村山富市総理大臣「朝鮮半島の南北分割は日本の責任」

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平成06年10月27日 衆議院 安全保障委員会
[067]
内閣総理大臣 村山富市
これは、私はあらゆる場面で申し上げているわけでありますけれども、朝鮮半島が2つに分割されて現状のような姿にあることは、これはやはり長い歴史の中で日本にも責任があることだということを十分踏まえておく必要がある、私はそう思っています。





平成06年11月10日 参議院 内閣委員会
[016]
内閣総理大臣 村山富市
日朝国交正常化の交渉がこれからどういうふうに展開していくかという問題について、いろいろ御心配をされ、御配慮されているお気持ちは十分理解ができるところであります。

私は、率直に申し上げたいと思うんですけれども、先般ナポリでサミットがあったときにクリントン大統領と個別の会談をやりました。その際に、クリントン大統領から冒頭に北朝鮮の問題についていろいろ質問なり意見があったわけです。私も核の問題やらいろんな角度から問題点は申し上げましたけれども、その中の1つに、朝鮮半島に対するアメリカ国民の受けとめ方と日本国民の理解とは大分違いがあります、それはなぜかと申し上げますと、これは歴史が違いますから、今のように朝鮮が北と南に分割をされてこういう不幸な状態に置かれていることに対する日本国民のやっぱり責任というものは国民は感じています、したがってどのようなことがあっても話し合いでもって解決する。その努力は、今粘り強くやられている米朝交渉というものに対しても私は高く評価いたしておりまするけれども、ぜひひとつその努力を続けて話し合いで解決ができるようにしてほしい、そのために我々も全面的な御協力を申し上げますと、こういうことを申し上げたわけであります。





平成07年01月30日 衆議院 予算委員会
[173]
内閣総理大臣 村山富市
今質問を受けながら思い起こしたのですけれども、私は7月のナポリ・サミットでクリントン大統領とお会いしたときに、一番最初にクリントン大統領から北朝鮮の問題が出たのです。そのときに私はこういうお話を申し上げたのですよ。

それは、北朝鮮の問題について、アメリカ国民が受けとめておる受けとめ方と日本国民が受けとめている受けとめ方に違いがあると思います。どこが違うかといいますと、その1つは、やはり日本は唯一の被爆国です、したがって核の廃絶については、どこの国であろうともやはりやめるべきだ、廃絶すべきだ、こういう一貫した強い気持ちがあります。これはもう日本国民特有のものかもしれませんけれども、被爆国としての国民感情としては当然だと思いますと。

それから2つ目は、朝鮮半島が南北に分割されておりまして、そして今のような不幸な状態にあるということについては、これはやはり日本国民として歴史的な責任が幾らかあると思います。したがって、どのようなことがあろうとも紛争状態は絶対に起こしてはいけません。あくまでも話し合いで合意できるように最大限の努力をしてほしいと思いますし、それで役立つのなら日本の国民も全力を挙げて協力いたします、ぜひそうしてほしいと、こういうお話を申し上げたのですね。

私は、やはり一貫してその道筋はとっていかなきゃならぬと思うのですよ。今般米大統領とお会いしたときも、そういう合意に基づいて平和裏に事が解決するように全力を挙げて努力をしてほしいと思いますし、我々も協力いたしますというお話を申し上げたわけですけれども、私は終始一貫そういう考え方でおりますから、したがって、これは今お話があったように、それぞれ所掌事務においてそうした場合にはどうすべきかというようなことについては検討もされていると思いますけれども、しかし、何よりもかによりも、そういう事態が生まれてこないことに対して全力を挙げてやっていくということが何よりも大事ではないかというふうに考えていることだけは御理解をいただきたいと思うんです。





平成07年01月31日 衆議院 予算委員会
[180]
新進党 草川昭三
実は、昨日、当予算委員会において、総理大臣は月原議員の北朝鮮の核開発に関連する質問に対して、答弁で、朝鮮半島の南北分断について我が国にも責任があるととられる答弁をいたしました。

