驚きと歓迎をもって迎えたのではないかとまで指摘をしました。

尖閣諸島の漁船衝突事件における政権の対応は、目を覆うばかりでありました。おおよそ国家安全保障の考えが理解されていない。

外交無策の足元を見透かされる中で、韓国の李明博大統領やロシアのメドベージェフ大統領の我が国領土への不法上陸を許しました。

これ以上、日本が諸外国から軽視され、国益を損なうことを見過ごす時間的余裕は、日本国民には残されてはいないんです。

日本外交の再建のためには、まずは、日米同盟を再構築し、その揺るぎない信頼関係を内外に示すことが第1であります。

そのため、集団的自衛権の行使を認めるべく、解釈を変更する必要があります。その上に立って、我が党は、国家安全保障基本法を策定し、党議決定いたしました。

公海上において、日本のシーレーンを守るため米海軍の艦船と海上自衛艦が航行している際、米艦船が攻撃を受けて、それを自衛艦が救助しなくとも日米同盟は傷つかないとでも野田総理はお考えでしょうか。助けなければ、その瞬間に日米同盟は危機的な状況になる可能性があります。

集団的自衛権の行使を可能とすることによって、日米同盟は、より対等となり、強化されます。結果として、東アジア地域は安定した地域となります。

日米間の信頼を回復し、同盟を強化した上において、我々自民党は、インド、豪州、ASEAN諸国との安全保障、経済、エネルギー、各分野の関係をより緊密化し、さらに、中国、韓国との関係改善を図ってまいります。

同時に、我が国の美しい領土、領海は断固として我々が守るとの決意を、国民に、世界に示さなければなりません。我が党が政権につけば、海上保安庁そして防衛力を、より充実強化させてまいります。





平成24年11月13日 衆議院 予算委員会
[036]
自由民主党 新藤義孝
今、竹島が大変なことになっている。私はとても心配しています。それは、ことしの8月、李明博という大統領が我が国の島に不法上陸いたしました。そして、事もあろうに天皇陛下に対して極めて非礼な発言をした。私たち日本、国民、国会は怒り爆発をして、国会決議までした。さらに、日本政府は、ICJへの提訴もしよう、片をつけよう、こういうところまで来ているわけですね。

そういう中で、実は、日韓、いろいろな歩み寄りを見せているように見えます。総理はこの間、APECで、大統領から手を出されて、思わず自然と握手してしまいましたなどと言って、総理がにやにや笑っているところが世界じゅうに配信されてしまいました。そういう中で、今、竹島がどんなことになっているか、ぜひ認識を伺いたいと思います。

今、日韓でいろいろな問題がある。その裏側で、竹島では、まず、海洋科学基地の建設が始まっています。これは何と東日本の大震災の直後に発注されて、仕事が始まっているんです。今まではイラストだけでございました。右側の下をごらんになってください。これはことしの7月23日の、全羅南道麗水という、博覧会をやったところですね、そこの近所の団地で、今ここまででき上がっているんですよ。もう12月になるとこの建物が完成をして、そして来年1年間かけて竹島に運ばれて、我が国の領海の上に設置される。工事はここまで来ちゃっています。地上15階建て、20人以上の居住が可能になる、こういう施設です。

総理、まず基本的な認識で、竹島の広さ、どのぐらいだか御存じですか。

[037]
外務大臣 玄葉光一郎
ちょっと今手元に資料がありませんけれども、私の記憶では、日比谷公園と同じくらいじゃなかったかと思います。

[038]
自由民主党 新藤義孝
そうそう。別にクイズをやっているわけじゃないんです。日本の領土に対してどのような認識をきちんとお持ちになっているかということを確認したかったんです。

この竹島は、日比谷公園と同じ大きさしかありません。そこに地上15階建て相当の巨大施設ができる。

この計画は、私たち自民党政権時代、予算すらとらせませんでした。全部とめてきました。でも、政権交代以降、設計の予算が出て、それをとめるべきだと言ったけれども、私は、これは岡田さん、さんざんやりましたね。2010年の2月に設計の予算化をされたことがわかり、これをとめろと延々言ってきたけれども、設計も終わり、入札もし、工事も発注され、こういうことが始まっちゃっているんです。

