集団的自衛権の行使を認めていた ~ 野田佳彦元総理大臣、岡田克也元外務大臣

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平成27年09月14日 参議院 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会
[039]
自由民主党 佐藤正久
資料9をお願いします。

外務大臣、この写真、どこの国が何の目的で作ったものか、またこのテロップに何と書いてあるか、御説明願います。

[040]
外務大臣 岸田文雄
御指摘の写真ですが、これは中国海軍が兵員募集のために作成した広告動画の一場面であり、この動画には我が国固有の領土である尖閣諸島と思われる画像が使用されていると承知をしております。そして、そこに記されている文言ですが、僅かな辺境領土であっても彼らの占領を許してはおけない、こうした字幕が中国語で記載されております。

[041]
自由民主党 佐藤正久
まさに、国民の皆さん、これは日本の領土の尖閣諸島の北小島、南小島の写真なんです。どういう形でこれを撮影したのかどうか分かりませんけれども、外務大臣、これは日本の主権に関わる事項です。中国に強く強く抗議をされましたか。

[042]
外務大臣 岸田文雄
言うまでもなく、尖閣諸島は歴史上もまた国際法上も我が国固有の領土であり、現に我が国はこれを有効に支配しております。

中国側がこうした広告動画を作成していること、これは極めて遺憾だと考えております。本件動画に関しましても、中国側に対しまして既に外交ルートを通じて抗議を行っております。

[043]
自由民主党 佐藤正久
総理、これは極めて大きな問題だと私は思います。

日本の尖閣諸島、これをバックに、辺境の地といえども彼らに占領を許してはならないとのテロップ、彼らとは我々日本人のことです。すなわち、中国軍の軍事目標の1つが我が国領土の尖閣諸島ということを公言しているわけです。国民の皆さん、これが中国の現場の実態です。

総理、中国軍が尖閣諸島を軍事目標としている、すなわち日本の領土、尖閣諸島は軍事的脅威にさらされていると言っても過言ではありません。この現実を、この法案に反対反対と言っている方々に、是非目を背けずに見ていただきたいと思います。

抑止力を強化せずしてどうやってこの日本の領土を守るのか、総理の所見をお伺いします。

[044]
内閣総理大臣 安倍晋三
中国については、御指摘のとおり、東シナ海において、尖閣諸島周辺の海域において、中国公船による侵入が繰り返され、境界未画定海域における一方的な資源開発が行われています。このように、既存の国際秩序とは相入れない独自の主張に基づき、力による現状変更の試みを行っています。

まずもって外交を通じて平和を守ることが重要でありますことは、言をまたないわけであります。中国に対しましては、戦略的互恵関係の考え方に立って、大局的な観点から関係を改善していくとともに、力による現状変更の試みに対しては、我が国としては、事態をエスカレートさせることなく、引き続き冷静かつ毅然として対応していく考えであります。

この法案は、特定の国や地域を対象としたものではなく、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増す中で、紛争を未然に防ぐためのものであります。

平和安全法制の整備により、日本が危険にさらされたときに日米同盟は完全に機能するようになる、それを世界に向けて発信することによって、紛争を未然に防止する力、すなわち抑止力は更に高まり、日本を攻撃をしよう、そして、あるいは隙あらば領土を盗み取ろうという、そういう考え方はできないと相手に思わせる、それがまさに抑止力でありますが、日本が攻撃を受けるリスクは一層下がっていくものと考えるところでございます。

[045]
自由民主党 佐藤正久
まさに今回の法案は、戦争抑止法案なんです。ただ、中国が尖閣諸島を軍事目標としているということを忘れずに、この我々は法案を整備する、その責任があると思います。



[074]
自由民主党 佐藤正久
まさに、今回許されるのは、自衛隊が米国を守るために米国まで行って武力を行使するのではなく、そのまま放置をしたら日本国民の命が守れない場合に限っての自衛のために限定した集団的自衛権です。自国防衛目的以外の集団的自衛権は認められないということです。

ただ、憲法上は合憲でも、国際法に合致しないとルール違反になってしまいます。我が国は、主権国家として、国連憲章51条に基づき個別的、集団的自衛権を保有しています。

外務大臣、維新の党の対案が言うように、国際法上、個別的自衛権と集団的自衛権、これが重なることはあるのでしょうか。

[075]
外務大臣 岸田文雄
国際法上、個別的自衛権は、自国に対する武力攻撃を実力をもって阻止することが正当化される権利とされています。

一方、集団的自衛権は、自国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず実力をもって阻止することが正当化される権利とされています。

このように、両者は、自国に対して発生した武力攻撃に対処するものであるかどうか、この点におきまして明確に区別をされています。よって、この両者が概念として重なることはないと考えています。