日本として、我が国としては朝鮮半島の南北分断自体には責任はないことは言うまでもありません。

総理の考え方を改めてこの際問うて、私の質問を終わりたい、こういうように思います。

[181]
内閣総理大臣 村山富市
私がきのう答弁申し上げましたのは、核に対する日本国民の受けとめ方、これはやはり被爆国として違うものがありますということが1つですね。それからもう1つは、過去の植民地支配というものがやはり歴史的にもたらしておるこれまでの経緯における責任。

それで、分割されたということは、これは何も日本政府が分割したわけではございませんし、これは戦勝国との関係の中でつくられたことですから。

しかし、まあ韓国とは国交は回復しておるけれども、50年たったいまだに北朝鮮との国交の回復はないというようなこともやはり考えてまいりますと、何とか話し合いで、そして解決できることが南北朝鮮のためにも朝鮮半島全体を含む平和と安定のためにも大事なことではないか、こういう国民の気持ちです、こういう話を申し上げたのでありまして、今御指摘のございましたように、南北が分割されていることについての責任は日本国についてはないということは明確にしておきたいと思います。





平成07年02月02日 衆議院 予算委員会
[014]
新進党 鹿野道彦
そこで、総理にお伺いしますが、30日の予算委員会で、月原議員の質問に対して総理は、朝鮮半島が南北に分割されている、このことは日本国民として歴史的な責任が幾らかあると思う、こういうふうな答弁をされている。

31日の草川議員の重ねての質問に対しては、南北が分割されておる、そういう責任は日本国についてはないと明確にしておきたい、こういうふうな食い違ったお答えがあったわけでありますけれども、どういうことなのでしょうか。明確にお聞きしたいと思います。

[015]
内閣総理大臣 村山富市
説明に不十分な点があって誤解をされたのではないかと思いますけれども、これは、朝鮮半島というのは、歴史的に日本の植民地支配が相当長く続いてきているわけです。それで、植民地支配が長く続いてきておった朝鮮半島と日本との関係というのは、ほかの国と朝鮮半島との関係とは違った意味におけるやはり位置づけがある、国民感情もあるというふうに思われます。

現に日本と韓国とはもう国交も回復しておる、しかし北朝鮮とはまた、50年もたつ現在、その国交も回復しておらない、こういう現状については、やはり国民としてほかの国とは違った意味で考える点があるのではないかという意味のことを申し上げたのでありましたけれども、それは、やはり国交回復をして、そして南北の対話も再開されていくことが朝鮮半島全体の平和にもなるし、それがまた同時に北東アジアの平和にもつながるし、日本の平和のためにもなる。こういう観点からすれば、そういう気持ちでもって日本国民は朝鮮半島というものに対応する必要があるというふうに私は常々思っているわけでありますけれども。

ただ、誤解があるといけませんけれども、朝鮮半島が南北に分割されているという現状については、これは、日本は敗戦国でありまして、それに対して一切どうのこうのくちばしを入れたわけじゃありませんし、そういうことを期待したわけじゃありませんし、これは、戦勝国はそれぞれの都合でもってなされたことでありますから、そのことに関する責任は問われないと思います。

しかし、先ほど来申し上げておりますように、韓国と日本との関係、北朝鮮と日本との関係等々を考えた場合の不正常な状態というものは、やはり一日も早く解消して、そして、朝鮮半島全体に平和がもたらされるような条件をつくるために日本も積極的に協力する責任もあるのではないか、こういう意味で申し上げた次第でありますから、御理解を賜りたいと思います。

[016]
新進党 鹿野道彦
明確にもう一度お聞きします。責任はないということの認識でございますね。

[017]
内閣総理大臣 村山富市
朝鮮半島が東西に分割されているというのは……(「南北」と呼ぶ者あり)