それから、もう1枚資料をごらんになってください。

今度は、竹島には、新現場管理事務所という観光客を受け入れる新しい施設が、桟橋のすぐそばに今設計中です。来月設計が終了して、来年から工事が着手されることになっています。

それから、その下には、今度は新しい防波堤、この新しい防波堤が水中展望つき。そして、今300トンの船が20分しかとまっていられない竹島の古い桟橋、私たちは一切さわらせませんでした。日本政府、自民党政権時代です。でも、ここのところで、これを更新すべく、今度は巨大な、5000トンの船が接岸できる、そういう施設が今設計中なんです。これも来月で終わってしまいます。

一体、総理、こういうことを具体的に、この工事をとめろということを総理大臣が韓国の首脳に対して申し入れたことはございますか。

[039]
外務大臣 玄葉光一郎
まず、新藤さんらしくないと思うんですよね。

まず、1997年にこの科学基地の建設が発表されました。97年に接岸施設ができています。有人灯台もできています。

だから、自分たちのときに予算をつけさせなかったとか、そういうことはやめて、外交に与党も野党もなくて、どういうふうに協力をしてこういった工事をストップさせるかということを考えなければなりません。

当然、我々として受け入れられるものではありませんから、あらゆるルートで抗議をしているという状況でございます。

[040]
自由民主党 新藤義孝
竹島は確かに不法占拠されていて、これまでにいろいろな施設がつくられちゃったんです。でも、ヘリポートは30年さわらせなかったんです、1回つくってから。この桟橋も、小さなものをつくって、それをそれ以上さわらせないようにしてきたんです。現実に、この海洋科学基地の計画は、これは2008年に韓国が打ち出しました。でも、予算化もさせなかった。それは、予算を出したところで我々はとめてきたから。

そういったことを、あなたたちが、別にどっちというんじゃないんです、日本政府として、こういう問題が今、この3年間で、急遽この巨大な施設が、海洋基地もできちゃう、それから竹島の新しい桟橋の付近に事務所もできちゃう、そして新桟橋もできちゃう。

これは一体いつ始まったと思いますか。もう時間がないから言いますよ。

総理、私、去年の8月1日に、韓国に対して、この問題を、根拠を示してくれ、何でここまで強行するんだ、話し合いもしないで勝手につくるんだと、8月1日に韓国に出かけていこうとして入国禁止措置を受けました。1000人も空港でデモ隊が来て、私の顔写真を焼いたりなんかして、結局、入国禁止措置、入国できませんでした。

でも、その後、実は、ファッションショー、音楽会、それから韓国の国会議員の上陸、全部とまったんです、中止になったんです。

でも、それを再開したきっかけ、それは、野田総理が10月の18、19で韓国に出かけていって、そのときに大統領から、この日韓に横たわる障害については、野田総理がこれまで以上に誠意を持って積極的に臨むことを期待する、このように言われて、総理大臣は、両国関係は難しい問題があるが、大局見地から両国関係を前進させるという気持ちを首脳が持っていれば、どんな問題も乗り越えていける。何を言っているんだかわからない状態で、こういうことをやっちゃだめですよと一言も言わなかった。

その結果として、いいですか、10月18日にあなたが韓国に行き、19日に会談をして、1週間後にこの竹島の新しい桟橋のところに施設ができ、そのまた1週間後にこの防波堤の建設の入札ができ、設計が始まっちゃっている、こういう事態なんですよ。

あなた、自分がこういうような、韓国に対して工事を再開させるきっかけをつくっているということを承知していますか。

[041]
内閣総理大臣 野田佳彦
首脳外交をやっているときに、個別のいろいろ案件があるけれども、大局観を持って対応していこうというのは、これは首脳外交の基本じゃないでしょうか。