[076]
自由民主党 佐藤正久
まさに個別的自衛権の拡大解釈は一番危険で、歯止めがなくなり、自分の行為を全て個別的自衛権で整理してしまうおそれがあります。

資料18をお願いします。

これは限定的な集団的自衛権の一例で、まさに今まで何回もこの委員会で提示されました、アメリカのイージス艦、これを守るという場合の一例でございます。

ただ、この公海上の米艦防護の必要性については、実は民主党の岡田代表も平成15年に与野党幹事長の憲法座談会の場でもその必要性を認めて、集団的自衛権の行使についても言及されています。

石川政務官、資料19、恐縮ですが、読んでいただけますか。

[077]
防衛大臣政務官・内閣府大臣政務官 石川博崇
委員お示しのパネルをそのまま読み上げさせていただきます。

読売新聞、2003年5月3日、与野党4幹事長憲法座談会。北朝鮮危機と自衛権解釈、集団的自衛権行使認め政策判断。

岡田氏、日本を防衛するために活動している米軍が攻撃された場合、日本に対する行為とみなし、日本が反撃する余地を残すのは十分合理性がある。今の憲法は、全ての集団的自衛権の行使を認めていないとは言い切っておらず、集団的自衛権の中身を具体的に考えることで十分整合性を持って説明できる。

以上でございます。

[078]
自由民主党 佐藤正久
まさに、認めて、必要性は言及しているわけです。

しかし、なぜか今年6月の党首討論では、集団的自衛権の行使は必要ないと断言をされ、さらにこの米艦防護を個別的自衛権や警察権で説明してしまえばいいということまで言及されました。驚きました。

個別的自衛権の拡大解釈は、それこそやはり危険です。目的が自国防衛だからといって、外形上、他国防衛を集団的自衛権ではなく個別的自衛権でいうのは国際法違反だと思いますが、外務大臣の答弁を求めます。(発言する者あり)

[079]
委員長 鴻池祥肇
速記止めて。
〔速記中止〕

[080]
委員長 鴻池祥肇
速記起こしてください。

[081]
自由民主党 佐藤正久
今外務大臣に答弁求めたのは、これは、他国防衛というものを目的とした集団的自衛権で、個別的自衛権とこれをいうのは国際法違反ではないかという質問でございます。

[082]
外務大臣 岸田文雄
先ほど申し上げましたように、個別的自衛権と集団的自衛権、国際法上は自国に対する攻撃に対処するかどうかで明確に区別をされています。

個別的自衛権においては自国に対する武力攻撃の発生が必要とされていますし、集団的自衛権においては武力攻撃を受けた国からの要請、同意が必要である、このようにされております。

自衛権の行使、適法だというためには、こうした要件を満たす必要があります。

目的が自国防衛だとしても、自国に対する武力攻撃が発生していなければ個別的自衛権の行使として正当化することは難しいと思いますし、一方、集団的自衛権により正当化すべき事例を個別的自衛権だと説明するということは、集団的自衛権行使の要件である武力攻撃を受けた国からの要請又は同意を得ずに武力行使を行う、こういったことから、国際法上正当化することは難しいと考えます。

集団的自衛権により正当化すべき事例を個別的自衛権という形で拡張するということは、国際法違反のおそれがあると考えます。

[083]
自由民主党 佐藤正久
さらに、法制局長官に伺います。

岡田代表が言われるように、既に米国が武力紛争の当事者となっている状況での米艦防護を海上警備行動により自衛隊が対応することは、法制上、憲法上の問題もあると考えますが、いかがですか。

[084]
政府特別補佐人(内閣法制局長官) 横畠裕介
米国が国際的な武力紛争の当事者となっている場合に、我が国が当該武力紛争の相手国による武力攻撃から米国艦船を防護するため実力を行使することはまさに武力の行使に当たるものであり、海上警備行動など、我が国の統治権の一環である警察権の行使によって対応できるというものではございません。

そのような武力の行使に当たる実力の行使を行うためには、新三要件を満たし、手続としては、事態対処法及び自衛隊法の規定に従って防衛出動を下令することが必要であります。そのような場合、海上警備行動など、警察権の行使としてこれを行うとした場合には、国会の承認を含むシビリアンコントロールを潜脱して違法な武力の行使を行うということになってしまうという問題があると考えております。

[085]
自由民主党 佐藤正久
やはり、自国防衛目的とはいえ、集団的自衛権の範疇に入るものを個別的自衛権とか警察権で対応するというのは、これは絶対やってはいけないことだと思います。