南北に分断されているというのは、これは戦勝国同士の話し合いの中でされたことであって、日本には関係はないし、責任はない。

[018]
新進党 鹿野道彦
昨年の9月に総理が母校の明治大学でお話をなされたときも、我が国としては責任があるというようなお話もなされたということも聞くわけでございますが、そういう事実はないわけですね。

[019]
内閣総理大臣 村山富市
今記憶が定かでありませんけれども、今私がここで申し上げたような意味のことは申し上げたかもしれぬと思います。

[020]
新進党 鹿野道彦
そこで30日の、月原議員がお聞きになったときに、クリントン大統領とお会いしたときに私はこういう話を申し上げたのですよというふうなことなんですね。それで、そのクリントン大統領との話のときに、責任は日本としてもあるのですよという趣旨のことを総理がおっしゃられたということを月原議員に対して答えているのですよ。

ですから、31日、次の日に草川議員に対しては、責任というものはありません、今も明確に、分断されているということについての責任はありません、こう言われたわけでありますが、30日の答弁においては、クリントン大統領と会ったときにこういう話を申し上げた。

これは大変な重要なことなんですね、総理。それはどういうことなんですか。

[021]
内閣総理大臣 村山富市
いや、ですから、月原議員に対する答弁の際に、そこらで誤解をされるような言葉足らずの点があったのではないかと思いますけれども、クリントン大統領とお会いを申し上げてお話ししたときには、アメリカ国民が持っておられるような感情と、日本国民が持っておる朝鮮半島に対する感情とは若干の違いがあると私は思っています、それはなぜかと申しますと、これは、植民地支配が長く続いたという歴史的な経緯もございますし、韓国とは国交回復がされておって、北朝鮮とはまた、いまだに国交の回復もない、こういう不正常な状態というものについて、これはやはり国民感情としても、また朝鮮半島、北東アジア、日本の平和等々の観点からすると問題がある、私はそういうふうに国民は受けとめていると思います、こういう意味のお話を申し上げたわけです。

朝鮮半島が分割されていることについて、これは日本の国民に責任があるとかいうようなことを申し上げたわけではございません。

[022]
新進党 鹿野道彦
総理はそういうふうにおっしゃいますけれども、現実的に、30日の日に明確に月原議員の質問に対して総理はおっしゃっているわけですからね。そのおっしゃっている、こういうことを、クリントン大統領と会ったときに責任が幾らかあるのですよというふうなことを言いました、こう明確に言っておられるわけですよ。それで、次の日の31日には、それは訂正されている。

しかし、総理、これは非常に重要な問題なんですよ。総理の認識というふうなものがどうとらえているのかということは、一国の総理大臣ですからね、そういうことに対する認識によってこれから、この軽水炉の支援の問題等々についても、朝鮮半島の安全についても、いろいろと関係してくるのですよ。

だから私は、このことはそういうふうな非常に重大な、重要な意味を持つんだという意味で、総理がクリントン大統領と会ったときにこう申し上げたというふうなことがそう簡単に次の日に、いや、これは間違っておりましたよ、違うんですよということだけで済まされることではない。もしもそういうふうな認識でクリントン大統領がおられたら、ああ、そういうふうな、日本国の村山総理大臣はそういう認識でおられるんだなというふうに思っておられるということは、これは大変重要なことなんですよ。そういうことで私は明確にお聞きするんです。

[023]
内閣総理大臣 村山富市
ですから、これはもう私は終始一貫して申し上げておりますとおり、クリントン大統領との話し合いの中で、分断されていることについての日本の責任があるということについては一切触れておりません、これはもう明らかですから。

ただ、月原議員に対する答弁の際に、若干そういう点で誤解されるような発言があったとすれば、それは間違いですから訂正いたしますというので、草川議員から質問があったときに、私の真意はこういうことですということを明確に申し上げておいたわけです。(発言する者あり)

