小池晃議員「マクロ経済スライドやめろ」 安倍晋三総理「馬鹿げてる」

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令和01年06月10日 参議院 決算委員会
[225]
日本共産党 小池晃
よく分かりました。総理の考えている百年安心というのは、年金制度さえもてば国民の暮らしはどうなってもいいということですよ、結局ね。これだけ年金の暮らしで赤字が出ているけれども、それに対して何の手も打とうとしない。

共産党はどうするんだと言われました。私たちは、低過ぎる年金、政府のように低い年金には低い底上げしかしない、こんなやり方ではなくて、低年金には全てこれは底上げをしようではないか、そして、今やろうとしているこのマクロ経済スライドは直ちに止めろというふうに言っております。大企業やあるいは富裕層に対する行き過ぎた減税を見直すということで財源を示すということもやっておりますから、ちゃんとホームページ見てください。

もう時間ないからできないけれども、総理、そういう形で言うのはけしからぬですよ。私たちは、今度のこの年金の問題についていえば、やはりこのマクロ経済スライドを止めるべきだと思います。こんな形でやったら、将来世代の安定のためだと言うけれども、私、今言いましたように、こんなことをやっていったらどうなるか。結局、今、結局これは赤字が出る、2000万円、2000万円赤字が出るというふうに言ってきた。これが、今の40歳以下の方でいえば、更に1600万円増えていくわけですよ、この差額が。それがマクロ経済スライドなんですよ。

何かマクロ経済スライドをやるとあたかも今後年金が増えるかのようにおっしゃるけれども、全く違いますよ。年金水準下がっていくわけですよ、今よりも。そうすれば、ますます年金生活者の暮らしは大変になるじゃないですか。

それと同時に、今実際に年金暮らしをしている方たちの、これだけの、月5万5000円、この差額が、これどうするんですか。何にも手だて打っていないじゃないですか。これだけのことを明らかにしておきながら、こういう低年金の人たちの暮らしに対して何の手も打っていない。これでいいんですか。だから、私たちはこれをしっかり底上げしようではないかと言っている。

財源も、法人税について、大企業にせめて中小企業並みの基準で法人税の負担を求めれば、これ4兆円出てまいります。それから、株で大変なもうけを上げている富裕層の皆さんに平等に所得税を払ってもらう、そして所得税の最高税率を上げていく。これで3兆円の財源出てまいります。

こういった財源を私ども示して、年金の底上げをやろうじゃないかということを提案していますから、そんないいかげんなことを言わないでいただきたい。

[226]
内閣総理大臣 安倍晋三
ただいまの財源については、それは全く私は信憑性がはっきり言ってないと思いますね、全然、それは。日本の経済自体が相当のダメージを私ははっきり言って受けると思います。言わば、経済は成長どころかマイナス成長になるかもしれないし、それによって税収はこれは逆に減っていくだろうし、これ、収入が減れば保険料収入は減っていくことにつながっていくんだろうと思います。

我々、低所得の高齢者の方への対策については、既に年金受給資格期間の25年から10年への短縮や医療、介護の保険料負担軽減を実施したほか、今年の消費税率の引上げに合わせて、低年金への年金生活者支援給付金の創設を行い、また、介護保険料の更なる負担軽減も行っているところでございます。

将来世代の年金受給者の給付が増えるなんということを私は一回も言ったことはありませんよ。年金の給付が増えるということは言ったことがありません。だって、そのマクロ経済スライドの説明をさせているとおりでありまして、それによって増えると言ったことはもちろんないわけであります。

マクロ経済スライドにおいては、それは1%、もし賃金あるいはインフレ率が上がったとしても、そこから言わばマクロ経済スライド分も差し引くということでありますから、それによって何が可能かといえば、今まさに、今の受給者と同時に将来の受給者においても年金の受給を確かなものにするということでありまして、それをやめてしまうというのは極めて無責任であり、また、将来世代の皆さんにとってこれは不安をかき立てるものになるわけでありまして、それは全くばかげたこれは政策なんだろうと、こう言わざるを得ない。間違った政策だと思いますよ、それは、だと言わざるを得ないと思います。

年金というのは、これ給付と負担があって初めて成り立つものであって、それを真摯に受け止めながら真面目に政策を実行していくことが大切であろうと。我々は、経済を成長することによって、0.1%でありますが、これはもう久々にプラスの成長を可能としたと、こういうことでありまして、ちなみに、民主党政権下の3年間は1回もプラスにはなっていないということであります。











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