では、あえてお聞きしますけれども、民主党を中心とする政権になってから、竹島という名前を出して外務大臣が個別にいろいろ主張をしています。自民党政権時代に、首脳でも外務大臣でも、竹島とちゃんと主張をしていますか。していないじゃないですか。今の個別のこの話と首脳の関係とのあれで指摘するのは、バランスを失した議論だと思います。

[042]
自由民主党 新藤義孝
総理、これはどっちがどっちとなっちゃうととても嫌だと思っているんです。なんだけれども、日本国として認識しなきゃいけないんです。これは、今までそういう言葉を出さなくても済むような外交をやってきたということなんですよ。そして、それがわずかこの3年間でここまで悪化しちゃったということなんです。

この問題をぜひ具体的に、外務大臣はようやくこんなことを言うようになった、でも、今まで私は岡田さんに一体何回やりましたか、岡田外務大臣のときに、これを具体的にやってくれと。

例えば、観光客が今20万人を超えていますよ。でもそれは、2年前に定期旅客船が就航するようになったからですよ。

岡田さんが2010年の5月16日に韓国に行きました。私はそのときに、テーマとして、こういった基地の問題それから施設の問題、さらには、定期旅客船が就航するから、こういったことはだめだぞと言うべきだと言いましたが、岡田さんは一言もこの問題に触れませんでした。

結果として、5月の16日にあなたが訪韓されて、その後で、今度は5月の25日、1週間後に定期旅客船の就航が認可されたんですよ。

そして、この7月から1日2回、それまではチャーター船と不定期船だったものが定期就航するようになって、結果として、今20万人を超えている。

民主党政権が担ったこの3年間の日本政府の領土問題への対応、これは罪は極めて重い。民主党にこのことを任せるわけにはいかないということを私、指摘しておきたいと思います。





平成25年03月05日 参議院 本会議
[013]
自由民主党 溝手顕正
今後の外交で大きなポイントの1つは、韓国との関係であります。対中国、対北朝鮮などの地域の課題に対処するに当たっては、日米韓の3か国協調が不可欠となります。韓国に対しては、領土問題、歴史問題など、主張すべきところはしっかり主張しつつ、利害が一致する点については大局的な観点から協力していくというしたたかな外交が必要だと考えます。

先月25日、朴槿恵大統領が就任し、韓国政治も転機を迎えております。李明博前大統領は、竹島への上陸、天皇陛下への謝罪要求など、暴挙を繰り返し、日韓の信頼関係を根底から崩してしまいました。残念ながら、協調すべき分野では協調し、主張すべき分野では主張するという戦略的で合理的な関係を結べる相手なのか、疑問を抱かざるを得ませんでした。

したがって、今回の大統領交代を日韓関係の修復に向けた転機としていかなければなりません。総理は、この韓国のこれまでの行動や、朴新大統領の誕生という状況を踏まえて、今後、韓国とどのような関係を築いていくべきだとお考えか、お聞かせをいただきたい。

また、どのような関係を築くにせよ、まずは首脳同士の対話から信頼関係を構築していくほかはないと考えますが、近々、朴新大統領と首脳会談を行うお考えはあるのでしょうか、お聞かせください。

[014]
内閣総理大臣 安倍晋三
日韓関係についてのお尋ねがありました。

韓国は、基本的な価値と利益を共有する最も重要な隣国であります。日韓の間には難しい問題もありますが、日韓双方で新政権が成立をした機会を生かし、21世紀にふさわしい未来志向の関係を構築するために朴槿恵大統領とともに努力していく考えであります。朴大統領とは、近々、まずは電話首脳会談を行うべく調整をしているところであります。



前略と後略は省略、旧字は新字に変換、誤字・脱字は修正、適宜改行、
漢数字は一部アラビア数字に変換、一部括弧と句点を入れ替えています。
基本的に抜粋して掲載していますので、全文は元サイトでご確認ください。