[024]
新進党 鹿野道彦
了解というふうな声もありますけれども、それは了解するとかしないとかの問題ではないのです、総理。これは重大なことなんですよね。

ですから、総理がただ単に、30日のお答えを、今度31日に訂正しますというふうなこと、そして、実はそれは間違いであってというふうなことを今申されました。

しかし、これは本当にクリントン大統領とのそういう首脳会談の中で万が一でもそういうふうな会話がなされたということならば重大な問題ですから、私は、記録を出してもらいたいと思います。首脳会談の記録を出してもらいたいと思います、総理。

[025]
外務大臣 河野洋平
私が出てきて答弁を申し上げる筋ではないかもしれませんが、念のために申し上げますが、月原議員と総理とのやりとりは、1月の首脳会談ではなくて、昨年の7月の首脳会談のことについて話をされているわけです。

それで、その昨年の7月の首脳会談のときに、総理は、北朝鮮の核疑惑というものについて、日本国民は特別な感情を持っておりますよ、それは被爆国の国民として特別な感情ですということを言っておられるわけで、それからもう1つは、話し合いで問題を解決してくれることが我が国としては望ましいんですということを言われたというのが主たる総理の御答弁でございます。

今鹿野議員からお話しのものについては、総理は、御自身、そういうことは言っていないのだ、クリントンさんにはそういう話はしていないのだと総理がおっしゃっておられるわけで、これはそのことを了としていただかなければならないのではないかと私は思います。

[026]
新進党 鹿野道彦
それはもう外務大臣から申されるような話じゃないと思います。それはもう総理の問題ですからね、これは。ですから、外務大臣から今お話がございましたけれども、私は、そう簡単に、だから了承とかということじゃないと思うのです。

要するに、私は、もしも総理自身がおっしゃられたことが、クリントン大統領との話し合いの中でそういう認識を持たれておったのでは大変ですよというふうなことの中で申し上げているわけでありまして、これは明確にそのようなことがアメリカ側にも伝わるような努力をぜひしていただきたいと思いますよ、一度現実的にそうお答えになっておるわけですから。どうでしょうか、総理。

[027]
内閣総理大臣 村山富市
いや、もうそれは、私がここで明確に申し上げておりますように、分割されていることに対して日本政府の責任があるというようなことについては一切触れておりませんから、その点はひとつ誤解のないようにお願いしたいと思うのです。

ですから、先ほど来申し上げておりますように、月原議員に対する答弁の際には、舌足らずの点があって、そのような受けとめ方をされた方があるかもしれませんけれども、幸いに、次の日に草川議員の方からまた御質問をいただきましたから、いやそれは、実は真意はこういうことですと、そして、朝鮮半島が南北に分割されていることに対する日本政府の責任というものはございませんということは明確に申し上げておりまするし、クリントン大統領とのナポリ・サミットにおける会談の際にも、そのようなことは申し上げておりませんと明確に私は申し上げておるわけでありますから、そのことについては、そのように御理解を賜りたいというように思います。

[028]
新進党 鹿野道彦
私は、これは基本的に、なぜこれだけ総理にお聞きするかというと、非常に重要な問題だという認識を持つからなのですね。これはもう政治家として重大なことなのですよ。30日に明確に総理がそのようなことをおっしゃっているわけですね。それはしかし、いろいろと不明確であった。総理というのは、不明確だったから、次の日に、いや、それはちょっと違っておったというふうなことで、答弁が常にぐるぐる変わるようなことであってはならないのですね。

特に、日朝の正常化の交渉の段階でも、北朝鮮側はこの責任論というふうなものも非常に主張しているのですね。今後のこの話し合いという中でも大きな影響を及ぼすことなのです。だから私は、明確に総理の考え方をここは確認をして、そして、訂正をしなければならないような答弁というふうなことは気をつけてもらわなきゃならない、あるべき姿じゃないというふうなことを私は申し上げているのです。

政治家の中でも総理大臣という地位は重いものなのですよ、総理。その重さを十分認識してもらわないと、日本の国は間違ってしまうのですよ。総理大臣の本当に重さというものを認識してもらいたいと重ねて私は申し上げるわけであります。



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