次に、この集団的自衛権につきまして、歯止めについていろんな議論がありました。実は民主党の元代表の方々も、集団的自衛権を憲法の枠内で歯止めを掛けながらも認めるべきだと述べています。

石川政務官、恐縮ですが、資料20、読んでいただきたいと思います。

[086]
防衛大臣政務官・内閣府大臣政務官 石川博崇
委員お示しのパネルをそのまま読み上げさせていただきます。

2005年7月、岡田克也民主党代表、外交ビジョンを語る。制限された自衛権行使を。理屈ではなく、実態論でいくということか。

岡田氏、仮に集団的自衛権を憲法なり法律なりで認めるとしても、きちんと制限を明示した方がいいだろう。いずれにせよ、より具体的な形で議論すべきだ。そして、最後にはその時々のリーダーが政治生命を懸けて決断しなければならない。

下段の部分でございます。

野田佳彦、民主の敵、政権交代に大義あり、新潮新書、2009年。第4章、自衛官のせがれの外交・安全保障論。集団的自衛権を認める時期。

野田氏、いざというときは、集団的自衛権の行使に相当することもやらざるを得ないことは現実に起き得るわけです。ですから、原則としては、やはり認めるべきだと思います。認めた上で、濫用されないように、歯止めを掛ける手段をどのように用意しておくべきかという議論が大切になってくるわけです。

[087]
自由民主党 佐藤正久
国民の皆さん、このように民主党の元代表も、しっかり歯止めを掛けた限定的な集団的自衛権、これに言及されているわけです。(発言する者あり)

[088]
委員長 鴻池祥肇
御静粛に。

[089]
自由民主党 佐藤正久
実は、前原元代表も長島議員も同じように言及をされています。ただ、当時の6月の党首討論で、新三要件を時の内閣に丸投げ、白紙委任、そんな国はどこにもないと批判をしています。私は、新三要件は厳格な歯止めだし、他国が自衛権発動でそれほど厳格な歯止めがあるとも思えません。

外務大臣、例えば米国、英国、豪州において、自衛権をこういう場合に発動しますと法律に明記しているでしょうか。(発言する者あり)

[090]
委員長 鴻池祥肇
御静粛に。聞こえなかった。誰に質問ですか。

[091]
自由民主党 佐藤正久
外務大臣です。

[092]
外務大臣 岸田文雄
お尋ねいただきました米国、英国、豪州でありますが、我が国の新三要件のような自衛権を行使するような要件を規定した国内法は、こうした国々には存在しないと承知をしております。

[093]
自由民主党 佐藤正久
まさに、アメリカもイギリスも豪州も、このような歯止めを法律に明記していないんですよ。つまり、今回の三要件は極めてほかに類を見ない歯止めがあるというふうに私は思います。

総理、御見解をお伺いします。

[094]
内閣総理大臣 安倍晋三
ただいま外務大臣から他国の歯止めの例について御紹介をさせていただいたところでございますが、今回の平和安全法制は、憲法との関係では昭和47年の政府見解で示した憲法解釈の基本的論理は全く変わっていないわけであります。これは、砂川事件に関する最高裁判決の考え方と軌を一にするものであります。

砂川判決は、我が国が自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置をとり得ることは、国家固有の権能の行使として当然のことと言わなければならないと述べています。

我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変わってきているわけでありまして、昭和47年の政府見解が出された40年以上前から想像も付かないほど変化をしています、一層厳しさを増しています。脅威は容易に国境を越えてやってきますし、もはやどの国も一国のみで自国を守ることができない時代になっています。このような中において、私たちは厳しい現実から目を背けることはできないわけでありまして、砂川判決の言う必要な自衛の措置とは何かをとことん考え抜いていく責任があります。

その中で、今、我々は平和安全法制を提出をさせていただいているわけでありますが、我が国が武力の行使を用い得るのは、行い得るのは新三要件を満たす場合に限られますが、これは憲法上の明確かつ厳格な歯止めになっており、今般の法整備において過不足なく明確に書き込まれております。

新三要件は、国際的に見ても他に例のない極めて厳しい基準であって、その時々の内閣が恣意的に解釈できるようなものでは決してないわけであります。

さらに、実際の武力の行使を行うために自衛隊に防衛出動を命ずるに際しては、これまで同様、原則として事前の国会承認を求めることが法律上明記されており、政府が判断するのみならず国会の御判断もいただき、民主主義国家として慎重の上にも慎重を期して判断されることになるわけであります。

したがって、我が国の新三要件について、極めて明確かつ厳格なしっかりとした歯止めがあると考えております。



前略と後略は省略、旧字は新字に変換、誤字・脱字は修正、適宜改行、
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基本的に抜粋して掲載していますので、全文は元サイトでご確認ください。



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